東京防災以上のクオリティ? 仏政府発行の「テロ・サバイバル・ガイド」の内容とは?
TOCANA / 2015年12月13日 13時0分

9月から東京都内へ住む一般家庭を対象に無料配布された、災害発生時の危機対処マニュアル「東京防災」をご覧になった方も多いだろう。地震や台風、火山噴火など、様々な危機的シチュエーションから、どのように身を守るかが300ページに渡って解説されている。
その中には、天災だけでなく「テロ・武装攻撃」への対処方法も掲載されている。が、そこに割かれているのは4ページだけだ。現状の世界情勢を考えると、日本が大規模テロの対象となる可能性は決して低くないだろう。いや、それは日に日に高まっていると想定して然るべきだ。
【その他の画像と動画はコチラ→"http://tocana.jp/2015/12/post_8256.html"】
では一体、突然のテロに巻き込まれてしまった場合、どのように対応するべきなのか?先日フランス政府がリリースした「テロリズム・サバイバル・ガイド」をご紹介しよう。
■テロの教訓を活かした実践的な内容
いかにもフランスらしいポップな色使いだが、その内容は穏やかではない。と言うのも、この「テロリズム・サバイバル・ガイド」は今年11月13日に発生したパリ同時多発テロでの教訓を踏まえて作成されているからだ。東京防災と見比べてみると、より緊迫した状況を想定し、具体的にテロ発生現場でどのようなアクションを起こすべきなのかを指導している。
最初のトピックスは「テロからの逃走方法」だ。こちらはパリ同時多発テロでライブ本番中を襲撃され、89人が殺害されたバタクラン・コンサート・ホールでの一件をベースにしている。ガイドでは「まず建物の中から屋外へ脱出すること」「逃げる時は壁などに隠れながら銃撃を回避」「現場へ人が近づかないよう、周囲に危険を呼びかける」という3つのポイントを推奨。そして可能な限り、逃走中に他の人を助けようと呼びかけている。
こちらが、テロ発生時のバタクラン・コンサート・ホール周辺映像だ。ガイドで描かれている女性に手を差し伸べるイラストは、まさにこの現場を元にしている。テロ発生時には他人を思いやる「助け合いの心」も重要なのだ。
2つ目のトピックスは「屋内に隠れながらバリケードを作る方法」だ。テロの現場から離れたからと言って油断してはならない。テロの実行犯が屋内へ押し入ってくる可能性もあるからだ。
ポイントは「入り口に鍵を閉め、重いものを置いてバリケードを作る」「照明や音楽を消す」「窓から離れ、床へ腹這いになる」「携帯電話が鳴らないようにする」。室内にいることが外のテロリストに、気付かれないよう、身を潜めることを心がけるのが重要だ。
最後は「助けの求め方」だ。テロの発生現場付近で慌ててはいけない。なぜなら、おかしな行動をすることでテロリストと間違われてしまう危険性もあるからだ。そのため、大切なのは「警察の方へ走って近付かない」「近付く時は、手を上げて銃を所持していないことをアピールする」ことだ。
これから日本ではサミットやオリンピックなどの世界的な注目を集めるイベントが続くため、テロリストからも標的とされかねない。万が一の時のために、今回ご紹介したテロからサバイブするための基礎知識だけは覚えておこう。
※画像は、「YouTube」より引用
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