解剖後の遺体を縫合する葬儀屋 人体を使った手術練習の後処理とは?

TOCANA / 2016年4月25日 19時0分

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 人の死と日々向き合うことが求められ、その精神的な辛さから辞職する人が後を絶たないという職業・葬儀屋。今月7日に動画共有サイト「LiveLeak」に公開された動画は、医療解剖された遺体を葬儀屋が縫合する姿を鮮明に映し出している。

 画面越しでもあまりに壮絶な光景だが、葬儀屋は動揺を微塵も見せない。普段から仕事の一環として行っている作業なのか、はたまた初めから感情が乏しいのか、慣れた手つきで遺体の腹部を縫合していく。

 動画は2分21秒にわたって、葬儀屋と、遺体を映し出している。海外では、実習として人体の研究および教育を目的とした遺体の医療解剖が広く行われている。

 対して日本はというと、現行法では、死体解剖保存法において医学の教育、研究を目的とした解剖は、所定の要件を満たせば実施できるとされているが、外科手術手技などの教育、研究は死体解剖保存法における「解剖」の枠内かどうか明確な基準がなく、実施に至らないケースがほとんどだ。そのため、医者を志す若き医学生などは、切れ目を入れたマットを人体に見立てて縫合したり、豚の皮を利用して縫合実習を行うなど、人体を使った手術練習はほとんど行われないとされる。

 きれいに整備された病院、世界に誇る最先端医療器具、高齢社会が問題視されるほど長寿の国になった日本。医療に関して完璧とさえ思えるこの国も、「解剖」教育という観点からは、他国に圧倒的な差をつけられているようだ。

 今回公開された動画は、一般人からすると無残で目をそらしたくなるものだが、医療の発展を考えると、非常に効果的な「起爆剤」となるかもしれない。
(文=北原大悟)


※画像は、The breast: its anomalies, its diseases, and their treatment (from Flickr, CC BY 2.0)

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