皮膚が剥がれて生後すぐ死ぬ「ハーレクイン型魚鱗癬」を患いながら、5歳を迎えた少年の現在とは?
TOCANA / 2016年6月14日 8時0分
50万人に1人が発症するといわれている「ハーレクイン型魚鱗癬(ぎょりんせん)」は、皮膚の成長スピートが通常よりも約10倍早くなり、皮膚がボロボロと剥がれ落ちてしまう先天性の奇病だ。そのため皮膚から細菌が入りやすく、合併症を起こして生まれて間もなく命を落としてしまうケースも少なくない。
しかし、アメリカのコネチカット州に住むエヴァンくんは「ハーレクイン型魚鱗癬」を患いながらも、5歳になった今でも生存している。今月6日、英紙「Daily Mail」にエヴァンくんの現在の姿を収めた記事が掲載された。
「ハーレクイン型魚鱗癬」を抱える新生児は、ロウで覆われたかのような白い皮膚と、赤い目をして生まれてくる。そのショッキングな姿から、残酷なことに育児を放棄してしまう親も多いようだ。エヴァンくんも例外なくそのような姿で生まれ、2カ月間を新生児集中治療室で過ごした。なおアメリカでは、毎年約7人の「ハーレクイン型魚鱗癬」の赤ちゃんが誕生しているという。
5歳になったエヴァンくんだが、依然として皮膚の成長は止まらず、いつ感染症を引き起こしてもおかしくない状況が続いている。体を清潔に保つため、1日2回の入浴は欠かすことができない。入浴すると、剥がれ落ちた皮膚が浴槽のお湯を覆い尽くすため、母親のデデが皮膚をすくうのもまた日課となっている。
また、エヴァンくんの皮膚はあっという間に乾燥し、日射病や脱水症状を引き起こす可能性も高いため、保護クリームを毎日塗っているそうだ。デデは「クリームを塗っているとき、エヴァンはいつもクスクス笑って幸せそうだ」と語っている。
エヴァンの父親・ジョーは、「息子には人々から尊敬されるようになって欲しい。きっと、人々に多くのことを教えることができる」と思いを明かす。
「ハーレクイン型魚鱗癬」は、さまざまなリスクから長生きは難しいと前述したが、アメリカのアーカンソー州に住むステファニー・ターナーは、患者で最高齢となる23歳の女性である。なんと彼女は2人の子どもを出産し、現在もツイッター上で家族写真を公開し続けている。未だ治療法が見つからず、不治の病といわれるハーレクイン型魚鱗癬だが、エヴァンくんも両親の愛情と周りのサポートを受けて長生きしてくれることを願いたい。
(文=山下史郎)
※画像は、「Wikipedia」より引用
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