週30時間以上働くと仕事の効率はここまで下がる! ブラック企業の非合理性が数字で判明

tocana / 2016年10月28日 8時0分

 しかし、日本人が過労といわれるが、世界にはそれを越えるさらなる過労の国がある。日本人の年間平均労働時間1746時間は、意外にも世界15位なのだ。

 実は、世界一労働時間が長い国はメキシコで、なんと平均2226時間だという。メキシコは、人口に対する有償の就労機会が極めて少なく、家事手伝いなど無給労働の時間が他国よりも多い。OECDの基準では、その時間も労働時間の平均に反映されるため、世界1位になっているらしい。

 メキシコに次ぐ2位は、韓国の年間平均2090時間である。同国の平均月収は日本円に換算すると13万円未満で、共働きの家庭も多いという。そして3位は意外にもギリシャで、年間平均2034時間である。あまり働かないというイメージを持たれてしまったギリシャ人だが、実際はヨーロッパでもっとも労働時間が長いようだ。その背景には、韓国同様に賃金の水準が極めて低いことがある。

 労働時間が長い国を見ると、どうも昨今経済が低迷している国々がランクインする傾向にあるようだ。興味深いことに、逆に労働時間が短い国の1位はオランダ(年間平均1381時間)、2位はドイツ(年間平均1397時間)、3位はノルウェー(年間平均1420時間)など、先進国のなかでも着実に経済成長を果たしている国がランクインした。


■労働時間は短いほうが国は経済成長する!?

 さて、私たちはこの事実をどう捉えればよいのか? もちろん、前述した低賃金の問題や、先進国の方が人権を重視する傾向にあることも一因として当てはまるだろう。しかし思い出してほしい。そう、あのマッケンジー教授の研究結果にあるように「労働時間が長すぎると企業の業績が悪化する」という要因も、実は関係しているのではないだろうか?

 OECD諸国の中で、実際に日本の生産性は下位にあると分析されている。英エコノミスト誌によると「日本人が1時間に生み出すGDPは、たった39ドルである」一方、アメリカは62ドルとのこと。これはもはや、さまざまな数値によって「企業が長時間社員をこき使ったところで生産性は上がらず、国も経済成長できない」という現実があらわになっているとしか思えない。日本政府が極力残業を規制し、ブラック企業が淘汰されることを切に願う。
(文=深月ユリア)

※画像は、Thinkstockより

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