「ニワトリとタマゴ、どちらが先か」問題で量子論がついに最終解答! 「原因→結果」を超えた“非限定的因果順序”とは!?

tocana / 2018年12月23日 7時0分

写真

 ニワトリが先かタマゴが先か? 生物進化の途上で新たな種が誕生するとき、ニワトリが先に登場するのか、そのタマゴが先に産み落とされたのか? 量子論的に言えば、それはどちらでもあるということだ。


■物事の順番が関係なくなる“非限定的因果順序”とは?

 自宅の最寄り駅から電車に乗り、5つ目の駅で降りバスに乗り継ぎ会社の前に着くという通勤ルートがあった場合、当然ながら朝はまず最初に電車に乗らなければならない。逆に帰りは先にバスに乗ることになる。

【その他の画像はコチラ→https://tocana.jp/2018/12/post_18151_entry.html】

 一般常識で見れば順番を間違えることはない明確な順序だが、量子論的に言えば電車とバスのどちらに先に乗っても構わないというのだから驚きだ。

 豪・クイーンズランド大学、仏・ネール研究所などの合同研究チームが先日、アメリカ物理学会が発行する学術誌「Physical Review Letters」で発表した研究では、“ニワトリ・タマゴ問題”について、どちらも先になり得ることを報告している。

 オーストラリアの研究機関「ARC Centre of Excellence for Engineered Quantum Systems」のジャッキー・ロメロ博士によれば、一般的な原因と結果という因果性は量子論的には一方通行ではないと説明している。

「不思議なことに量子力学では出来事が順番に関係なく起こり得ます。これは“非限定的因果順序(indefinite causal order)”と呼ばれ、私たちが日常生活で観察できるものではありません」(ジャッキー・ロメロ博士)

 電車を乗り継ぐにも料理を作るにも時間と順番を間違えてはいけないが、量子論の世界は時間と空間を超えているため、いずれもが先にもなり得るのである。これはいわゆる量子的重ね合わせ状態(quantum superposition)と呼ばれる2つの状態が同時に共存している状態である。「ニワトリかタマゴか?」ではなく、「ニワトリでもありタマゴでもある」ということなのだ。


■物事の順序は決まっていなかった

 この量子的重ね合わせ状態を実験室で証明するため、研究チームは「量子スイッチ(quantum switch)」を作成した。

 クイーンズランド大学のファビオ・コスタ博士によれば、この量子スイッチで、光の形が変換され光の通り道(出来事の順番)を“偏光”に依存させるという。偏光(polarisation)によって物事の順序が変わるのである。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング