ロシア民間企業「S7スペース」社が“軌道宇宙基地”の建設着手! 惑星間交通の円滑化で火星旅行も余裕、深宇宙探査の新時代到来!

tocana / 2019年1月18日 7時30分

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 NASAの最新鋭の火星探査機が着陸に成功したり、先日には中国の無人探査機が月の“裏側”に世界で初めて着陸するなど、宇宙開発競争が熾烈を極めている。ひょっとすると今後の宇宙開発では「スペースX」社などの民間企業がカギを握ってくるのかもしれない。ロシアの民間企業は宇宙基地建設に乗り出しているのである。

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■ロシア民間企業が宇宙基地開発計画を発表

 ご存じの通り、地球上からロケットを打ち上げて大気圏外に出るのは一大事業であり、現在の技術水準では失敗のリスクもつきまとう。しかしいったん宇宙空間に出てしまえば、きわめて少ないエネルギーで各種の宇宙船や探査機の運用が可能になる。したがって今後の人類の宇宙進出にとって重要な足がかりとなるのが宇宙基地の建設なのだ。

 ロシアの民間運営企業「S7スペース(S7 Space)」は先日、将来の惑星間交通を見据えた衛星軌道上の宇宙基地開発計画を発表すると共に、国内の私企業にプロジェクトへの参加を呼びかけている。

「我々は“軌道宇宙基地(Orbital Cosmodrome)”プロジェクトに取り組むための作業を開始しました。これを行うために、我々は長期の有人任務において国内の宇宙計画によって得られたすべての経験を有効活用することを提案しています」と同社のスポークスマンはフェイスブックを通じてアナウンスしている。

 同社によれば、新しい軌道宇宙基地は惑星間宇宙輸送システムにとって極めて重要な施設になるという。なぜなら軌道宇宙基地は地球から200万キロメートル以上離れた“深宇宙”探査に必要不可欠なものであるからだ。

「軌道宇宙基地は惑星間宇宙船と地球の人工衛星の整備と燃料補給のためのトランジットハブ、研究室、訓練場と観光センターになるでしょう」(S7スペース)

■軌道宇宙基地は火星探査ミッションのベースキャンプ

 またS7スペースは火星探査ミッションも報告しており、この軌道宇宙基地の主たる運用目的が火星探査のための補給や整備にあることが示唆されることになった。

「プロジェクトのゴールは、宇宙産業の展望を成就させる上での技術開発と民間とのパートナーシップの促進、ならびに世界的に活発な宇宙開発競争の中、ロシアの宇宙開発の高い需要を満たすことです」(S7スペース)

 今回のアナウンスと共に公開されたビデオ映像では、この野心的な宇宙計画のコンセプトが示されている。映像によると、ロケット海上打ち上げ企業の「Sea Launch」のプロジェクトのもとで物資輸送ロケットが打ち上げられ、新しい軌道宇宙基地に貨物が配達された後、火星に送られることが示されている。

 S7スペースは宇宙ロケット打ち上げにも関わっており、2016年9月にこの「Sea Launch」を買収して移動式海上打ち上げプラットフォームを使った浮遊ロケット打ち上げ施設を赤道上で商業運用している。イーロン・マスクCEOの「スペースX」社に追いつけ追い越せとばかりにロシアの民間企業による宇宙開発が本格化してきているようだ。
(文=仲田しんじ)

イメージ画像:「Getty Images」より

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