【衝撃】地球の生物のほとんどは未知の「地底世界」に住んでいると判明! 最大230億トン、独自の生態系に科学者戦慄

tocana / 2019年1月24日 7時30分

 表層から2.5kmのところにある生物は、何百万年もの間埋められたままの状態で、太陽からのエネルギーにまったく頼っていない可能性もある。例に挙げると、メタン生成菌は、そうした低エネルギー環境においてもメタンを生み出す方法を編み出し、自己の修復に利用する能力を持っている。

 ロイド氏は付け加えた。

「何千年もの間、いくつかの有機体が存在し続けている疑いが残ることを、私はとても不思議に感じています。それらは代謝的には活性であるが静止していて、私たちが想定するよりも少ないエネルギーで生命を保ち続けます」

 この問題について、オレゴン州立大学の微生物生態学者であるリック・コルウェル氏は、地下のタイムスケールが地上と全く異なる点を指摘している。いくつかの微生物は何千年もの間生き残り続け、プレートの運動、地震または噴火を除いては、かろうじて移動しているに過ぎないという。

「私たち人間は、太陽に基づく日周サイクル、または月に基づく月周サイクルという比較的急速なプロセスに根ざして生活していますが、これらの有機体は地質学的時間スケールにおける、ゆっくりとした持続的なサイクルに取り込まれているのです」(リック・コルウェル氏)

■技術進歩が導く研究の終着点

 なお、発表まで10年間に及んだ研究が実を結ぶにあたっては、技術の発展がカギとなった模様だ。地殻を深く掘り進むことができるドリルと、より微細なレベルで生命を検出することを可能にする顕微鏡の改良が、発見の後押しをした。

 現状では“セ氏122度”が、生命が存続することができる限界点である。さりながら研究者たちは、より洗練された機器が求められ続け、開発が継続されてゆく以上、この最高温記録は破られるものと確信している。

 さて、ここまで紹介した一連の研究の意義は、単に微生物界の王者を決するにはとどまらない。微生物学者の稲垣史生氏は、このたびの発見について噛み砕いた見解を寄せていた。

「深層の生命についての知識を広げることで、惑星の住みやすさへの新たな洞察が生まれ、なぜ生命が地球上に出現したのか、そして生命が火星の地下や他の天体でも持続するかどうかを理解するようになります」

 ひょっとすると、生命は元始の海原で産声を上げたわけではなく、地下から地上へと湧き出してきたのかもしれない。地底の微生物へ目を向けることは、すなわち人類を内包した生命の起源、そして火星への移住を控えた未来へ目を向けることに他ならないのだ。
(文=Forest)

イメージ画像:「Getty Images」より

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