【西武】隅田知一郎が2桁勝利に王手 渡辺監督代行が指摘した〝勝てない投手〟から一変
東スポWEB / 2024年9月19日 6時13分
西武は18日のオリックス戦(ベルーナ)で3―1と白星をつかみ、今季4度目の3連勝。同カードは1試合を残し、12勝12敗のタイとした。
先発・隅田知一郎投手(25)は8回111球を投げ、4安打1失点11奪三振の力投で自己最多タイの9勝目(9敗)。目指す2桁勝利に王手をかけた。左腕は「本当は完投したかったが球数もありましたし、いい投球ができてチームも勝ててよかった」とコメント。増田の登場曲を使用したことについては「初登板初勝利の時に増田さんからウイニングボールをもらった感謝の気持ちとかいろいろ込み上げてくるものを感じながらマウンドに上がった」と述べ、今季限りで引退する守護神へ謝意を示した。
プロ1年目が1勝10敗、防御率3・75。2年目は9勝10敗、防御率3・44。そして3年目の今季はここまで24試合に登板して9勝9敗、防御率2・81。まだ一度も貯金は作れていないが、マウンドさばきには落ち着きと安定感が備わってきた。
パの新人として史上初のシーズン10連敗を喫したルーキーイヤーから、打線の援護に恵まれず勝ち星がついてこなかった。渡辺久信監督代行(59)はGM専任時代から、その原因を「隅田自身の投球にこそある」と厳しく指摘。その上で次のようにも力説していた。
「確かに援護点が少ないのかもしれないが、打線に援護してもらう前に先に点を取られている試合がほとんど。それって勝てない投手の特徴。先に点を取られるから追いかける方は攻め手を欠き、なかなか追いつけない。試合を壊すようなことはなく2、3点には抑えるけれど(勝てないのは)そういうところ」
将来の左のエース候補にあえて苦言を呈す叱咤激励だった。あれから時は流れ、負け数は変わらず多いものの投球内容は明らかに一変している。走者を出してからバタバタするようなことはなくなり、試合展開や相手を見ながら要所でギアを切り替え、辛抱が利くようになった。
守備から攻撃のリズムを作れるように先発投手としてのスキルもアップしている。「勝ち負けはアレですけど、できるように頑張りたい」とは隅田の弁。試合を作れるようになり、大きく成長を遂げた左腕に勝てなかった時代の悲壮感はない。
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