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中国44年ぶり2度目のICBM発射 「核ミサイルをいつでも撃てる」米国をけん制か

東スポWEB / 2024年9月26日 6時3分

軍事パレードでミサイルを誇示する中国(ロイター)

中国が25日に飛ばした大陸間弾道ミサイル(ICBM)の狙いは一体どこにあるのか。中国は年次訓練の一環を強調しているがうのみにしている人は少ない。関係者は米国へのアピールだろうと指摘した。

中国国防省は25日、人民解放軍のロケット軍が同日午前8時44分(日本時間同9時44分)、訓練用の模擬弾頭を搭載したICBM1発を太平洋公海に向けて発射し、所定の海域に正確に落下させたと発表。24日に米国、オーストラリア、ニュージーランドに対して事前に通知していたという。日本には通知はなかった。日本列島上空は通過しなかった。

中国国防省は、今回の発射はロケット軍の年次軍事訓練の通常の取り決めであり、「国際法と国際慣行に沿ったものであり、特定の国や標的を狙ったものではない」としている。

中国が太平洋へ向けてICBMを発射したと発表したのは、実験に初成功した1980年以来44年ぶり2回目。ソ連への抑止力として南太平洋に向けて少なくとも2発のミサイルを発射していた。どのような種類のICBMが発射されたかは不明だ。

軍事事情通は「国防省の『ロケット軍の年次軍事訓練の通常の取り決め』という説明はおかしいです。そんなことやってませんから。内モンゴルなどの試験場で予告なしにICBMの実験を行う傾向があります。予告して太平洋に発射するのは、明確な意図があります」と指摘する。

台湾や南シナ海問題を巡って対立する米国をけん制する狙いがあるとみられるという。「中国と米国は近年、南シナ海などで対立している一方で、紛争を回避するために軍事外交が改善しつつあります。軍事チャンネルが整っていることから、米国に通知してから発射したのでしょう」(同)

さらに中国は、米国に対してICBMを正確に発射できることを見せつけたかったようだ。「人民解放軍が〝底なしの腐敗〟をしていたため、習近平政権は10年前から大規模粛清を行ってきました。今年6月には軍の〝反腐敗〟を徹底するよう再度指示しました。今回のICBMは、軍が最高レベルで機能しており、核ミサイルをいつでも撃てる力を持っていることを米国に示す目的があったと思われます」(同)

米国防総省は2023年の中国の軍事力に関する報告書で、中国は2022年に少なくとも300基のICBMサイロ(地下発射施設)の建設を完了したとした。また、23年5月時点で500基以上の運用可能な核弾頭を保有しており、その数は30年までに1000基以上に増加する可能性があるとしている。

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