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石破茂新総裁は「愚直」「不器用」「KY」の三拍子 党内はショック療法に戦々恐々

東スポWEB / 2024年9月28日 6時8分

新総裁となった石破氏(代表撮影)

過去最多の9人が立候補した自民党総裁選が27日投開票され、石破茂元幹事長(67)が決選投票で高市早苗経済安保相(63)に21票差で勝利し、新総裁に選出された。10月1日の臨時国会で首相となる見込みだ。〝田中角栄の最後の弟子〟といわれた石破氏の頑固一徹さが5度目の挑戦で花開いた。

異端のアンパンマン総裁が誕生した。5度目となる今回の総裁選を「最後の挑戦」とし、陰気と言われながらも「失敗と挫折の連続で、次の世代に残したくない」と口を酸っぱくして、訴え続けた。

父親は鳥取県知事を務めた石破二朗氏で、田中角栄元首相に引っ張られる形で参院議員に転出したが、病に倒れた。三井銀行の行員で、政界に進む考えはなかった石破氏だが、「政治家ほど面白い仕事はない」と闇将軍からのゲキに田中派の秘書入り。角栄氏の薫陶を受け、29歳の若さで衆院議員に当選。〝角栄の最後の弟子〟といわれた。

金権政治とは無縁で、ひたすら政策を突き詰める求道者のような道を歩んだ。「とにかく付き合いが悪く、後輩の面倒を見ないので、仲間や子分ができない不器用で愚直な人です。そのうえ正論を吐いて、空気が読めない。麻生政権時に閣僚なのに麻生おろしに動き、安倍政権でもモリカケ問題で『うしろから弾を撃つ男』と毛嫌いされました」(党関係者)

無派閥の議員を集めた会もかつては斎藤健経産相や浜田靖一元防衛相、三原じゅん子参院議員らから慕われたが、次々と愛想を尽かされ、解散を繰り返した。今回の総裁選では20人の推薦人すら集まらないとささやかれたが、安倍晋三元首相を「国賊」と批判し党役職停止処分を受けた村上誠一郎元行革相や裏金問題で同じく党役職停止の平沢勝栄元復興相、元民主党組の細野豪志氏、長島昭久氏のほか、党内で冷や飯を食わされている〝はぐれ組〟の面々の寄り合いで、なんとかスタートラインに立てたほどだった。

党内での人気のなさとは裏腹にプラモデル、鉄道、アイドル好きのオタクの一面やアンパンマン似の風貌が脚光を浴び、次の首相の世論調査では常に1位だけなのが支えとなった。総裁選の最中に人間関係の悪さを指摘されても「いまさら変えるわけにもいかない」と平然。愚直に訴える姿勢で支持を積み重ね、1回目の投票では高市氏に次ぐ2位の党員・党友票を獲得。決選投票では右寄りの高市氏に懸念した議員の受け皿となって、悲願の総裁の座をつかんだ。

当選後に行われた報告会では議員たちから「主流派になったことがないからどうしよう」と自虐も飛び出した。当選回数を重ねていても大臣ポストに恵まれていない面々が多く論功行賞に期待を寄せていたが、石破氏は人事に関しては「能力を最大限発揮する人事にしたい」とあくまでドライに対応する考えだ。

「愛と勇気」を叫んだ本家アンパンマンに対し、石破氏は「勇気と真心をもって、真実を訴える自民党に」をキャッチフレーズに、党役員や閣僚人事では派閥力学にとらわれない〝石破カラー〟を前面に出すことは間違いない。旧統一教会や裏金問題で支持率がドン底まで落ちた自民党にはこれ以上ないカンフル剤となりそうだが、冷徹かつ融通の利かない性格に泣く人も多く出てきそうだ。

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