【陸上】田中希実がレベルアップに意欲 野口みずき氏は「一直線にどこまででも」と期待

野口みずき氏（左）と田中希実

陸上女子で五輪２大会連続出場の田中希実（２５＝ニューバランス）の取り組みに、五輪女王も太鼓判だ。

パリ五輪は１５００＆５０００メートルで決勝進出を逃すも、ダイヤモンドリーグファイナルの５０００メートルで６位入賞。世界の舞台で戦う女子中長距離界のエースの姿には、２００４年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずき氏（４６）も「私が言うのなんかおこがましいと思うけど、自分のビジョンがしっかりしているので、その辺は走りに表れている。そのまま一直線にどこまででも行ってほしい」と期待を寄せている。

田中はパリ五輪後に父でコーチの健智氏らと「引き出しを増やすために１万メートルのスタミナはいるよね」と話し合うなど、さらなる飛躍に向けたプランニングを模索中。野口氏は「マラソンをやってから私も１万メートルの自己ベストが出たので、スタミナをつくるのに距離を踏むのはいいと思う。練習で距離を長く踏むとリスクもあるが、父の健智コーチがついているので大丈夫だと思う」と肯定的な意見を述べた。

今季の戦いを終えた田中は２９日に行われた「ＴＯＫＹＯ ＲＯＫＵＴＡＩ ＦＥＳ ２０２４」最終日（東京・味の素スタジアム）にゲストとして参加。オフシーズンの過ごし方について「休んでしまうのか、ある程度の緊張感を保つべきなのかは少し迷いがある」としながらも「逆に休み方が上手になったら、これからシーズンの時にもスイッチの入れ方がもっと上手になってくると思う」と前向きに語った。東京での世界選手権が控える来季へ、貪欲にレベルアップを目指す構えだ。