佐々木朗希がMLBコミッショナーを動かした! 「契約は来年1月以降」マンフレッド発言に米驚嘆
東スポWEB / 2024年11月23日 5時9分
トップダウンの〝鶴のひと声〟が波乱を呼び起こしている。MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナー(66)がポスティングシステム(入札制度)を利用して米球界挑戦を表明したロッテ・佐々木朗希投手(23)の契約時期について、来年1月15日以降になるとの見通しを示した。異例のコミッショナー声明の裏側では、メジャー各球団から佐々木に対し「MLBを動かした日本の怪物」と驚嘆の声が上がっているという。
マンフレッド・コミッショナーが20日(日本時間21日)、今後激化が予想される佐々木争奪戦に早々とクギを刺した。異例発言を読み解くにはまず「国際ボーナスプール」という難解な枠組みを知る必要がある。これは25歳未満、もしくはプロリーグに所属して6年未満の外国人選手(米国、カナダ、プエルトリコを除く)と契約を結ぶ際、各球団に毎年割り当てられる資金枠のこと(年俸総額が〝ぜいたく税〟の基準を超えたり、前年に大物FA選手を補強したりしたチームは減額対象)。この枠が来年1月15日以降になると、2025年度分にリセットされるのだ。
言うまでもなく23歳の佐々木が今オフにMLB移籍を目指す場合、いわゆる「25歳ルール」が適用される。同ルールに基づく外国人選手はマイナー契約しか締結できず、契約期間は例年1月15日から12月15日まで。ちなみに24年度の「国際ボーナスプール」では250万2500ドル(約3億8700万円)をキープしているドジャースが最も多くの獲得資金を残しており、佐々木獲りの大本命とささやかれる〝抜かりなさ〟が金銭面においてもクローズアップされていた。
だが、このコミッショナー声明によって佐々木争奪戦は事実上、ドジャース有利の下馬評が覆される形になりそうだ。来年1月15日以降となって25年度の「国際ボーナスプール」に切り替えられれば、マリナーズやレイズ、レッズなど8球団が最高額の755万5500ドル(約11億7110万円)をプール資金として持ち合わせることになる。一方、ドジャースは514万6200ドル(約7億9766万円)となって24年分と比較すれば倍増以上となるものの、ジャイアンツと並び最も少ない予算しか付与されなくなる。
MLB関係者の1人は「これで資金面におけるドジャース有利の声は、ひとまず沈静化するはず」と解説し、こうも補足した。
「日米で今も飛び交うドジャースと佐々木の蜜月ぶりやタンパリングを疑うようなネガティブな論調とダーティーな印象をシャットアウトするために、マンフレッド・コミッショナーがあくまでも『公平な競争』を印象付けようと自ら動いた。それだけ佐々木の存在をコミッショナーも認めており、大きな期待を抱いている証拠と言える。いずれにせよ、メジャーではまだ何の実績もない23歳の若者に対し、MLBのトップ自らが実質的な〝強権発動〟を振るったケースは長い歴史上を振り返ってみても史上初。異例中の異例だ」
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