社会に復帰できない?第2子作りづらい…まだ狭い母親の選択肢
LIMO / 2019年4月20日 11時0分
社会に復帰できない?第2子作りづらい…まだ狭い母親の選択肢
子育てをしていると「選択肢が少ないなぁ…」と感じることはありませんか?働きたいのに仕事に就けない、第2子妊活をすると仕事を諦めなくてはならない、さまざまな悩みが出てきます。
子どもができても変わらぬ生活スタイルを保っている夫を見て、「私には自分の人生がないのに」と悲観的になってしまう瞬間もあるかもしれません。今回は、女性の人生について考えてみましょう。
出産前に退職したら…「働く」選択肢が消えた
いまだに産休・育休を取得しにくい会社ってありますよね。マタハラという言葉も出てきて、表向きは“どうぞ制度を利用してください”と謳っていても…従業員の理解が追いついておらず、気まずさから妊娠中に退職を選択する方もいるのではないでしょうか。
収入的に問題がなければ、専業主婦も素敵な選択肢のひとつです。しかし向き・不向きもあるので、もう一度社会に出たいと思うこともあるかもしれません。そんなとき、まず立ちはだかるのが保育園の問題。
1歳半の女の子を持つAさん(28歳)
Aさんは、よくある矛盾にハマったそうです。
「いざ仕事をしたいと思っても、専業主婦では保育園が見つかりませんでした。本当に笑っちゃうぐらい、どこにも入れないんですよ。仕事が見つかれば、保育園も入れるのかもしれません。けど、今度は求人募集を見て問い合わせをしても『子どもの預け先は…?』と聞かれて。当然なんですが、相手にしてもらえないんです」
7歳の男の子と4歳の女の子を持つBさん(35歳)
Bさんは第1子出産前から専業主婦。下の子が幼稚園に入園したことをきっかけに、思い切って仕事を探しはじめたそうです。しかし採用が決まったところで、辞退することになったんだとか。
「うちの主人は自営業で出張も多く、もちろんワンオペ育児。主人も今は健康だけどいつ倒れるかわからないし、会社だって経営が安定し続ける保証はありません。いざというとき私にまったく生活力がなかったら…考えるだけでゾッとしますよね。でも働こうと思っても『そんなこと求めてない』と言われるんです。主人はちょうど新しい事業もはじめたところで、子どもふたりを抱えて主人のフォローもして…せっかく仕事も決まっていたのにキャパオーバーになり、辞退するしかありませんでした」
Bさんは、新たな可能性に向かって進んでいる夫を見て、うらやましい気持ちになったそうです。Bさんのケースでは夫がひとりで家族を養っているので、プレッシャーもすごいでしょう。仕事をやめたくても働き続けなければならない、そういう意味では夫側にも選択肢があるとは言えないのかもしれません。
しかし、自分で意思決定して人生を選択していける、その姿をうらやましく思う気持ちはよくわかります。
またAさんのように保育園問題もあり、母親になると働くことすら難しくなるケースも。子どもといっしょにいる毎日も、もちろん幸せです。しかし「子どもが大きくなって手を離れたら、私にはなにが残るんだろう?私の人生って、ここで終わり?」と思ってしまう瞬間もあるのではないでしょうか。
育休を取得したら…「第2子」の選択肢が消えた
今は、ひとりっ子の家庭も増えていますよね。夫婦が納得しているなら、ひとりっ子でもまったく問題はありません。しかし気になるのは、本当は第2子が欲しいのに作れないケース。産後も仕事を続けているCさん(37歳)は、こんな想いを抱えているそうです。
「私は結婚が早くなかったので、今すでにアラフォー。本当は間をあけずにもうひとり挑戦したいのですが…育休が終わって復帰したばかりなのに、また休むのは気まずいんです。前に育休明けですぐ妊娠した後輩が、結局やめることになっていたから。しかも今回はたまたま欠員が出て第一線に復帰できましたが、次の育休ではきっとポジションが変わるはず。仕事のやりがいも捨てきれません。私たちの老後を考えると、子どもに兄弟を作ってあげたほうがいい気もしますが…」
妊娠・出産となると、女性はどうしても働けない時期が出てきます。そのため、会社の制度が整っていないと第2子を作りにくくなってしまうことも。子どものために兄弟を作ってみようかな?と思っても、妊活すら難しくなり悩むケースもあるようです。
現状を嘆きたい気持ちはわかる!けどポジティブに
こうして悩む母親たちに、「だったら、生まなきゃよかったじゃん」なんて声はかけないでほしいものです。子どもがどんなにかわいくても、親としてだけじゃなく、ひとりの人間として人生を選択したいと思う日もあります。ただ、私たちが子育てをしている間に周囲の環境が大きく変わることは、きっとなさそうです。
狭い選択肢のなかで選んだ道でも「これが私の人生」と納得するしかないのかもしれません。しかし自分の人生を楽しんでいる母親ほど、子どもが好きなことを見つけてきたときにも「それいいね」と認めてあげられるはず。楽しいと思えるものが、なにか見つけられるといいですね。
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