もし平成の時代にしていたら?つみたて投資は得か損か
LIMO / 2019年5月3日 18時0分
もし平成の時代にしていたら?つみたて投資は得か損か
「投資」という言葉を聞くと、どのようなイメージを思い浮かべますか?「お金を増やせるチャンスがある」というポジティブなイメージを挙げる人もいれば、反対に「損をしそう」と感じる人もいるのでは。
せっかくコツコツと積み立てた投資で損をするのは、誰だって避けたいですよね。そこで今回は、つみたて投資について詳しく学んでいきましょう。
日本人が「投資なんて儲からない」と考える理由は?
ほかの国と比べ、日本では「投資は儲かる」と考える人が少ない傾向にあります。それには、「日本株の低迷」による影響が考えられます。
日本株が低迷をしているのは、30年ほど前からのこと。もし平成元年に日経平均株価に投資したとすると、30年経った今では半分の価値になっています。その一方、米国株やドイツ株に投資していた場合は、30年間で10倍の価値が得られます。
資産の半分以上を投資に充てているアメリカ人やドイツ人に比べ、日本人が投資するのは資産の10%以下という低さです。これらの状況から、日本人は「日本株が低迷し続けてきたこと」、そして「投資の知識を学ぶ機会の少なさ」によって投資に対して消極的になっていると考えられます。
平成30年に毎月つみたて投資したらどのくらい損をした?
投資を考えている人が気になることと言えば、「損をするかどうか」ではないでしょうか。そこで、平成30年に毎月つみたて投資をしていたら、どのような結果だったのかを確認してみましょう。
運用パフォーマンス計算の前提は以下の通りです。
・平成30年1月から毎月1万円をTOPIXのインデックスに投資をする
・毎月末(営業日)のTOPIXの終値で購入(12月分は12月25日に購入したとする)
・総資産を計算するTOPIXの株価指数は平成30年12月25日終値ベース
・売買手数料及び買付手数料は考えない
・信託報酬は考えない
毎月1万円を投資する前提なので、1年間に12万円を投資したことになります。また、TOPIXの株価指数が上昇すれば購入数量が減り、株価指数が下落すれば購入数量が増えます。
平成30年1月末のTOPIXは1837ポイントでしたが、12月25日には1416ポイントまで下落しています。年間を通じて見てみると全体的に右肩下がりの相場となり、TOPIXの毎月の購入数量は年後半にかけて増えきました。
その結果、今年から投資した資産金額の合計は9万9601円に。投資金額合計の12万円のうち、約17%分の資産が減ったことになります。
「つみたてNISA」について学ぶ
平成30年1月からスタートした「つみたてNISA」。その制度の内容をご紹介しましょう。
「つみたてNISA」は、日本に住んでいる20歳以上なら誰でも利用でき、投資できる上限は毎年40万円までと決められています。非課税期間は20年と定められているため、上限額を投資し続けると合計800万円の投資ができます。
また、対象となる商品は金融庁の厳しい基準をクリアした投信、ETFのみ。「つみたて」という名前の通り、一括で買うことはできません。
一定額を継続的に購入する必要がありますが、その頻度は毎月・毎日・隔月でも可能です。年2回のボーナス時に増額したり、好きなタイミングで購入した商品を現金化したりすることもできます。ただし、非課税枠の再利用はできません。
まとめ
ここ30年の日本株の状況だけ目を向けると、投資に対してマイナスのイメージを持ってしまうかもしれません。もう少し視野を広げてみると、投資に対するイメージも変わっていくでしょう。
投資に初挑戦する方は、初心者の方にもおすすめの「つみたて投資」から始めてみては。短期間のシミュレーションは損をする結果が出てしまうかもしれませんが、中長期に取り組めばいい運用パフォーマンスが得られる可能性も十分あります。新時代、令和のスタート!リスクとリターンを踏まえたうえで、資産運用を考慮してみましょう。
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