子どものケガを悔やんで涙...見張っていても起きてしまう”ヒヤッと”への対策
LIMO / 2019年4月30日 10時45分
子どものケガを悔やんで涙...見張っていても起きてしまう”ヒヤッと”への対策
子どもがケガをしないよう様々な工夫をしたり、1日中気を張りつつける母親。それでも子どものケガは起きてしまうものです。3人の子どもを抱える筆者も、数々の「ヒヤッと」を経験し、そのたび激しく後悔してきました。
「ヒヤッと」を経験し、涙することも多々
上から小3長男、年中次男、2歳長女を抱える筆者。これまで数々の「ヒヤッと」に遭遇してきました。
一番心配したのは、次男が1歳のとき、歯ブラシを口に入れたまま転んだときのこと。今ではポスターでも度々目にする「歯ブラシ事故」ですが、当時は知識がありませんでした。
歯ブラシの毛先でケガをし、熱が出たものの治りましたが、小児科では「口の中は見えにくいので何とも言えません。喉の奥はすぐ脳ですから、気を付けないと」と言われ血の気が引き、数日間は生きた心地がしませんでした。その後持ち手が曲がる歯ブラシを使用し、口を酸っぱくして「歯ブラシは座って」と言っています。
それ以外にも、大事には至りませんでしたが、本棚の角に頭をぶつけて血を出したり、滑り台を滑ると思った瞬間にジャンプしたり(滑る部分に転びケガはしませんでした)、コンセントにペンを入れる寸前で止めたり、柵があるのに川から落ちたり…数え切れないほどの「ヒヤッと」を経験しました。
ケガを経験するたび、何度も「もっと自分が気を付ければ良かった」「あの瞬間に手を出せば防げたかも」と後悔したり、夜になると「時間が戻ればいいのに」と涙することも多々。
特に困るのが、下の子を抱っこ、あるいはベビーカーに乗せている時に上の子が危ないことをすること。下の子にも危険が及ぶため、親が走ったり、追いかけることができないからです。しかし外ほど刺激的なものが多く、子どもは走ったり、登ったり、挑戦したくなるようです…。
また、下の子ほど「上の子と同じことが自分にもできて当たり前」と思うもの。低年齢から挑戦が増える分、ケガも多くなります。
子どもの動きの知識が少ない
基本的に親は「子どもにケガをさせたくない」と思っています。かすり傷程度のケガなら、仕方ないでしょう。ただ大事に至るようなケガはさせたくないので、1日中目を見張っています。これだけ「ヒヤッと」を経験した筆者も、周囲からは「心配し過ぎ」と言われる程気を付けています。
それでもなぜ「ヒヤッと」が起きてしまうのか? その理由は3つあると思っています。
まずは、子どもの動きについての知識が少ないことを実感しました。3人育てながら意識したのは、「ヒヤッと」においては、自分が「もしかして」と思ったことは起きる可能性が高いということ。先回りして、十分に対策をしておく必要があります。
現在では全ての家具にコーナーガードやコンセントカバーを付けたり、階段に滑り止めを貼るなど、できるだけの対策をしています。普段育児に関わる時間の少ない父親は「邪魔」「見栄えが悪い」「そこまでしなくても大丈夫」と言うでしょう。それでも対策しておくことをお勧めします。
ただし子どもは学習能力がありますから、たとえばコンセントカバーでも外すことができます。同時に危険を教える必要があるでしょう。
仕方ない部分も多い
先回りして大人が対策をしても、子どもは大人の想像の上のまた上をいくもの。まさか1歳児が、滑り台をジャンプして降りようとするとは思いませんでした。残念ながら、大人は子どもの気持ちになって世界を見たり、想像することはもうできません。
産業技術研究所が行った研究によると、子どもが倒れ始めてから、お尻やひざが床につくまでは0.5秒※。子どもの「ヒヤッと」は、ほんの一瞬です。
目を離さなくても対応できないケース、手を出したとしても助けられないケースも少なくありません。仕方ないことも多いということを、母親だけでなく、父親や周囲も知るべきでしょう。
そして落ち込む母親の心のケアを、男性が行えると良いですね。話を聞いたり、母親が「大丈夫」と思える声掛けをしてもらうと気が楽になるものです。小児科においても、少しのケガでも母親が相談しやすいコミュニケーションをとっていただけるとありがたいですよね。
※ 参考:「子どもから目を離さないで・・・「無理」0.5秒で事故防げる?(https://withnews.jp/article/f0180616003qq000000000000000W04z10701qq000017435A)」(withnews)
1日中見張って気疲れ…そもそもずっとは無理
もう一つ大きいのは、1日中子どもの近くにいて見張るのは無理ということ。基本的には、子どもが起きている間はずっと気を張り、見張っています。特にワンオペ育児だと全て自分のせいになるので、夜にはドッと疲れが出るほど気を張っているでしょう。
それでも、家事、仕事、上の子のお世話や宿題を見る、用意を手伝うなどということを母親はしなければいけません。ずっと子どもに張り付いていれば、料理を作れませんし、上の子の相手ができないのです。特に料理や洗い物、洗濯物を干すといった家事は、子どもから目を離す時間が増えます。
ここでも勧めたいのは、「大人が目を離しても大丈夫な対策」をしておくことです。コーナーガードを付けるのはもちろん、子どもが登らないようにテレビ台を工夫したり、子どもが小さな間は見栄えが悪くても危険な家具は避けることです。
また、家事をする時間を工夫して減らすのも良いでしょう。家事の量や回数自体を減らしてしまえば、目を離す時間が減りますし、母親の気疲れも和らぎます。
「ヒヤッと」が多いのも子どもが小さいうち、特に乳幼児期のことです。この時期だけと割り切り、対策をしたり、夫婦で話し合いの時間を設けてみてくださいね。
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