子どもありorなしは幸福度に影響なし!『VERY』特集にみる人生観の変化
LIMO / 2019年6月2日 19時15分
子どもありorなしは幸福度に影響なし!『VERY』特集にみる人生観の変化
光文社が1995年に創刊した女性誌、『VERY』。「セレブ主婦向けのテーマが多い」「手が届かない憧れの世界」というイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
ところが、そんな「お高いイメージ」のVERYに変化が表れてきました。ライフスタイルが多様化し、雑誌内のテーマにも影響が。その背景には、どのような時代の流れが隠されているのでしょうか。
VERYの特集からうかがえる人生観の変化
東京都白金発の「シロガネーゼ」、兵庫県芦屋発の「アシャレーヌ」といった言葉を生み出すなど、いわゆる「セレブ妻」をテーマに掲げてきた『VERY』。
「“幸せ”は夫婦のオシャレに表れる」
「記念日くらいキレイな妻だと感謝して」
といったような、輝いている女性にスポットを当てた特集が組まれてきました。その一方、2010年頃からはややダークな一面を感じさせるテーマも登場します。
「『産婦人科医の主人は、私の産後うつに気づいてくれませんでした』 聞こえていますか? 産後うつという叫び」(10年8月)
「ママ友ワールドは地獄じゃない」(11年9月)
など、妻たちの悩みに寄り添う内容も。さらに、以下のような子育てに関する辛さや励ましの特集も扱われるようになりました。
「子育てがつらい私はダメ母ですか?」(13年2月)
「『いい母』の定義なんて誰が決めた?」(16年10月)
「ママだからって、夕食をがんばりたくない宣言!」(18年3月)
やがて、18年には「『きちんと家のことをやるなら働いてもいいよ』と将来息子がパートナーに言わないために今からできること」という特集も。このようなテーマの流れから「稼ぎの良い夫に養ってもらう=女性の幸せ」という価値観から、「ライフスタイルを自由に選択して生きる=女性の幸せ」と女性の生き方に対する考え方の変化が見て取れます。それに伴い、「育児は女性の仕事」という認識も薄れていったのでしょう。
40~60代の未婚男女が考える未婚化の理由
ライフスタイルの多様化などの影響で、日本では「未婚化」が進みつつあります。
明治安田生活福祉研究所が40~64歳の男女1万2,000人に対して実施した「人生100年時代の結婚に関する意識と実態(https://www.myilw.co.jp/research/report/2018_04.php)」(18年)をみていきましょう。調査の結果、40~60代の未婚男女が考える理由のトップ2は以下の通りでした。
1位 「結婚はあくまでも選択肢のひとつであって、結婚を望まない人が増えてきたから」
2位 「社会全体の雇用・収入が良くない」
前述した「ライフスタイルを自由に選択して生きる」ことが男女にとっての幸せであり、また実現しやすい環境になってきていることが分かります。未だに「まだ結婚しないの?」「子どもは?」と聞かれることはあっても、「結婚も出産も個人の自由」という認識が浸透してきているのでしょう。
あらゆる価値観が混在している現在だからこそ、「結婚はするべき」「未婚なんて」と決めつけず、「人によって幸せのあり方は異なる」と捉えておきたいですね。
何が人生の幸福を決めるのか
同調査では、「自分の幸福度」についても調査しています。
男性
子どもがいる既婚者・・・80.4%
子どもがいない既婚者・・82.3%
未婚者・・・・・・・・・52.4%
離別者・死別者・・・・・54.5%
女性
子どもがいる既婚者・・・84.6%
子どもがいない既婚者・・84.2%
未婚者・・・・・・・・・65.8%
離別者・死別者・・・・・70%
男女ともに既婚者の幸福度が80%を超えています。結婚を望む人も望まない人もいると思いますが、望んでいる人が結婚できた場合、幸福度は高くなる傾向にあるのかもしれません。結婚生活には様々な出来事があると思いますが、それでも幸福を感じる瞬間が多いのでしょう。
もっとも幸福度が低かったのは未婚の男性です。といっても半分以上は幸福だと回答しているので、独身ライフを楽しんでいる人も多いといえます。
また既婚者の幸福度は、子どものあるなしはあまり影響しないようです。子どもがいてもいなくても、どちらも幸福度は高いです。ですが男性の場合は、子どもがいると若干ではありますが幸福度が下がっていますね。子どもに対する責任など、ストレスになってしまうこともあるのかもしれません。
どんなライフスタイルでも外せないもの
また同調査において、「幸福度に大きな影響があるもの」についても調査しています。
共通して多いのが「健康」と「収入」です。また既婚者においては「家族との人間関係」がもっとも多くなっています。そしてすべての男性においては「仕事」とした人が、女性に比べて多くなっています。
まずはやはり「健康」。どのようなライフスタイルでも、健康か否かが幸福度に大きく影響を与えているようです。また収入においては、未婚者や離別者・死別者が既婚者よりも多くなっています。独り身だからこそ、「備えよう」という意識が強いのかもしれません。
自由と自己責任
自分の人生は自分で自由に決めることができる・・・結婚するかしないかは、本人の自由意志により決定できます。価値観の多様化により、それが尊重されるようになってきました。「結婚・出産こそ女性の幸せ」という考え方も薄れてきています。それを反映するように『VERY』特集でも、出産や育児、結婚生活のつらさについても取り上げられています。
その一方で、「すべて本人の責任」という自己責任論も同時に語られてきました。自由になったけれども、見放されているような感覚・・・。感じている人もいるかもしれません。既婚かそうでないか、子持ちかそうでないか、に関わらず助け合える世の中にしたいですね。
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