2018年 投資して損した?得した?「つみたてNISA」って何?投資の基本をおさらい
LIMO / 2019年6月6日 20時45分
2018年 投資して損した?得した?「つみたてNISA」って何?投資の基本をおさらい
ここ数年、つみたて投資に注目が集まっています。「iDeCo(イデコ)」や「NISA」などの優遇税制も浸透してきましたが、実際にはどのくらいお得になるものなのでしょう。
2018年の損益は?
2014年にスタートした少額投資非課税制度「NISA」に加えて、18年1月からは毎月積立型の「つみたてNISA」も追加されました。しかし18年の株式市場は世界的な下落基調。積立投資は、どのような結果だったのでしょうか。
日経平均株価などに連動したインデックスファンドの場合を仮定してみましょう。18年1月末の株価指数は1837ポイントでしたが、同年12月25日には1416ポイントまで下落しています。株価は18年後半にかけて下がっていく相場となりました。
毎月1万円を投資した場合、1年間で12万円を投資したことになります。1年間の投資分としては目減りしましたが、つみたて投資のメリットは株式の購入数量に現れるのです。
同じ金額であっても、株価が上がると購入できる数量が減り、下落すると購入数量が増えることになります。つまり株価の下落とともに、購入数量は増えていったことになります。株価が下落する局面でも一定の金額分を購入できるというメリットがあるのです。
「NISA」の限度額
運用益がすべて非課税扱いとなるNISAは「一般」と「つみたて」のどちらかを選択することになります。
・一般NISA…年間120万円を最大5年間、600万円まで
・つみたてNISA…年間40万円を最大20年間、800万円まで
つみたてNISAは少額ずつ長期型です。「iDeCo」と「NISA」の同時利用は可能ですので、つみたて型は初心者の方にもおすすめの方法です。
iDeCoの仕組みと限度額
年金制度への不安対策として誕生したのが個人型確定拠出年金のiDeCoです。60歳以降に年金方式または一時金扱いのどちらかで受け取ることになります。
・掛け金が全額所得控除
・運用期間中の運用益に対して、通常20.315%の税金が非課税となる
・60歳以降に受け取る際、退職所得控除などが利用できる
iDeCoは職業などによって限度額があり、年金に不安のある区分ほど限度額が大きく設定されています。
・自営業者…最大月額6万8000円
・企業年金制度のない会社員…最大月額2万3000円
・専業主婦…最大月額2万3000円
・企業型確定拠出年金に加入している会社員…最大月額2万円
・企業年金に加入している会社員…最大月額1万2000円
・公務員…最大月額1万2000円
仮に30歳、年収400万円の企業年金制度のない会社員が、毎月2万3000円の掛け金を払った場合、掛け金の所得控除により納税額が約8万円も減ることになります。毎年の節税額だけでも10年間で約80万円、退職までの30年を単純に計算すると約240万円にものぼります。
また運用益については通常20.315%の税金がかかりますが、仮に100万円の利益が出ても本来納税するはずの約20万円分が非課税となるのです。
このような非課税制度を利用した貯め方は非常に有効であるといえるでしょう。
「つみたて投資」で教育費を準備する
子育て家庭にとって教育費は避けられない問題です。学資保険を活用して着実に貯めていく方法もありますが、利回りで考えると投資信託などの「つみたて投資」がおすすめです。
必要な時期と金額が厳格に決まっている大切な教育費ですので、リスク対策として「分散投資」も考えてみましょう。
「つみたて投資」と「分散投資」
投資のリスクを回避するために、「分散投資」という考え方があります。国内・海外に分散したファンドを選ぶことで、異なる値動きをする資産が組み込まれ、大きな変動リスクを避けていくことができます。
これらのつみたて投資は長期的に運用していく方法ですので、実際に教育費として必要となる時期が近づいたら投資の割合を減らして流動的な預貯金に変更していきましょう。
ただし、投資はあくまでリスクのある運用方法です。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
さいごに
各家庭で教育費や老後資金をしっかり準備して人生設計を立てていくことが大切です。投資にはリスクがありますが、非課税制度も利用しながら運用のメリットを受けていきましょう。
【参考】
『iDeCoをはじめよう カンタン加入診断(https://www.ideco-koushiki.jp/start/)』iDeCo公式サイト
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
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