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関西で店舗減が目立つお好み焼き、広島ではカープのように大健闘中!?

LIMO / 2019年6月7日 20時20分

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関西で店舗減が目立つお好み焼き、広島ではカープのように大健闘中!?

3月29日にプロ野球が開幕してから早2カ月以上が過ぎ、現在はセパ交流戦が行われています。セントラル・リーグでは4連覇を狙う広島カープがスタートでつまづき一時は最下位に沈んでいたものの、あっという間に首位を奪い返しました(6月5日現在)。

もし今シーズン優勝して4連覇を達成すると、セ・リーグでは実に46年ぶりの4連覇となります。この間、3連覇を達成したのは広島(昨年に達成)を含めて3回しかありません(残りは巨人が2回)。ちなみに、46年前の記録は、巨人が1965年~1973年に掛けて達成したあの“V9”となります。これだけを見ても、現在の広島カープの強さが分かります。

広島ファンが集う場所はやっぱりお好み焼き屋さん?

また、ここ数年は“カープ女子”と称される女性ファンも急増していますが、従前からのファンを含め、勝利の美酒に酔う日が続いていると推察されます。そうしたカープファンの多くが集う場所は、やはり、お好み焼き屋ではないでしょうか。

広島と聞くと、牡蠣と同じくらい、いや、それ以上に有名な食べ物がお好み焼きです。広島風お好み焼きの独特な美味しさは、一度食べたら癖になる人も多いはずです。

広島風お好み焼きは、小麦粉を水で溶いたものを薄く伸ばして焼いた生地の上に、キャベツやモヤシなどの野菜、肉、海鮮具材(海老、イカなど)を重ねてひっくり返し、そこに麺(中華ソバ、うどん)を加えて生地でふたをして「蒸し焼き」にするのが特徴です。

特に、麺類を入れるお好み焼きは、他の地方ではなかなか見ることができないのではないでしょうか。そして、その焼き上がったお好み焼きの上に、トッピングで牡蠣などを乗せ、ソースとマヨネーズを好みの量をかけて食べるのが“スペシャル・グレード”のようです。

広島市内を歩くと、街の至る所にお好み焼き屋(鉄板焼き屋を含む)を見つけることができます。仙台市内の牛タン焼き店、高松市内の讃岐うどん店などと同じ感覚と言えばイメージしやすいでしょうか。

意外にも?厳しい減少トレンドが続くお好み焼き屋の店舗数

しかしながら、こうしたお好み焼き屋は、全国レベルで見る限り、必ずしも広島カープのように好調とは言えないようです。

大手ソース会社の1つで、お好み焼き用ソースではトップシェアを誇ると推察されているオタフクソース株式会社のウェブサイトを見ると、国内のお好み焼き屋の店舗数の推移が掲載されています。そのデータを見てみましょう。

ただし、この店舗数の対象は、「お好み焼き・焼きそば・たこ焼き店」となっていますので、お好み焼きを扱っていない店も含まれます。ただ、多くの店は、この3つのうち2つ以上をメニューに掲載していると考えられるため、“お好み焼き屋”の実態を表していると考えられます。なお、これらデータの出所は、総務省統計局が行う「経済センサス 基礎調査」になっています。

全国にあるお好み焼き屋の店舗数は、平成18年:18,739店、平成21年:19,480店、平成24年:17,192店、平成26年:16,551店、平成28年:15,647店となっています(各年末)。毎年調査が行われているわけではないこと、最新のデータが平成28年であることなどを勘案する必要がありますが、平成21年をピークに減少が続いていると見てよさそうです。

直近の店舗数は、ピーク推定の平成21年から約▲20%減です。7年間で▲20%減はかなり厳しい減少ですが、新規開店の店舗が一定数あることを考慮すると、この数字以上の店舗が閉店していると推測できます。外食産業の中では、他の業態以上に厳しいと言えます。

減少の理由は様々あると思われますが、お好み焼き屋は鉄板や空調設備など初期投資が意外に大きく、店舗賃貸料に加えてガス・電気代などランニングコストも高くなります。また、昨今は小麦粉などの原材料価格も大幅に上昇しています。そのため、売上高がパタッと落ちると、こうしたコスト負担が一気に重くなり、店舗継続が難しくなるケースが多いと見られます。

さらに、外食を控える節約志向も続いていることから、一般的には高額でないお好み焼きの売上も苦戦していると考えられます。

人口10,000人当たりの店舗数では広島が圧勝

さて、そのような厳しい状況に置かれたお好み焼き業界ですが、広島県は大健闘しています。広島県もピークから▲9%減(1,767店が1,605店へ)となっていますが、全国平均(▲20%減)や関西地方の大幅減少(大阪府が▲23%減、兵庫県が▲26%減)に比べるとかなり小幅に止まっています。しかも、平成24年比では微増に転じた数少ない都道府県の1つです。

さらに、人口10,000人当たりの店舗数は5.7店と堂々の全国トップを維持しています。ちなみに、第2位の兵庫県が3.2店、第3位の大阪府が3.0店、全国平均は1.2店です。お好み焼きと言うと「大阪 vs. 広島」の熱い論争がありますが、店舗数で見る限りは、野球同様に広島の圧勝のようです。

このように、厳しい環境下でも、広島のソウルフードであるお好み焼きは、その存在感を高めていると言えましょう。なぜでしょうか? それを知るためには、兎にも角にも、広島風お好み焼きを食べてみることです。

実は、意外にも、広島風お好み焼きを食べたことがない人は少なくないようです。もし可能ならば、熱いカープファンがいる広島で食することをおすすめします

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