トンデモ顧客の「まさかのクレーム」、接客スタッフの対処法とは?
LIMO / 2019年6月9日 20時15分
トンデモ顧客の「まさかのクレーム」、接客スタッフの対処法とは?
スーパーなどの小売店で多くの顧客と接し、色々なタイプの顧客に対応していかなければならない店舗スタッフはとても大変な仕事ですよね。顧客が多くなればなるほど、クレーマーが増えるのもまた事実。そのため、店舗で働く人たちは「まさかのクレーム」に毎日出くわしているのだそう。そこで今回は、そうした「まさかのクレーム」とその対処法について紹介します。
「女なら~だ」「男なら~だ」と主張する高齢客
あるスーパーで働くAさん。最初はパートとして扶養範囲内で働くつもりだったAさんですが、頑張りが認められて、契約社員を経て社員に。そして、今はお店の切り盛りを任される副店長までになっています。
そんなAさんの職場に、70代くらいの男性が来店したときの話です。缶チューハイ数本とおつまみを購入したその男性は、レジに来た途端「なんでお前はこんな仕事をしとるんだ」と男性レジ係に絡み始めたと言います。「そのレジ係は男子学生のアルバイト。ちょうどまだ忙しくない時間帯で静かだった店内に男性の声が響き渡ったので、慌ててレジに向かった」とAさん。
アルバイトの男子学生が戸惑い気味に「アルバイトです」と答えると、男性は「こんな仕事、女がやるもんだろう」と大きな声で話します。Aさんが駆け付けたときにはその男性を相手に、アルバイト学生が困った顔をしていました。「どうされましたか?」と声をかけたAさんを無視して、「男はこんな仕事をやったらいかん」「学生か、男なら勉強をせい」などと畳みかけます。
Aさんは男性の肩をトントンと軽くたたき、意識をこちらに向けつつ「お客様、どうされましたか?」と改めて声をかけたのだそう。すると「女なら~だ」「男なら~だ」ということばかり主張して話にならなかったのです。Aさんはひとまずほかのお客さんを怖がらせないよう、レジを迅速に済ませて「お荷物出口までお持ちしますね」と隣を歩きながらさりげなく店外へ誘導し、「他のお客様のご迷惑になりますから、こちらでお話しましょう」と店外へ連れ出したと言います。
そうなると男性も我に返ったように、一言二言文句を言って立ち去ったのでした。「ああいう高齢者のお客さんも多くて、そっと店外へ連れ出してあげると意外とすっと帰ってくれることが多い」とAさんは話してくれました。「スーパーには女性のお客さんが圧倒的に多いので、そこでああいう男尊女卑的な話をされると困ってしまう。早めに、自然に店外へ連れ出したほうがいい」のだそうです。
レジの打ち間違いで「全商品の30%割引」を求める夫婦客
続いてもスーパーで働くAさんの話です。Aさんが店内の事務所でちょっとした事務作業をしているとき、店員の1人が駆け込んできました。事情を聞くと、「アルバイトの子のミスにつけ込み、割引を求めてくるお客さんがいる」とのこと。さっそくAさんは現場に向かいました。すると、アルバイトの女子学生と長年勤務しているパートの女性が1組の夫婦と何やら揉めている様子。
詳しく事情を聞くと、アルバイトの女子学生が1品多くレジを打ってしまったのだそう。バラ売りされている野菜の数え間違いで、1つ多く計上してしまっていたんですね。それを見つけた夫婦が、アルバイトの女子学生に「このミスのせいで迷惑を被った。今日の買い物を30%オフにしろ」と詰め寄ったのだそう。
もちろん、野菜の数え間違いはその場でベテランのパート従業員に連絡し、訂正処理をしてお客さんへ返金していました。しかし、その対応だけでは納得いかないと言うのです。
そこからはAさんにバトンタッチ。Aさんは夫婦に「お買い上げいただいたすべての商品の合計金額から30%の割引対応はできない」ことをゆっくり説明し、そのうえで次回以降使えるクーポン券を渡してその場を収めることに成功しました。「こちらにも落ち度があるので丁重にお詫びし、そのうえで返金すべき金額は返金した。せめてもの気持ちとして、クーポン券を渡してなんとか事なきを得た」と話してくれました。
「かわいいね、いくつ? 仕事終わったら連絡して」と絡む男性客
接客する女性スタッフをナンパしようとするお客さんもいますよね。その対応に、ある洋菓子店で働くBさんは困っていました。「私ならば毅然とした態度でお断りもできるが、学生のアルバイトの子だと戸惑ってしまう。はっきり断ろうと思っても、自分のほうが年齢が若いので申し訳ないと感じるらしく、毅然とした態度になれずにお客さんがしつこく迫るケースが多い」とのこと。
Bさんは普段から若い女性アルバイトばかりを配置せず、自分かもう1人のベテランの女性と一緒にシフトに入れるようにして極力ナンパされにくい環境を作っていると言います。
しかしそれでも「仕事終わったら連絡して」と連絡先を置いて帰る男性客がいるため、見つけたらすぐに後を追い、「個人情報ですのでお受け取りすることはできません」とお返ししているとのこと。「一応個人情報なのでお店での処理に困るし、今後その人はナンパしづらくなるので一石二鳥だと思う」と話してくれました。
まとめ
いかがでしたか。様々な状況に対応しなければいけない接客スタッフは大変な仕事ですよね。そうした職場で懸命にはたらく人たちを見ると本当に頭が下がる思いです。お客だからというだけで粗暴な言葉になったり、自分の意見を押し付けたりするような話し方はNGですよね。私たちもそういう人にならないよう気を付けたいものです。
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