貯められるのか? 教育資金、老後資金、マイホームの頭金…
LIMO / 2019年6月16日 19時45分

貯められるのか? 教育資金、老後資金、マイホームの頭金…
夫婦のコミュニケーションも大事
「結婚するのにお金がかかる」と言われますが、結婚後は出産、子育て、マイホーム、マイカー、介護、老後資金など、お金が必要な場面を想像すると枚挙に暇がありません。それを乗り切るには、夫婦2人で協力してお金を貯めていかなければなりませんね。そこで今回は、人生の中でも特に大きな出費と言える「マイホームの頭金」「教育資金」「老後資金」の作り方をご紹介します。
必要資金の性格を見極め、金額の目安を考える
まず、今回取り上げる3つの資金の特徴を掴むことから始めましょう。必要になるタイミング、貯金に使える時間、必要金額などを考えていくと、この3つはそれぞれ特徴があることがわかります。
まずはマイホームの頭金。たとえば、必要になるタイミングを「子どもが小学生に上がるとき」だとしましょう。まだ子どもが生まれる前であれば、少なくとも6年間は貯金に使える時間があるわけです。
次に金額です。マイホームの頭金の目安としては、物件価格の2割と言われていますよね。4000万円の家を購入するのであれば、800万円というわけです。また、別途登記や保険、手数料などの諸経費の目安が物件価格の1割と言われているので、物件価格の3割である1200万円を目安に貯めなければならないというわけですね。
1200万円を6年後までに貯めるには、年間200万円の貯金が必要です(話をシンプルにするため、年数で均等割した金額を示しています。以下同)。ただし、何が何でもそれがマストなわけではなく、足りなければ1年先延ばしにするとか、少し頭金の額を減らして毎月の返済額を増やすという方法がないわけではありません。
次に教育資金ですが、一番お金がかかるのは大学ですね。その前に私立の小学校や中学校に入れたいというのであれば話は変わってきますが、大学のことだけを考えるのであれば子どもが生まれてから18年も貯金に使える時間があるのです。必要金額は子どもの希望にもよりますが、高いところで私立医大なら6年間の学費総額が2000万円をゆうに超える場合も多いもの。これを18年間で貯めるには年間120万円前後、教育費として貯める必要があります。
ただ、普通のサラリーマン家庭から学費に2000万円以上かかる医大へ進学するのはかなり難しいかもしれません。そういう場合は、子どもとの対話で私立ではなく国公立へ進学することも選択肢になるでしょう。また、子どもが国公立文系へ進学した場合には浮いた分を他の用途に使うことができるので、頑張って2000万円貯めるというのも悪い選択肢ではありません。
最後は老後資金ですが、一番長く貯金に使う時間が取れるのがこの資金ですね。定年後のことを考えると、20年、30年かけてじっくり貯めることのできるお金なのではないでしょうか。必要金額はその人の生活水準次第ですが、たとえば30年間で3000万円貯めようと思ったら年間100万円を老後資金として貯めていけばいいということですね。
貯めていくスケジュールを考える
ここまで見てきたことをまとめると、マイホームの頭金のために毎年200万円を6年間、教育資金のために毎年120万円を18年間、老後資金のために毎年100万円を30年間も貯めなければならないのか、と思ってしまいがち。最初の6年間は年間最大420万円も貯金に回さないとダメなのかと思うかもしれませんが、実際は少し違います。
マイホームの頭金のために夫婦で協力して毎年200万円貯められる環境を整えたら、最初の6年間はマイホームの頭金に集中して貯金をし、マイホームの購入後はそのまま200万円を教育資金として貯めればいいですよね。すると10年で2000万円貯まりますから、一応子どもが16歳のときには大学の資金は貯まるわけです。このように整理してみると、全く不可能という話でもないですよね。
その間も、毎月少額でもいいので老後資金の積み立てを始めておけるといいでしょう。老後資金の場合は資産形成に使える時間が長いので、投資信託や株式などの金融商品を使って資産をふやしてもいいですね。こうした金融商品は期間が短い貯蓄には不向きですが、長期的な運用であればリスクはある程度低減できますし、リカバリーもしやすくなります。投資は細々とでもいいので、できるだけ長く付き合っていくことで成果が出るものです。
生活水準の見直しをこまめに
あとは日常生活の中で無駄をなくすことを心がけたいですね。できれば生活水準の見直しをこまめに行いましょう。給料が上がったらすぐに生活水準を上げるというのではなく、ちょっとしたスポットのご褒美でお祝いしましょう。生活水準自体を上げてしまうと元に戻すのが大変になってしまいます。生活コストが上がると当然毎月の出費も増えますし、本当に必要な出費の線引きができなくなってしまうのであまりオススメできません。
また、夫婦間で普段から気軽にお金の話ができる関係を築くことも重要です。なかなかお金のことは話しづらいとか、お金のことになるとお互いにピリピリしてしまうということであれば、毎月定例で、お金について話し合いをする機会を設けるか、お金に関して思ったことを書く交換ノートのようなものを介してもいいでしょう。
筆者の知人では、交換ノートでお金のことを話し合うようにして言いづらさを感じないようになり、うまくいったという人がいました。感情的にならずに済むので、お金の話が苦手な人は試してみてもいいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。マイホームの頭金や教育資金、老後資金など今後必要になるお金はたくさんあります。全部を一気に貯めようとするとなかなか大変で普段の生活が苦しくなってしまうので、優先順位を決めて順番に、確実に貯めていきましょう。
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