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消える家庭訪問〜ないと楽だけれど先生の人柄が分からない…

LIMO / 2019年6月25日 10時45分

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消える家庭訪問〜ないと楽だけれど先生の人柄が分からない…

最近の小学校では家庭訪問をしないところが増えてきています。そんなことも知らず、筆者は子どもの入学前から家庭訪問のことを考えていました。

家庭訪問の思い出はたくさんあります。担任の先生が来るということで、母が大掃除をしたり普段は買わないようなケーキ屋さんでケーキやお茶菓子を買ってきたり…。先生が席を立ち、家を出た瞬間に残ったお茶菓子に手を伸ばしていたのを昨日のことのように覚えています。

家庭訪問は今もあると思っていたら…

自分もかつての母のように大掃除をしたりお茶菓子を準備したりと慌ただしくなると思っていたのですが、配布された年間予定表を見ても「家庭訪問週間」という文字を見つけられません。気になった筆者は、高学年のお子さんがいる知り合いのママさんに聞いたところ、意外な言葉が返ってきたのです。

「数年前に家庭訪問は中止になったのよ」

さらに話を聞くと、先生たちが受け持ちの生徒の通学路を確認する自宅確認のみになったことが分かりました。これを聞いて、掃除をしたりお茶菓子を準備する必要がないのかと思い、ホッとしました。その一方で、家庭訪問がないことの弊害も感じるようになったのです。

そこで今回は、家庭訪問がなくなった理由や、家庭訪問がないことで気がついた保護者としての3つのデメリットを取り上げます。

イマドキの小学校で家庭訪問がなくなったのは?

保護者世代には馴染みのある家庭訪問がなくなっている理由を、昨今の学校や家庭をめぐる状況から考えてみます。

家庭の負担軽減

保護者が仕事をしていると、家庭訪問のために休みを取ったり早退したりして、先生を迎える準備をしなければなりません。筆者の母も、当日はパートを早退して慌ただしく掃除などをしていました。共働き家庭も増えてきている今、こうした負担を軽減する必要が理由として考えられます。

先生の負担削減

家庭訪問をする際、先生方は広い学区をいくつかに分け、今日はA地区、明日はB地区というように、訪問する地区と曜日をワンセットにします。歩きながら訪問しますし、事前の準備にも時間が取られます。受け持ちの生徒を全て回る家庭訪問は1週間~10日程かかり、他の仕事が溜まりやすくなるでしょう。こうした先生側の負担削減のためもあり、家庭訪問を中止する流れが加速していると思われます。

脱ゆとりで増えた授業時間の確保

2011年度から完全に脱ゆとり教育としてスタートした現在の学習指導内容では、それ以前より授業時間が増えています。そのため、何日も短縮授業が続く家庭訪問を中止して授業時間を確保する必要があるということも考えられます。

家庭訪問がないことで感じたデメリット

保護者としては、家庭訪問の負担がなくなって嬉しい反面、やはりデメリットも感じています。

先生の人柄が分かりにくい

まず最初に感じたのは、先生の人柄が分かりにくいという点です。子どもの話す先生と親が感じる先生とではギャップがある時もあります。その点、家庭訪問は1対1で先生と話をして人柄や雰囲気を把握する機会になります。

特に担任の先生が他校から着任してたばかりだと、周囲のママさんからの情報もないので手探り状態です。そういうことも考えると、家庭訪問で直接話をできた方が良かったのではないかと思います。

クラス替え後の子どもの様子が分からない

クラス替え直後は、保護者にとっては子どもの様子が気になるものです。家庭訪問は新年度がスタートした1カ月後に行われることが多いので、先生に子どもの様子やクラスの雰囲気を直接聞ける貴重な機会でもあります。

今は何かトラブルが起きない限り、連絡帳や電話で先生に質問をすることもありません。先生の目から見る、子どもの学校での様子を何気なく聞けなくなったと感じます。

子どものことで知ってほしいことを伝えられない

家庭訪問がないと、子どものアレルギーや精神面などの問題を伝えにくくなります。筆者の子どもはアレルギーではないのですが、ナッツ類を食べると気分を悪くする傾向があります。そのため、給食でナッツ類が提供される日は、毎回連絡帳に理由を長々と記しています。直接伝えておけば、「先生も知っている」という前提で連絡帳も短文で済ませることができます。

電話連絡だと表情が見えにくいので本当に伝わったのか不安になりますし、先生の仕事時間を奪っているのではないかと気になってしまいます。家庭訪問という時間が設定されていれば、その時間内で伝えたいことを言えるという安心感が得られます。

まとめ:家庭訪問が懐かしい思い出になる日

家庭訪問の代わりに、夏休みを利用した個人面談が行われる学校もあります。その方が双方の負担が少なくなります。その一方で、廊下に他の保護者が待機していることを考えるとなかなか突っ込んだ話はしにくいもの。中止になってから分かるありがたみを感じています。

家庭訪問は昭和的な学校行事、になりつつあります。確かに、今でも普通に行われていたら筆者もきっと面倒だと思っていたことでしょう。遥か彼方の思い出は、美しい記憶に脳内で変換されているのかもしれません。

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