「資産運用は余裕資金で!」の「余裕資金」って?わかりやすく解説!
LIMO / 2019年7月9日 17時50分
「資産運用は余裕資金で!」の「余裕資金」って?わかりやすく解説!
資産運用を始める時に重要になるのが、自分はどれだけの資金を投資に運用できるかという事です。
資産運用はリスクが常にあります。
リターンが大きい金融商品ほど、失敗した時の損失も大きくなる可能性があります。
家族の生活や老後の計画を顧みずに、貯金の全てを資産運用につぎ込むのはリスク管理の面で適切とは言えません。
賢く長く資産運用を行うには、どれだけの資金を投資にあてられるのか、すなわち余裕資金を計算することが大事です。
今回は余裕資金とは何か、どれだけあれば余裕資金なのか詳しく解説していきます。
余裕資金とは?
余裕資金とは、手持ちの資金のうち、生活費や入院など、非常時に備えて残しておくべきお金を指し引いた残りのお金です。
簡単に言うと、資産運用した結果、投資したお金がゼロになっても困らない資金です。
いくらから余裕資金と言える?資産に対する割合は?
余裕資金を計算する際には、銀行預金や現金がいくらあるか、預金額を算出します。
その際、持ち家や土地といった不動産や、すでに投資に使っている株や債券は除外します。
次に、近い将来使う予定のお金を算出します。
例えば、子供の入学費や授業料、車のローン、家賃、結婚や出産などの大きなイベントも含みます。
目安としては、これから5年間で発生しうるお金を項目ごとに書きだしておくと良いでしょう。
そして収入が一時的に途絶えた際の資金を計算します。
怪我や病気、あるいはリストラなど予想外な事態で収入が一時的に途絶えてしまう可能性は十分ありえます。
そういった事態に備えて月々の生活費を確保しておく必要があります。
目安としては月収の半年分は確保しておくと良いでしょう。
自営業の場合は、より多くの資金を用意しましょう。
預金額から上記の将来使う予定のお金と非常用の資金を引いた残りが、余裕資金となります。
ただし、これを全額使って資産運用するのは止めておきましょう。投資内容によっては損失が膨らんだりして追加購入する必要があるかもしれません。
マーケットの状況にもよりますが、資産運用に失敗しても精神的にショックを受けない割合を自分で決めて、そのルールを守りましょう。
投資はなぜ余裕資金で行う必要があるのか
余裕資金で投資を行う理由は、投資には元本割れのリスクがあるからです。
元本割れとは購入額を下回る事です。
余裕資金以上の資金をつぎ込んで購入した株式が一気に下落したら、生活が困窮してしまいます。
余裕資金で資産運用をするなら、元本割れを起こした時でも生活が苦しくなる事はありません。
また、元本割れを起こすかもしれないと思い悩むストレスと無縁の生活を送れます。
さらに、余裕資金で投資を行うことで、市場が暴落した際に、現金化し損失確定を強いらされずに済みます。
資産運用は生活する環境が整っている事が大事です。
無理のない資産運用を行うには、余裕資金で行うのが一番です。
余裕資金を捻出する方法
当然ではありますが、余裕資金が少ないと投資の際のリターンも少なくなります。
そこで次に重要なのが、いかに余裕資金を捻出するかということになります。
収入が増えれば余裕資金も増えますが、それは簡単なことではありません。
余裕資金を増やす一番の近道は無駄な生活費を節約する事です。
例えば、車のガソリン代を減らす為に電車通勤に切り替えたり、スマートフォンの通信会社を格安な会社に変えたりしてみましょう。
外食も出来る限り減らし、毎月発生する生活費を減らした分を余裕資金に回しましょう。
仮に余裕資金が1,000万円ある場合の投資例
生活費を見直して余裕資金を算出した結果、1,000万円あったとします。
上記にもあるように余裕資金を全額投資につぎ込むのはリスクが高いです。
ですから、余裕資金の2割は何かあった時のために残しておき、残りの800万円でどんな投資をするのか考えてみましょう。
今回は債権・株式のみの例を用います。
証券会社の格言に「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉があります。
複数の卵を1つのカゴに入れておくと、そのカゴを落とした時には全部の卵が割れてしまうという意味です。
この場合の卵とは資金で、カゴは金融商品です。
つまり持っている資金を1つの金融商品に集中させると、その商品が駄目だった時には全部が駄目になってしまうというメッセージなのです。
そこでオススメなのが分散投資です。
分散投資とは文字の通り、投資先を分散する事です。
今回の場合800万円の資金で投資をするのですが、例えばその資産を2つに分けます。
片方はローリスク・ローリターンの金融商品を購入し、もう片方をハイリスク・ハイリターンの金融商品を購入します。
こうすることで、ハイリスク・ハイリターンの金融商品が暴落したとしても、それは余裕資金の40%のため、少しでもダメージを抑える事が出来ます。
安定した資産運用を望むなら、現金200万円を残して国内債券40%・外国債券30%・国内株式20%・外国株式10%という組み合わせなどが考えられるでしょう。
逆にお金をなるべく増やしたい人には、現金200万円を残して国内債券20%・外国債券20%・国内株式30%・外国株式30%という組み合わせも考えられます。
資産運用の方法は様々です。
今回は債権・株式だけで例を出しましたが、外貨預金やJ-REIT、FXなどリスク・リターンが様々な物があります。
自分の家族構成やライフスタイル、性格、収入などから向いている物を選びましょう。
まとめ
資産運用は元本割れを起こすリスクがあります。投資したお金が帰って来ないという可能性も考えられます。
そうなっても大丈夫なように、余裕資金で資産運用を行うのがベストです。その際も全額を資産運用に回さず、マーケットの下落に備えて、現金を一定の割合残しておくのを心がけましょう。
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