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「年収1000万円」と「貯蓄1000万円」。難易度が高いのはどっち!?

LIMO / 2019年8月12日 22時10分

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「年収1000万円」と「貯蓄1000万円」。難易度が高いのはどっち!?

お金持ちと聞くと、「1000万円」をひとつの基準と考える人は多いですよね。しかし、同じ「1000万円」という大きな金額でも「年収1000万円」と「貯蓄1000万円」では、状況も目指す方法も異なります。

そこで今回は、それぞれの難易度を比較してみましょう。「年収1000万円」と「貯蓄1000万円」、実際に成し遂げるにはどちらが容易なのでしょうか。

「年収1000万円」や「貯金1000万円」を目指すには

まずは、「年収1000万円」を達成している人の割合を調べてみましょう。国税庁が2018年9月に公開した「平成29年分 民間給与実態統計調査」をもとに見ていきます。

この調査結果によれば、1年間勤務した給与所得者は4,945万人で、平均給与は432万円と示されています。そのうち、年収が1,000万円を超えている人は約221万人。割合にすると、全体の4.4%となります。

続いて、「貯蓄1,000万円」の難易度を見てみましょう。総務省が2019年5月に発表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)」では、2人以上世帯における2018年の1世帯当たり貯蓄現在高の平均値は1752万円、中央値は1036万円となっています(この数字は預貯金だけではなく、有価証券や生命保険、個人年金なども含みます)。

平均値は「値の合計をデータ数で割った数字」、中央値は「データを順番に並べて真ん中にある数値」のこと。平均値は突出した数字の影響を受けやすいので、中央値も踏まえて見ていくとよいでしょう。

上記2つの調査から分かるのは、年収1000万円以上の人は【給与所得者の4.4%】と狭き門であるのに比べ、2人以上世帯の貯蓄現在高は平均値だけではなく、中央値も1000万円を超えています。達成している人の人数で考えると、「貯蓄1000万円のほうが目指しやすそうだ」という仮説が成り立ちます。

ただし、上記データは貯蓄額が多い高齢者世帯も含んだもの。人生のなかではマイホームの購入や教育費などで大きな出費がかさみ、貯蓄額が増やせない(減る)時期もありますし、「貯蓄1000万円」をいつ達成し、それを維持したり増やしたりしていけるかどうかも、次のハードルとして考える必要がありそうです。

年収1000万円を目指せる企業/業種は?

貯蓄を維持し、増やしていく観点を考えると、やはり収入が多いことは大きなアドバンテージ。サラリーマンのうち、「年収1000万円」を実現している人は、どのような企業で働いているのでしょうか。「【最新版】年収別でみる給料が高い「上場企業」一覧(https://limo.media/articles/-/6736)」をもとに、平均年間給与が高い上位の企業をチェックしてみましょう。

◯ 2000万円以上……キーエンス

◯ 1600万円以上1700万円未満……TBSホールディングス、ヒューリック

◯ 1500万円以上1600万円未満……三菱商事

◯ 1400万円以上1500万円未満……野村ホールディングス、伊藤忠商事、三井物産、三菱ケミカルホールディングス、日本テレビホールディングス、朝日放送グループホールディングス

◯ 1300万円以上1400万円未満……住友商事、ファナック、東京海上ホールディングス、三井住友トラスト・ホールディングス、丸紅、テレビ朝日ホールディングス、スクウェア・エニックス・ホールディングス

◯ 1200万円以上1300万円未満……電通、三菱地所

他社との圧倒的な差をつけたのは、キーエンス。そのほか、マスコミや大手総合商社、不動産の平均年収も高い傾向にあるようです。

ただし、上記のような高収入の企業も、それぞれ残業時間や各種手当は異なります。狭き門をくぐり抜けてこれらの企業に入れたとしても、「労働量と収入のバランス」に不満を感じる可能性もゼロとは言えません。

加えて、成果主義で社内格差が大きい企業もあり、上記の平均値には役職手当などが大きく影響しているケースもあるため、「これらの企業に入社しさえすれば、確実に高収入を得られる」と捉えるのは早計ですが、就職や転職で高収入を目指したい方にとって、上記はその夢を叶えられる可能性が高い企業であることは間違いないでしょう。


「負債」を減らすことにも注力を

「すぐに高年収を目指すのはハードルが高いから、とりあえず貯蓄1000万円を目標にしよう」と思った人もいるかもしれません。その場合、節約や投資などの「貯蓄額を増やす方法」だけではなく、「負債の現状を見直すこと」にも目を向けてみましょう。

とくに若い世代は、奨学金の返済がかなり残っている、リボ払いの返済の目途が立たない…といったケースも珍しくありません。高い利子を払い続けている状態では、なかなか貯蓄のペースアップが難しくなりがちです。

借りているお金がある状況の人は「1円でも前倒しで返済する」、カード支払いに頼りがちな人は「リボ払いの利用をストップする」などの手段も視野に入れながら、計画的に貯蓄に取り組んでいくとよいでしょう。

まとめ

年収1000万円と貯蓄1000万円、あなたはどちらのほうが目指しやすいと感じましたか?

転職や貯蓄に関するハードルは、年代やそれまでのキャリア、スキルなどによっても異なりますが、1000万円を超える収入や貯金があれば、ある程度の気持ちの余裕や安心感を得られるはず。

日々の節約や転職活動など、できることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

【参考】

「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2018年(平成30年)平均結果-(二人以上の世帯)」総務省統計局

「平成29年分 民間給与実態統計調査」国税庁

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

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