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夏なのに気軽に花火ができない!?「近所迷惑」という言葉の呪縛

LIMO / 2019年8月15日 10時15分

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夏なのに気軽に花火ができない!?「近所迷惑」という言葉の呪縛

小学生の子供がいると、「夏休みに花火をしたい!」とせがまれる親も多いことでしょう。夏休みが近くなるとスーパーやホームセンターの目立つ場所に、多種多様な花火が並ぶようになりますよね。令和になった今でも、花火は夏に欠かせないアイテムです。

花火は夏の風物詩だけれど…

昭和から平成にかけての時代は、地方都市でも路地裏や空き地、近所の公園で花火に興じる親子の姿をよく見かけました。筆者自身、小学生の頃は近隣の空き地で線香花火を楽しんだ記憶があります。同じ町内会の子供たちも、空き地や公園で花火をやっており、騒音トラブルを耳にしたことはありませんでした。しかし、花火を取り巻く環境は確実に変わってきています。

「夏休みの思い出になれば」と購入したものの、近所に花火をする場所がないこともあります。筆者自身、子供と初めて花火をする時に場所探しに苦労した経験がありますし、花火をするために隣町の公園にわざわざ出かける、ということも経験済みです。天気や日程が合わず、花火ができる公園に行くタイミングを逃し、結局花火をしなかった年もありました。

そこで今回は、軽い気持ちで花火ができなくなった理由や花火をするのにおすすめの場所を紹介していきます。

花火の場所探しに奔走する理由

今の時代、夏の風物詩でもある花火をしようとすると、事前に場所を選ぶ必要があります。その主な理由はどのようなものでしょうか。

火気厳禁の公園が増えている

「花火は近所でするもの」という感覚のまま大人になり、母親となったある年の夏休みのことです。子供たちから「花火をしたい」とせがまれ、スーパーの買い物ついでに花火セットを購入しました。夏休みも後半に差し掛かっていたので、残された時間は限られています。すぐ近くの公園で花火をしようと思ったものの、夏休み中に花火をしている親子がいないことに気が付きました。

そのことを近所のママ友に何気なく聞いたところ、思いがけない言葉が返ってきました。「この周辺の公園は住宅に囲まれているからなのか、火気厳禁の注意書きが書いてある」というのです。慌てて確認のため順番に公園巡りをしましたが、ほとんどの公園の看板に「火気厳禁」の文言が記されていました。

つまり、筆者の住む町内では、花火ができる公園や場所に出向くか花火を諦めるかの二者択一となっていたのです。子供時代に花火の場所探しをするという経験をしてこなかった身にとって、これは驚きの現実でした。結局、花火ができそうな場所が見つかり、何とか子供たちの願いを叶えることができました。

自宅で花火をして騒音トラブルに巻き込まれる

地方でも、住宅街で花火をすると騒音トラブルに巻き込まれる可能性があります。庭先で花火をし、子供の歓声が耳障りだと近隣の住人からクレームが入ったり、警察に通報される可能性もあるのです。「花火をして近所付き合いが気まずくなるくらいなら…」と、自宅の庭での花火を諦めるケースもあります。

知り合いの家庭では、近隣のアパートに住んでいる独身の中年男性からクレームを受けました。ある年の夏、庭先で花火をした際に「子供の声がうるさい」「煙が室内に入る」とものすごい剣幕で怒鳴りこんできたそうです。近所の人へ事前に挨拶をし、煙の少ない花火を選び、時間帯も7時台にして、万全の態勢でスタートしていたので、その時はとても怖かったと口にしていました。

戸建てだと町内会や子供会での付き合いがありますが、集合住宅に住んでいる単身者だと顔を合わせる機会もあまりありません。2年前にその男性は何かの理由で引っ越しをしたそうですが、その一件がトラウマになり、庭先での花火を再開できないでいるそうです。

近所の顔色をうかがう必要があり疲れる

家や近所の公園で花火をする際に、文句を言ってきそうな住民の顔色をうかがったり神経を尖らせたり、楽しむどころか疲れてしまうケースもあります。

4年ほど前、近所に住んでいる子供の同級生数人と合同で花火をしたときのことです。音頭を取ってくれたママさんが、「ここで2日前に花火をした親子が、近隣のクレーマーおばさんに注意されていたらしい」と教えてくれました。

そこで子供たちが大声を出さないよう言い聞かせ、火の始末やゴミ集めを懐中電灯片手に必死になってやったのを覚えています。既にあったお菓子のゴミも、「あのグループが捨てた」と勘違いされるのが嫌なので、目につくものは全て拾い、とても疲れました。

このように、周囲への気配りをしないと花火ができない状態になっており、「それならしないほうがいい」と考えるようになっている家庭が増えている印象があります。

では、花火を楽しめる場所は?

とはいえ、やはり夏休みには花火を楽しみたいもの。花火ができる場所を探して、親子で夏の思い出を作りましょう。ただ、どの場所でも火の始末やゴミの持ち帰りは徹底してください。

浜辺やキャンプ場

浜辺やキャンプ場は花火を楽しめる代表的な場所です。夏休みの家族旅行で海やキャンプに出かけた際はいいチャンスです。しかし、どこでも良いというわけではありません。浜辺や海岸公園の場合は管理している自治体によってルールが異なるので、花火ができる場所や時間帯を調べてルールを厳守してください。また、キャンプ場の運営会社に花火ができるかどうか、指定された場所があるかを確認しましょう。

花火ができる河川敷

河川敷も、広々としているので花火をするのに人気のある場所です。河川敷は自治体が管理しているので、そこにある公園や広場で花火ができるかどうかを確認しましょう。たとえば、A公園では花火ができるけれど、B広場では火気厳禁ということもあります。また、同じ川でも自治体ごとにルールが変わることもあるので注意が必要です。なお、花火ができる場所でも、草が生い茂っているところで行うと火事を引き起こす可能性もあるので絶対に避けてください。

田舎の祖父母宅

田舎の祖父母宅の広々とした庭で花火を楽しむのが、現代では一番安全な場所かもしれません。「孫が泊まりに来ていて、夜は花火をする」の一言があれば、近隣の人は「それは楽しみですね」と寛容に受け止めてくれることでしょう。筆者も子供時代、祖母宅に泊まる最後の夜、庭先で花火をするのが恒例でした。ただし、田舎の夜は早いので遅くとも20時までには花火を終わらせる配慮は必要です。

夏の風物詩の花火を子供から奪うのは避けたい

大人になると手持ち花火は準備したり片づける側になるので、楽しみよりは大変さが増します。しかし、子供にとって花火は季節感を感じる楽しいものです。火の扱い方や風向きによって煙が流れる方向が変わることも学べます。昔のように思い立ったらすぐできるというわけではなくなってきていますが、素敵な夏の思い出の一つになります。「花火をしよう!」と決めたら、事前に場所選びをして親子で楽しむようにしましょう。

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