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「勉強しなさい!」と言うほど勉強しない!?塾講師が語る親のNGアクション

LIMO / 2019年8月30日 9時45分

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「勉強しなさい!」と言うほど勉強しない!?塾講師が語る親のNGアクション

どうすれば子供は勉強するようになるのでしょうか。

これは保護者の大半が知りたいことですが、残念ながらそれに対する明確な答えはありません。ただ、長年塾講師をしていろいろな子供達を見ていると、ある共通点が見えてきました。それは、勉強ぎらいな子供の親たちはみな感情的に「勉強しなさい」といってしまうことです。それをやめるだけでも勉強する可能性は高くなるかもしれないのに、親も感情がおさえられないのでしょう。

そこで、今回はこの言葉を発することで子供の勉強への意欲がどうなるかについて考えていきます。

「勉強しなさい」といわれて素直に勉強する子はいない

「勉強しなさい」とストレートにいわれて勉強する子供はまずいないし、かえってやる気は下がるだけです。筆者もいろいろな子供や保護者を見てきましたが、勉強ぎらいな子供の親はこの言葉を何度も使っているように映ります。しかも強引に。

まず、「勉強しなさい」と頭ごなしにいわれて勉強する気にはなれないでしょう。人間、いわれるとその通りにしたくなくなるものです。逆に「勉強しろ」といわれて「うん、わかったよ」と素直に勉強しはじめる子供のほうが心配になります。職場で上司に「仕事しなさい」といわれて「よし、仕事がんばろう」と思えるでしょうか。

ここでご自身が子供の頃、勉強したかどうかを振り返ってみてはいかがでしょう。おそらく親に「勉強しろ」といわれ反発して勉強しなかったのではないでしょうか。「自分が親からいわれて嫌だったことを子供にいっている」という親もいましたが、自分を振り返っている分状況はまだいいです。たちが悪いのは、自分が勉強しなかったことを棚に上げて子供に力ずくで勉強させようとすることです。子供が納得していないのに無理やりさせても拒絶反応を起こすだけではないでしょうか。

子どもの時の自分を思い返して、どうすれば自分が勉強したかを考えてみてもいいでしょう。もっと褒めてもらえたら、怒るのをやめてもらえたら、そっとしてくれたら、などなどしてほしかったことが思い浮かぶのではないでしょうか。

子どもは親のいうことは聞きません。それは承知しているのだけど、我が子であるがゆえにいうことを聞いてほしい、思い通りになってほしい、という気持ちが無意識のうちに残っているのかもしれません。だから「勉強しなさい」という言葉が出てしまうし、いっても勉強しない子供を見て腹が立ってしまうのではないでしょうか。

先日もある母親が、なかなか勉強しない自分の娘に20分も泣きながら怒ってしまったといわれていました。子供は聞きたくないから耳をふさいでいたとのことです。こうも感情的になっては何も伝わりません。すぐに止めるべきなのに、親も止められなくなってしまうのでしょう。

体罰が問題になっている世の中ですが、まだ体罰をしている親が多いようにも思います。勉強をしない我が子に力づくでも勉強させようとどなったり叩いたりしてしまうのかもしれません。子供はそのときは勉強するかもしれませんが、無理やりさせられているだけなので、そこに知識は残りません。かえって恨みが残るかもしれません。勉強するしないにかかわらず、親子関係だけは大切にしていただければと常に願っています。

逆の発想「勉強するな」といってみては?

先ほども述べましたが、子供は親のいうことは聞きません。ゲームばかりしている子に「ゲームをやめなさい」といっても止まらないでしょう。「ゲームをやめなさい」といわれたらますます止まらなくなるし、「勉強をしなさい」といわれるとますますしたくなくなるのが子供の心理ではないでしょうか。

ここは逆の発想で、ゲームが止まらない子に「もっとやれ」といってみてもいいかもしれません。それも中途半端ではなく心の奥底からゲームをする我が子を応援してみては。寝る間を惜しんでやれ、勉強なんかやらずにゲームやれ、といってみると、かえって子供は気持ちが冷めてしまうかもしれません。

昔の教え子に次のような子がいました。勉強好きでよく勉強できる生徒だったのですが、親には「勉強するな」「電気代もったいないから早く寝ろ」とよくいわれたそうです。その子によると、そういわれるとかえって「勉強してやろう」と思ったとのことです。

「勉強するな」というには勇気がいります。だけど、同じことを続けていても効果がないなら試す価値はあるかもしれません。

おわりに

自ら勉強する子供、決して大多数ではありませんが、親がたいていおおらかでのびのびとした子育てをしているように見えます。そして、親が勉強好きである場合が多いです。そのような親は、本を読んだりニュースを見たりして見聞を広めているのが習慣になっています。そして、その姿を見て育っているから子供も自然に勉強するようになるのでしょう。

逆にこのような保護者もいました。子供に勉強させようとして横についたけど、子供が勉強を終えるのを待っている間何をしたらいいかわからず、いけないと思いながらテレビをつけてしまったとのことです。これでは子供のやる気は出せないでしょう。このような時こそ、読書をする、新聞を読む、など親が勉強する姿勢を見せてもいいでしょう。結局、子供は親のいうことは聞かないが、親のすることをしているような気がします。

どうすれば子供は勉強するようになるのかという疑問へのはっきりとした答えはありませんが、勉強する環境を整えるためにやってはいけない「NGアクション」がいくつかあります。そのうちのひとつが「勉強しなさい」といってしまうことではないかと思うのです。あれこれやってみようと思うのではなく、まずはこの言葉をグッとこらえることから始めてみてもいいのではないでしょうか。

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