夫の不機嫌は妻を思い通りにコントロールするため?
LIMO / 2019年9月11日 10時15分
夫の不機嫌は妻を思い通りにコントロールするため?
不機嫌の応酬にならないためには
夫婦間に起こり得る「不機嫌という名のコミュニケーション」、経験したことはありませんか? 夫に家事を頼むものの、嫌そうな表情で断られたり、怒って口をきいてもらえなかったり。逆に帰宅すると妻が不機嫌で、話そうと思っていた話ができなかったり。
人間誰しも不機嫌な日はあるものですが、不機嫌な言動で相手の行動をコントロールするのは、また違う話なのです。
どんな場面で行われるのか
「不機嫌という名のコミュニケーション」の例としてイメージしやすいのが、夫に家事や育児を頼む場面でしょう。
「お皿を洗ってほしい」と頼むものの、「何で俺が!」と声を荒げ、その後も不機嫌になまま何もしない夫。実際にお皿を洗ったとしてもイライラしながらで、「ここ、汚い。普段からちゃんとしなよ」など、文句を言いながら行う。
家事を頼むと不機嫌になる夫を見て、「それなら自分がやった方がいい」と妻は頼むのを止めたり、夫の顔色を伺いながら、時にはビクビクしながら夫に話しかける。
こうした一連の態度は「不機嫌という名のコミュニケーション」になっているのです。
相手を委縮させる不機嫌な言動
通常、不機嫌とは機嫌の悪いことで、一個人の感情や状態を示します。「機嫌」自体は各人のものなので、個人の問題。子どもの場合は癇癪や愚図りがあり、大人が対応をする必要がありますが、大人になれば自分の機嫌は自分でとるものです。
しかし、しばしば夫婦間で「不機嫌という名のコミュニケーション」が行われています。先ほどの例の場合、夫には「スマホを見てるから今はやりたくない」という自分の都合や、「家事をするのはめんどくさい」という気持ち、「女性がやればいい」という考えなどが背景にあるでしょう。
自分の都合・気持ち・考えを通すため、「イラ立った声色・相手を責める言葉・嫌そうな表情・めんどくさそうな態度」などで、不機嫌を訴えるのです。
不機嫌な態度を示せば、相手が委縮したり、気を遣ったり、うるさいことを言わなくなる。そうして無事、自分は家事をしなくて済むという目的が達せられます。
不機嫌な態度を示すことで相手の言動を変えるという、コミュニケーション手段になっているのです。
不機嫌なコミュニケーションをとる真意は?
なぜコミュニケーションに不機嫌を取り入れるのでしょうか。きちんと話せば済む話ですが、夫婦になると話すこと自体がめんどくさいという人もいるでしょう。話せば自分の方の筋が通らないと、分かっている場合もあります。
たいてい、このコミュニケーション法をとるときは「めんどくさい」「自分の都合の良いようにしたい」「嫌で仕方ない」という気持ちが隠れています。
どうすれば状況を打開できるのか
「不機嫌という名のコミュニケーション」が習慣化してしまうと、一緒にいる方としては辛いところですよね。いつでも顔色を伺うことになりますし、相手の都合に合わせることになります。家事育児その他雑務などの負担も、当然増えるでしょう。
ビクビクしたり、ご機嫌を取ろうとしたり、言うことを聞いているばかりでは、「不機嫌というコミュニケーション」が夫婦間で通用してしまいます。相手が「この手が使える」と思ってしまうと、延々とこの苦しいコミュニケーションが続きますが、これは健全な人間関係とはいえません。
「不機嫌という名のコミュニケーション」を通用させないためにも、そのサインを伝えましょう。まずはビクビクしない、委縮しない、言われた通りに動かないこと。こういった態度だと、「使える」と思われてしまいます。
実は相手に怒るのも良いとは言えません。怒って話を聞いてくれる場合もあるので完全にダメとは言いにくいですが、「相手も怒ってるから自分も不機嫌なままでいて何もしないでいよう」と捉えられるでしょう。あなたが怒ったところで何もならない、むしろ「お互いに不機嫌な状態で結局何も変わらないで終わる」可能性が高いのです。
おすすめしたいのは「何もなかったように淡々とした態度でいること」。ひるみもしないし、逆に怒りもしないで、何もなかったようにする。すると「あれ?」と肩透かしを食らったようになり、反応がなくなるとつまらず、段々とそういう態度がなくなる場合もあります。
残念ながら、これが正解というのはありません。まずは話し合いの機会を作るのも良いでしょう。話し合ってもダメなようなら、やはり不機嫌に対しての反応はせず、普通にしていること。「不機嫌は相手にしない」「不機嫌は個人の問題で、自分で解決すべき問題」として、あなた自身の心の中にいれず、不機嫌のせいで生活も変えないでいます。
家事育児や雑務は抱え込み過ぎないよう、できないことはしない勇気も必要です。家事や育児でできないことに関して何か言われれば、自分だけでなく夫婦の問題というスタンスで話しましょう。
「不機嫌」は聞き入れない、通用しないというのを伝えることが何よりも大切だということを覚えておいてくださいね。
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