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小学校の「お楽しみ会」、昔と今は何が違う? 昭和から受け継がれる意味

LIMO / 2019年10月9日 10時15分

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小学校の「お楽しみ会」、昔と今は何が違う? 昭和から受け継がれる意味

年に数回行われるお楽しみ会は、小学生時代の楽しい思い出として記憶している方も多いはずです。昭和から平成時代になっても絶えることなく受け継がれてきていますが、最近のお楽しみ会はどうやら昔とは少し様子が異なっているのをご存知でしょうか。

今回は、令和時代に突入し、保護者世代の小学校時代とは大きな変化を見せている小学校のお楽しみ会を紹介します。

リーダー格だけが引っ張るお楽しみ会は昔の話

学期末が近づき、教科の進み具合に余裕が出てくると、先生から「今度、お楽しみ会を開こうと思っています」と伝えられるのを心待ちにしていた記憶がありませんか。筆者は、どの学年でも必ずお楽しみ会を開催していたのを覚えています。勉強をしなくて済みますし、ゲームなど賑やかな時間を過ごせるのでとても楽しみにしていました。

低学年の頃は、先生主導で内容を決めることが多かったものの、学年が上がると学級委員長と副委員長を軸に、クラスのリーダー格が色々と話し合って決めたりしていました。一方、筆者のように面倒なことは逃げるタイプの生徒は、話し合いにノータッチで、本番のお楽しみ会だけを楽しむというスタンスでした。

しかし、筆者の子供達や近隣の小学校に通っている知人の子供達に話を聞くと、昔とは様子が異なっていることが分かりました。今の小学校では、お楽しみ会は役割分担をし、クラス全員が何かしらの手伝いをする仕組みになっているのです。

飾りつけ係からゲーム係まで細かく担当が決められる

何となくリーダー格の生徒任せだった昭和や平成初期のお楽しみ会ですが、今の小学校では担当を細かく決め、各人が責任をもって係の仕事を行っているようです。たとえば、筆者の子供達は飾りつけ係やゲームの企画、司会進行を担当したことがありますが、休み時間に係ごとに集まりそれぞれの役目を決めていました。

飾りつけ係になったときは、季節に合う切り絵を作成することになっていたので、筆者も折り紙を準備するなどの手伝いをしました。子供に聞くと、「色を分けて作成し、教室の壁や窓に飾る」「一人何枚と枚数を決めている」とのことで、一人が負担するのではなく、平等に分担していることを窺い知ることができました。

ゲーム係の時は、図書室に行って出題するクイズのネタ集めをしたり、司会進行の時は台本なども作成していたので、筆者の子供時代とは大分違うな、と話を聞くたびに感心しています。

手品やお笑いはYouTubeで練習

お楽しみ会の花形でもある手品やお笑いを担当する子供達は、いかにも現代的な練習をしています。筆者の子供達や近所のママさんから聞くと、練習をするのにYouTubeを利用している子が多いというのです。本を見ながらよりも、動画で確認した方が理解するのも早く済むようです。手品用品も100均で簡単に手に入るので、昔に比べて手品を披露するハードルが低くなっているのは間違いありません。

もう一つの花形であるお笑いに関しても、係の子同士がYouTubeで面白そうな動画を探し、「サンドウィッチマンの○○を、舞台をクラスに変えてやると受けるかも」など意見を言い合います。意見が一致したらコントや漫才のネタをアレンジして各パートを練習し、本番が近くなると休み時間に階段の踊り場でこっそり練習して微調整を繰り返すそうです。

筆者の子供達に聞くと、お笑いを担当する子は常日頃からネットの動画サイトで人気芸人のネタを検索し、楽しんでいる子ばかりとか。テレビを介することがほとんどないのは、時代を反映していると感じてしまいます。

今のお楽しみ会はお菓子などの持ち込み禁止

筆者が小学生だった時、全てのお楽しみ会とは言いませんが、それなりの頻度でお菓子などの持ち込みがOKだったと記憶しています。子供のアレルギーに対する知識や認識が浸透していなかった時代には、お楽しみ会でお菓子を持参することは特別珍しいことではありませんでした。

ある年、近所の酒屋からジュースを買ってきた同級生の男の子が、会が進むにつれて顔が赤くなってきました。周囲に座っていた子たちがジュースをよく見ると、その頃CMで流れていたお酒だということに気がついたのです。先生は慌てて男の子を保健室に連れていき、水を飲ませてベットで休ませました。その2時間後、男の子は元気に教室に戻ってきましたが、「酒屋のおじさん、ジュースだと勘違いしていたよ」と思わぬ騒動を笑い飛ばしていました。

そういった昔話を子供達にすると、「信じられない!」という反応をされます。たしかに、今の小学校ではアレルギーなどの観点からお菓子の持ち込みを禁止にするのは当然の対応でしょう。お菓子タイムがない分、クイズや手品などの出し物を充実させる必要があるようで、子供達から聞くお楽しみ会は、昔に比べても演目が多い印象があります。

お楽しみ会を通じて仲間意識を高められる

子供達の様子を見ていると、お楽しみ会を通じてクラスメイトと協力をし、会を盛り上げようと努力しているのを感じます。一つのことを成し遂げるために、仲間と力をあわせることはとても大切なことです。そういった経験を、お楽しみ会で学ばせようと先生方は考えていると、親となった今は理解できるようになりました。

昔のように一部の生徒だけに負担がかかる楽しみ会から脱却し、クラスが一つになって作り出そうとしている今のお楽しみ会は、子供の成長を促すことに役に立っていると感じています。

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