「手作り衣装に園指定の入園準備…」孫疲れしている祖父母が急増中!?

夫婦共働きの世帯にとって、なくてはならないのが手助けしてくれる祖父母の存在です。時には遊び時には看病してくれる身近な存在は、孫たちにとってもかけがえのないもの。

しかし、最近ではその関係が進みすぎ「孫疲れ」している祖父母が急増中だといいます。今回は「そこまで頼っていいの?!」という話をご紹介していきましょう。

ばあばありきで行われるお遊戯会準備

幼稚園生活で欠かせないのが、手作り衣装や園指定の入園準備品の数々です。簡単な指示書はもらえますが、ミシンや裁縫経験がないママにとってかなりのハードルになることも。そんなとき、ママたちが頼りにするのがばあばたちです。

・「普段あまり縫わないような素材の布を持ってきて『来週までに作って』といわれました。幼稚園にはもう少し前から言われていたようですが、持ち込むまでに時間がかかったようで…いくらミシンがあるとはいえ、こっちにも都合があるのに！慣れない布地と格闘することになり、我が娘ながらイライラしましたが孫のために夜なべしました」

・「園用品は手作り必須で有名な幼稚園を希望していた息子夫婦。『準備は大丈夫なの？』と声をかけたところ『やっぱりできそうにない』とSOSが。結局、布選びだけを嫁が行いその後の作業はすべて私が行うことに。手提げ袋からはじまりかなりの数を縫い、なんとか入園には間に合いましたが、園の細かい規定にそっての裁縫は心身ともに疲れました。下の子は自分たちで何とかしてほしいです」

最近ではマンション住まいなどでミシンは場所を取るから…とミシンを持たない人も増えていますが、園であらかじめ言われているのであれば、少しは自分たちで何とかしようという姿勢を見せてほしい。そんな本音も祖母たちにはあるようです。

当日もゆったり見ていられない

行事の準備で活躍する祖母たちですが、なんと今度は当日になって役割を言い渡されることも。

・「娘からお遊戯会に招待されましたが、実は娘はお遊戯会の係。まだ入園していない下の子を見るのは当然我々の仕事と思っているようで、座りたい場所の指示と下の子の世話を押し付け、早々に幼稚園に向かっていきました。パパは忙しくて休めないから！と言われましたが、こっちにだって平日用事はあるのに」

また、場所取りや子守りのあとに待っているのは、家族総出のお疲れパーティーだったといいます。

・「演技後、昼食前に解散した孫たち。『せっかくだから美味しいものをみんなで食べていこう』と声をかけてくれたのですが、事前にいつもよりいいお店を予約してあり、結局は私たち夫婦で支払いをする流れに。ランチとはいえみんなでコースメニューを頼まれるとそこそこの出費です。手伝ったのだからこれくらいは娘一家に出してもらってもバチは当たらないと思うのですが…」

確かに、労力に加え出費まで求められたら文句のひとつも言いたくなる気持ちもわかります。とはいえ、普段は小さな子供を連れての外食はハードルが高いママたちにとって、マンパワーも経済力もある祖父母とのランチは一石二鳥。子供たちも喜ぶし、ついつい甘えた声を出してしまうようです。

遠距離だからこそ！上京のきっかけに

それでは、孫たちのイベントにはわざわざ祖父母を招待しない方がよいのでしょうか。娘夫婦が東京に住んでいるというS.Yさんにお話を聞きました。

「年に数回こちらに遊びに来てくれることはあるものの、こちらから娘たちの家に遊びに行くということはほとんどありません。そのため「幼稚園の行事を見に来てほしい」といわれると上京のきっかけになるので、夫婦で楽しみにしています。近かったら普段から手伝ってあげられるのですが、まあ、当日応援といういい距離感がこちらも疲れずちょうどいいかな、とも思います」

確かに、離れて暮らしているとなかなか家に来てもらうということはありません。子供のイベントでもないとなかなか出てくるきっかけがないという人にとっては、声をかけてもらえるのはうれしいようですね。

まとめ

子育てを行うにあたり、身近な人が多いことは親にとっても子にとってもプラスになることばかり。しかし、そのラインがうやむやになりどんどん加速していくことで、頼られる側の負担になっていることも忘れてはいけないポイントです。たまに会い、甘えさせるだけなら祖父母も負担を感じないといいます。それぞれが自分の生活があることを念頭に置き無理のない範囲で関わり合いを持てれば、お互いが心地よく子供の成長を見守っていけるのではないでしょうか。