男女平等と言うけれど…「家庭と職場」板挟みで悩む女性たち
LIMO / 2019年11月10日 20時30分
男女平等と言うけれど…「家庭と職場」板挟みで悩む女性たち
女性は、結婚し子どもを設けるなど、自分の生活の形が大きく変化する場面があります。そして現在は、男女平等の時代と言われ、結婚・出産後も変わらず働き続ける女性が増えています。「寿退社」なんて言葉も、すでに遠い昔のものに感じられる現代ですが、そのような中でも、実は働き方についての立ち位置は、大きく変わっていないのです。
今回は、生活スタイルは大きく変わる中、働き方・就業姿勢については大きな改善が成されていない現在で、家庭と職場の板挟みになり、悩み・苦しむ女性達を見ていきたいと思います。
家族からのプレッシャー
「主人の実家は、昭和の家庭を絵に描いたようなお宅。お義父さんはサラリーマン、お義母さんは専業主婦で、主人は長男です。結婚当初は『最近の人は、私たちの時代とは違うから』と、私が働くことに対して理解を示してくれていました。でも、それは私の大きな勘違いだったんです。
第一子妊娠を報告した際に『で、仕事はいつ辞めるの?』と聞かれました。子どもが出来ても働き続ける予定だと伝えると、義母からまるで宇宙人でも見るような目線を向けられました。それでも主人が理解を示してくれているならと、産休・育休を申請して出産に望みました。
出産後、実家の母が産後1ヶ月ほど応援に来てくれましたが、その後は主人と2人の生活です。慣れない育児に戸惑いながらも、なんとか家事と両立しました。そしていよいよ育休明け、職場復帰するために主人と家事分担について話し合おうとしたんです。そうしたら『えっ?』と言ってキョトンとした顔をする主人。
そして話し合いを進めていく中で、主人は家庭と仕事の両立に対して理解を示してくれていたわけでは無く、単に私任せの姿勢でいるつもりだったことが分かりました。具体的に1日の家事の役割分担や、保育園への送迎、そして子どもが体調を崩した場合にどちらがどの位休みを取得するかなど私が話を進めていると『家庭のことがおろそかになるなら、無理して働く必要ないんじゃない?』と言う主人。私が働くこと自体に反対はしないけれど、家のことは全て私任せで当たり前…という感覚を覆すことはなかなか難しいようです。」
甘えているつもりは無くても、職場の風当たりが強い
「子どもが幼稚園に入園し、比較的まとまった時間を確保することができるようになりました。短時間だけれども、子どもが幼稚園に行っている時間を利用して仕事を始めよう…と思い、とある飲食店の求人募集に応募しました。
もともと募集要項が『平日昼間の3~4時間。ランチタイム』という内容でしたので、ちょうど良いと思い、応募しました。面接の時にも勤務時間について改めて確認し、土日祝祭日や夏休みなどの長期休暇は出勤無しという契約で、採用が決定しました。
3ヶ月ほど働いた後、子どもの夏休みになりました。夏休み期間も、幼稚園の預かり保育や祖父母の協力を得て、出勤を頼まれ、都合がついた日は、なるべくシフトに入りました。ですが、お盆期間はどうしても子どもを預けることができずに、連続して1週間のお休みを頂きました。
もともとの契約でもあったので店長は快くお休みを承諾してくれ、いつもシフトが重なる人たちにも挨拶をしてからお休みに入りました。
そして1週間後に復帰しました。飲食店ですので出社したらまず手を洗わなくてはいけないのですが、私が手を洗っている時に『なんで戻ってくんの?戻ってこなくていいのに』という声が聞こえてきました。最初は誰に向けて言っている言葉か、分かっていませんでした。ふいに声がした方向に顔を向けると、サッと隠れる人影が見えました。
その身を隠した人は、普段はあまり直接やり取りが無い、キッチン担当の女性でした。私は契約違反を犯した訳でも、業務に携わる不備を行ったわけでもありません。ですので、このような陰口は気にしなければ良いのですが、その後もチクチクとした嫌味や嫌がらせが続きました。シフト担当の方が、事情を知ってからは、私とそのキッチンの人はなるべく時間が被らないように調整してくれましたが…家庭をもった上で働くことの難しさを感じました。」
まとめ
仕事と家庭の両立はとても大変です。そのためには、家族も含めた周囲の協力や理解は必要不可欠と言えるでしょう。不自由な部分に目をつぶって「自分だけが我慢すればいい」という意識にならないことが大切です。会社であれば上司に、家庭であればパートナーである夫に、話合いの場を設けてもらいましょう。
自分だけでは考えつかない解決法が見つかるかもしれませんし、もし直接的な解決法が見いだせなかったとしても心の負担は多少なりとも軽くなるものです。まずは1人で抱え込まず、協力体制性を築いていける環境を作っていけると良いですね。
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