隣の女性に目をやると鏡とにらめっこ?電車内で化粧をする女性とマナーの本質

LIMO / 2019年11月24日 21時10分

写真

隣の女性に目をやると鏡とにらめっこ?電車内で化粧をする女性とマナーの本質

以前、東急電鉄の車内のマナー向上を目的とした広告がネット上で議論を巻き起こしたことがあります。「都会の女はみんなキレイだ。でも時々、みっともないんだ」。「女性蔑視だ」「男性の酔っ払いの方がみっともない」などの批判の声が上がりました。電車内の化粧はいつ頃から見られるようになった現象でしょうか。

筆者は、20年ほど前ではないかと推測します。1996年にアムラーブームがあり、その後、ガングロギャルへ進化を遂げます。この頃は、ウィッグ+まつ毛+日焼けスタイルが定番で、車内でカガミとにらめっこをする若者が増加していきました。当時、AC公共広告機構が電車内のマナーを警鐘するCMを流しています。

公的機関の調査結果からもある傾向が明らかになっています。(一社)日本民営鉄道協会が2000年以降、実施している「駅と電車内の迷惑行為ランキング(https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2000.html)」では、2000年9位「女性の化粧(1.8%)」でした。これが2018年の「駅と電車内の迷惑行為ランキング(https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2018.html)」では、8位「車内での化粧(15.1%)」と10ポイント以上アップしていることがわかります。年代が上がるほど抵抗感が強くなる一方、若年層では抵抗感が低く、その範囲も拡大しています。

電車内化粧をマナーからみるとどうか

皆さんは、蕎麦をどのように食べますか。蕎麦は日本を代表する人気の和食のひとつ。蕎麦を食べる時には、割り箸を口にくわえて割るのが粋(イキ)というものです。力を入れすぎずに引っ張る力は左右均等です。蕎麦は香りを楽しむために、つゆをあまりつけてはいけません。一口食べたら香りを楽しみ、つゆにわさびを溶くこともご法度です。

食べるときには遠慮せずにズズっと音を立てましょう。落語で蕎麦を表現するのに一番大事なのが「音」。蕎麦は「音を立てて食べるのも美味しさのうち」です。しかし、レストランで音を立ててスープを飲むのはマナー違反です。日本人は、ご飯の茶碗を手に持って食べますが、レストランでライスのプレートを手で持ち上げて食べることはしません。

山手線や中央線、地下鉄のなかでお弁当を食べるのはマナー違反ですが、新幹線で食べることはマナー違反ではありません。電車内での化粧はマナー違反ですが、トイレで化粧をすることはマナー違反ではありません。公の場ではマナーがあることを知らなければいけません。また、マナーの向上には個人の規範意識が影響を及ぼすことを知っていますか。

マナーとは、自分以外の人の立場にたって、その人がどう思い感じるかを察して、不快な思いにさせないようにとる行動のことです。そのため、電車などの公共の場では、自分の行動を慎まなくてはいけません。マナーを守り、みんなの迷惑を考える。これは私たちが社会生活をするうえのルールです。最近では、マナーやルールの意識が希薄になっているように感じます。

電車内の迷惑行為はほかにもある

日中、空いている電車の中で、座席に座っておにぎりやパンを食べている若い人を見かけます。いつの頃からそんな姿を目にするようになったのでしょうか。これは、コンビニの発展と無関係ではないような気がします。駅中やホームにもコンビニが増えています。駅のコンビニで買って電車に乗り込む流れが定着しているのでしょう。

先日は、フライドチキンを食べている人がいました。臭いが半端ではありません。本来なら美味しさを感じる臭いも車内では単なる異臭です。ある日は、駄菓子の酢イカを食べている人に遭遇しました。横で「くちゃくちゃ」やられると不快になります。

先日、リュックからお菓子を出そうとした子どもを諭す親と遭遇しました。子どもは不服そうです。離れた席では高校生が菓子パンを食べながら、ワイワイ騒いでいました。その姿に目をやりながら、「どうして私は食べてはいけないの?」と疑問を抱くことは当然かもしれません。そのときの親の諭し方が見事でした。

「電車はみんなが一緒に乗っているね。モノを食べたりすると嫌がる人がいるかもしれないね。ジュースを飲んでいると、こぼすことだってあるでしょう。だから、食べたり飲んだりしてはいけないんだよ。モノを食べるのは、お家かお店。ちゃんと場所が決まっているんだ。場所をきちんと守れないのは、恥ずかしいことなんだよ」

電車内での化粧がなぜ恥ずかしいことなのでしょうか?それは、化粧という舞台裏を見せることに恥じらいがないからです。さらに、公の場(車内)において私事(化粧)をしているからです。なぜ駅のトイレを「化粧室」と呼ぶのでしょうか?それぞれの場所には、守らなければならないマナーやルールがあります。「公私」の認識を新たにすれば、物事の正しい道筋を理解できるかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング