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理不尽な「いちゃもん」「言いがかり」で恫喝する人たち。日常の恐怖はあおり運転だけじゃない!

LIMO / 2019年12月5日 10時15分

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理不尽な「いちゃもん」「言いがかり」で恫喝する人たち。日常の恐怖はあおり運転だけじゃない!

ストレスなのか性格なのか、世の中には自分以外の人間に威圧的な「言いがかり」をつけたがる人たちがいます。さらに場合によっては、暴力沙汰や恐喝などに発展するケースもあり、注意が必要です。

そこで今回は、筆者の周囲で起きた「言いがかりをつけられたが何とか乗りきった」話を紹介し、無事に収拾をつけることができた理由についても考えてみたいと思います。

ファーストフードの列で「図々しい、オバハンが!」

いつもはドライブスルーで済ますファーストフードでしたが、その日は数年ぶりに店内で食べてみたいと思い立ち、A子は1人でフラリと入店。

店内はお昼どきということもあって大混雑。前にいるお客の2人に「並んでいますか?」と声をかけたところ、「あ、違います」と番号が書かれたレシートを見せられ、商品待ちだということがわかりました。そのためA子は、レジから離れたところにいる人たちはみんな商品待ちで、レジの前に一列に並ぶタイプの店舗だと思い込んでしまったのです。

そのまま近くにいた女性の後ろから前に出ると、レジから伸びていた列の最後尾に並んだA子の耳に、「図々しい、オバハンが!」「並んどるのに、何しとるんや」と、激しい怒鳴り声が聞こえました。反射的に声の聞こえた後方に目を向けると、さっき近くにいた女性の横で、アロハのようなシャツにサンダルの男性が興奮気味にこちらを指さし怒鳴り散らしています。

まさか自分のことを言われているとは思わず、正面に向き直ろうとしたその瞬間、「お前や! お前に言うとんのや。このオバハンが!」「皆、並んどんねん!」後ろから激しく怒鳴られました。そしてやっとA子は自分が怒鳴られていることを把握したわけですが、どうして怒鳴られているのか、しばらくわかりませんでした。

しかし男性の怒鳴っている内容を冷静に整理してみると、レジの前にできている列に並びきらない場合は、出入り口付近の商品待ちのお客たちと見分けのつかない場所で待つべきだったということがわかってきたのです。

店内のお客はもちろん、スタッフも男性の怒鳴り声に気づいていたものの、制止する人はいません。気づかなかったとは言え、男性からすれば「追い抜かれた」と感じ気分が悪かっただろうと、A子はツカツカと男性の前に歩み寄り「レジの前に並ぶのだと思っていたので、すみません」と頭を下げたそうです。

男性は気まずそうに、「誰も、あんたとは言ってないだろ! それとも何か? 自分でもわかってて割り込んできたんか?」と言い放ったそうですが、さすがに周囲からの強い視線と、隣にいた連れの彼女から「…もうやめて。ごめんね」というフォローがあり沈黙したそうです。

こうして収拾がつけられた理由としては、A子が素直に謝ったことに加え、周囲が強い視線を送ったことと、連れの彼女が止めに入ったことが大きいでしょう。スタッフは気づいていながらも誰ひとり対応してくれないという事態に陥ったA子でしたが、言いがかり以上のことに発展せず事なきを得ることができホッとしたと話してくれました。

しかし、そもそもA子が並び方を誤解するには、いくつかの偶然が重なっているだけでなく、店舗側がきちんとした表示や対応をしていないことにも原因があったのではないでしょうか。

「フォーク並び」と呼ばれる並び方であったにもかかわらず、床には足跡マークなど待機場所のマークがなく、各レジの前には3~4組ほどのお客が並んでおり、並列並び(一列並び)との見分けがつきにくかった

店内が混雑していてレジ付近にはレシートを持っている商品待ちらしきお客がたくさんいた

スタッフがお客に並び方について呼びかけるなどの対応がなかった

A子が行ったことのある、同じファーストフード店の系列店では並列式(一列式)の並び方しか経験したことがなかった

こういったことが重なると、誤解から誰かが不快になって「言いがかり」に発展してしまうこともあるため、本当に他人事ではありません。A子はファーストフード店に、「並び方がわかるよう改善してほしい」と伝えたそうですが、後日来店しても待機場所の表示やスタッフの指示などはなく残念に感じたそうです。

私たち一人ひとりが気をつけておくことはもちろんですが、お店やイベント会場など、たくさんの人が訪れるような場合は施設側にも配慮があればありがたいですね。

駐車場で進路を塞がれ、「お前のせいで…」

B子の職場のすぐ近くには銀行がありましたが、いつも混雑していて少し離れた駐車スペースまで車を止めにいかなければならなかったため、利用したことがありませんでした。1時間という短い昼休憩、できれば有効にカラダを休めたいと思っていたからです。

けれど、なんとその日は、銀行出入り口のすぐ横にある駐車スペースが空いていました。「ラッキー!」と思いながら、その場所に駐車したB子。ATMで振込みを終え、出口を出て絶句しました。

なんと、自分の車と衝突しているのではないかと思うほどの至近距離に、見知らぬワゴン車が止められていたのです。そして、その車の窓がサーッと開き、ガタイのよい派手なチンピラ風の男が「お前、なんでこんなとこに駐車しとるんじゃ? ここ、車イスだろが!」と、こちらを睨みつけて怒鳴ってきました。助手席に乗っていた、カラフルな髪色をした化粧の濃い女が、男の後ろからヒョコっと顔を出してこちらを見ています。

いきなりの展開。そして、何者かわからないチンピラ風情に怒鳴られているという恐怖…。その場で固まってしまったB子に、男性は「お前のせいで駐車場に(車が)置けんかったやんけ! この無駄な時間どうしてくれんねん。あぁっ!?」と、さらに続けたそうです。そして、いまにも車から飛び出して来そうな雰囲気で怒鳴り続けます。

B子は恐怖を感じたまま、手に持っていた携帯電話の数字を振るえる手で「110」と押し、携帯を前面に付き出して見せ、「警察に電話します」と宣言したと言います。すると男性は「覚えとけやコラ!」と吐き捨て、すぐにバックをしてその場を去っていき、事なきを得たそうです。

B子は、そのときの状況を思い出しながら、

去っていく車のボディーに車イスのシールが貼られていなかったこと

B子の止まっていたスペースに車イスのマークが付いていなかったこと

B子が止めていた駐車スペースのすぐ隣の駐車スペースは空いていたこと

から、男性の言いがかりは理不尽なものだった可能性が高く、とても恐怖を感じたと言っていました。

このケースでは、警察へ通報すると言われて男性が少しひるんだことで、それ以上エスカレートせずに済んだのではないでしょうか? できれば、携帯電話は肌身離さず持ち歩いていたいものですね。

レジの後ろから「俺、急いでるから先してや!」

あるバラエティショップで買い物をしていたC子は、欲しい商品の価格表示が見つからなかったため、混雑する店内をウロウロしていました。

その商品がいくらするのかを聞きたくてもスタッフの姿は見えず、集中的にレジのところにスタッフがいて忙しそうにお客の対応をしている様子です。

レジも複数人が並んで混雑していたため、何度も店内をウロウロしていると、やっとレジ付近で何かを相談している雰囲気のスタッフ2人を見つけました。「すみません、この商品って、おいくらですか?」と尋ねると、スタッフの1人が「すみません、あちらのレジで伺いますね」と、クローズしていたレジを開けて誘導してくれます。

自然な流れでそのレジの先頭に並ぶと、すぐ後ろに、強面のヒゲを生やしたガタイのよいジャージにサンダル履きの男性が並びました。

あらためて、商品の価格を尋ねたもののスタッフも価格がわからず、バーコードを通しても価格が表示されないという事態に。慌てるスタッフに「大丈夫です、ゆっくりで」とC子が声をかけた途端、後ろに並んでいた男性が「俺、急いでるから先してや!」と、ものすごい剣幕で言い放ちました。

そして、手に持っていたカゴをガンッ!とレジカウンターに置くと、「さっさと会計してや! 俺、急いでんねん!」と、さらにまくし立てます。ガムを噛んでいるのか、口からクチャクチャという嫌な音を立ててC子のほうを睨みます。「…あ、先にレジ…、してあげてください」男性の態度や口調に軽い恐怖を感じたC子は、スタッフにそう言いました。

C子の言葉に男性が、「ほれほれ、姉ちゃんも、そう言うてるやんけ!」とC子の前に割り込もうとした次の瞬間、
どこからどう見ても草食系のおとなしそうな印象だったスタッフの目つきと態度が急変。

「何を言ってるんですか? 今はこちらのかたのレジをしているので、きちんと並んでお待ちください」と、ハッキリとした口調でそう注意してくれたのです。男性は驚いた様子で固まり、そのあとはブチブチと文句を言いながらも、店内に戻っていったと言います。

こうして事態が収まったのは、スタッフの方が毅然とした態度で対応してくれたことが大きいのではないかとC子は話してくれました。

店内のスタッフがきちんと対応してくれることは、お客としてとても心強く頼もしいものですね。何かあったときは、まず、付近にいる店内スタッフに助けを求めてみるというのもひとつの手段かもしれません。

おわりに

理不尽な言いがかりには、「単純に腹が立ったから」「スッキリするため」「お金をむしり取れる相手かどうかを見極めるため」など、さまざまなケースがあるようです。しかし、どういった理由であれ、言いがかりをつけられるほうはとても迷惑しますし、暴力沙汰や恐喝などへのエスカレートも避けたいものですね。

今回紹介した言いがかりと同じようなケースに遭遇し、同じように対処したとしても違う展開になる可能性があることは否めませんが、事ないを得た事例の一つとして皆様のヒントとなれば幸いです。

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