生まれ育った環境で変わる価値観。「夫婦の溝の原因」と予防法
LIMO / 2019年12月17日 18時45分
生まれ育った環境で変わる価値観。「夫婦の溝の原因」と予防法
結婚してから気づいた夫や妻の気になる行動。ちょっとしたことなのにイライラする、そんな気持ちになったことはありませんか?一緒に住むまで気づかなかったクセや習慣の違いは、なかなか受け入れられないものも少なくないようです。
無意識?そのイライラもうやめて!
「自分はこういう人間だから」と言い切ってしまう人は男女問わず多数存在します。「自分は自分」というスタンスは時に大切ですが、共同生活を送るうえで相手にストレスを与えている場合があるようですね。
「夫はかなりの仕事人間。『家は完全オフの場所』として自分の中のスイッチを切っているそうです。そのため、休日は朝から晩までパジャマで過ごすことも少なくありません。とはいえ、平日なかなか会えないパパと遊びたい子どもたち。少しでいいので相手をしてほしいと伝えると、これでもかというほど大きなため息。
また、夫が寝ている最中に子どもたちが近くの部屋で騒ぐと、寝室から大きな独り言で『なんなんだよー!』という怒りの声が。独身のときは、会社では見せないオフの顔を見られるのが嬉しかったのに、子どもができても変わらない夫に、最近はビクビクを通り越してこっちもイライラします」
「うちは仕事の感情を家庭に持ち込む夫です。気になる案件があるとき、本人は気が付いていないようですが、いつもイライラそわそわしています。仕事が大変なんだろうなぁと和ませるような話題を振っても『あぁ、うん』と上の空。
近頃はその仕事が片付くまでは、夫の素っ気ない態度は直らないとわかるようになりました。そのため、もう歩み寄るのはやめて無視することにしました。ただ、物に当たるのだけは早くやめてほしいです」
昔は「男の人には外の世界がある」など言われていましたが、それは女性だって同じです。自分に原因がないのに、不機嫌な態度を家庭に持ち込まれてはたまりませんよね。
実家との生活スタイルの違いにイライラ?
また、嫌な態度を取られるわけではなくとも、夫や妻の行動がストレスになっている人もたくさんいるようです。その根底にあるのはどんなものなのでしょう。一組のご夫婦の例を紹介します。
Mさん夫婦は、夫の実家はサラリーマン、妻の実家は家族でお店を営んでいました。そのため、結婚当初からMさんのご主人は「俺が養うから無理して働かなくてもいいよ」と話していたそう。奥さんは仕事を続けたいと思いながらも、結婚後すぐに子どもが産まれたため、しばらくは専業主婦をしていたそうです。
ある日、夫から「一日中家にいて、これだけしか家事をしないってどういうこと?」と言われました。聞けば、もっと夫の領域までフォローするべきだ、ということだったのです。実家の父は仕事をしながら家のことを手伝う姿が当たり前だったため、まさか自分がすべて担うなど考えもしなかった奥さん。
同時に、母が自分たちのお店で仕事をしていたから、父も家事に参加していたことに初めて気が付いたそうです。ご主人は、自分が仕事に専念するために妻を専業主婦にしたのに、どうして家事を完璧にこなさないのか、ということをずっと我慢していたようでした。
こちらのご夫婦の場合は、育った環境が違うこともあり、お互いの「当たり前」が違っていたようですね。お互いに違いに気づいて、早くから違いを確認しておけばよかったのかもしれませんが、「言わなくてもわかるだろう」という気持ちもあったのでしょう。コミュニケーション不足からミスマッチが起こってしまったようです。
溝の原因は「わかってくれる」「許してくれる」
夫婦は毎日会話をしているようで、実は大切な話が抜け落ちていることも多々あります。この「抜け落ち」が夫婦のすれ違いを生むことも少なくありませんよね。
例えば、夫婦の間でも「言わなくてもわかると思った」はよく使われる言葉ですが、相手に自分のバックボーンを理解しそれにあった行動を求めている証拠ですね。いくら夫婦といっても、それは心に甘えがあるのかもしれません。
また、不機嫌な態度や無言の圧力で自分のやりたいことを押し切るのも、相手を威嚇し下に見ている不健全な方法です。普通の人間関係でそんなことをしていては、人は離れていきますよね。しかし、「夫婦という間柄ゆえにどんな態度をとってもいいのだ」という考え方は、思いやりのある関係性とはいえないのではないでしょうか。
まとめ
自分の生活スタイルを貫きながら暮らすことは、とても楽なことです。夫婦が同じ基準を持っていたり、相手を思いやる気持ちが自然に出てくれば、2人にとって快適な生活といえますよね。
しかし、無意識のうちに「言わなくてもわかるだろう」と相手に甘えたり、投げやりな態度をとってしまい、結果的に相手のストレスとなっていたとしたらどうでしょう。それは夫婦間の溝ができるきっかけになっているのではないでしょうか。
自分から相手を思いやる気持ちを持てるのが一番の理想ですが、実際はなかなかそうはいきません。もし、溝を感じたり自分の我慢が伝わっていないと感じているならば、一度そのことについて正直に話し合う場を設けてみてもいいかもしれませんね。
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