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推薦入試で合格!でも、「お金が足りない」…大学進学のために必要な教育資金とは

LIMO / 2020年1月5日 18時15分

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推薦入試で合格!でも、「お金が足りない」…大学進学のために必要な教育資金とは

年が明ければ受験シーズンが本格化。子どもがいる家庭において、必ずと言っていいほど立ちはだかるのが、「子どもの教育費問題」ではないでしょうか。特に、子どもが大学進学を希望している場合、数百万円単位での出費になることもあり、このお金をどうやって捻出するのかは、大きな課題といえます。

今回は、大学生の子をもつ母親の体験談を元にして、教育資金について少し考えてみましょう。

推薦入試を受けることが決まって、気が付いた恐ろしい事実

「指定校推薦での受験でしたので、11月の中旬には大学が決まりました」と話すのは、昨年、お子さんを大学に進学させたというTさん。「でも、入学手続きが合格発表の3日後と聞いたときは、焦りました。だって、その入学手続きの支払いには、主人のボーナスを充てるつもりでしたから…」

その時点で、Tさんの貯金は約50万円。ボーナスと合わせれば、入学金は払うことができると考えていたようです。学資保険は入っていません。高校3年間に支給された「高等学校等就学支援金」(年収約910万円以下の世帯に対して、授業料に充てるための国からの支援金)で浮いた学費は塾代の一部に。

大学に入ってからの学費は、高校の授業料をスライドして、足りない分は奨学金を借りればいいと思っていました。だから、Tさんがお子さんの教育資金の名目で貯めていたお金は一切ありません。「子どもは勉強をやる気になっていましたから、大学に受かっても、お金を払えないかもしれないなんて言えません。指定校推薦ですから、合格すると簡単に辞退というわけにもいかないし…。その時ばかりは、どうしようかと思いました」

子どもの大学進学費用。いったいいくらかかるもの?

Tさんが、「払えないかも」と言えなかったように、子どもが大学進学を希望するなら、親としてはその希望を叶えてあげたいですよね。ところで、現実的な問題として大学の費用はいくら必要なのでしょうか。
日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(https://www.jfc.go.jp/n/findings/kyoiku_kekka_m_index.html)」によると、以下のように報告されています。

【私立大学の入学費用】
理系:85万5,000円(前年度調査結果:87万円)
文系:90万4,000円(前年度調査結果:92万9,000円)

【国公立大学の入学費用】
80万1,000円(前年度調査結果:69万2,000円)

また、自宅外通学をする場合、年間仕送り額は平均90万8,000円、アパートの敷金や家財道具の購入など自宅外通学を始めるための費用は、入学者 1人当たり平均 37万4,000円となっています。これだけでも、大学入学にかかるお金は、ある程度の準備がないと支払うのが難しいことがわかります。

奨学金も選択肢のひとつだけれど…

大学にかかるお金は入学の時だけではありません。在学中も学費の支払いは発生します。前述の日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果」によれば、大学の在学費用は以下の通りです。

【大学在学費用】
私立短大:151万4,000円
国公立大学:114万8,000円
私立大学文系:160万1,000円
私立大学理系:185万3,000円

この金額を見るとTさんのように、「奨学金という手もあるわ」と考える人も多いでしょう。しかし、月々5万円を借りたとして、
5万円×12カ月×4年間=240万円
仮に無利子で借りることができたとしても、将来的に、お子さんはこれだけの金額を返済していくことになります。住宅ローンや車のローンを組んだ経験のある人ならば、その金額が大きいものであることは容易に想像がつきますよね。

お子さんが小さいなど、子どもの大学進学までに時間的な余裕がある人は、奨学金をあてにするよりも、今から大学進学費用の準備を考えることをおすすめします。

2020年4月から大学無償化法が始まる

2020年4月からは、「大学等における修学の支援に関する法律」(大学無償化法)がスタートします。これまでの奨学金とは違い、返済義務がない給付型奨学金と授業料減免制度による支援なので、本人の負担は一切ありません。でも、誰でも受けられるわけではなく、対象となるのは「住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生」です。

そのため、この制度に期待をするよりも、早めに教育資金を貯めるなど工夫をすることが大切ですね。例えば、税金面で有利になるつみたてNISAやジュニアNISAなどを利用するのもいいでしょう。

まとめ

大学の入学金の支払いに苦労したTさんは、こう話してくれました。
「知人に紹介してもらったファイナンシャルプランナーに相談し、入学金は一時的に教育ローンを借りて支払い、ボーナスで返済しました。せめて学資保険を契約していれば、『契約者貸付』もできたらしいのですが…。行き当たりばったりはいけませんね。さすがに、在学中の費用についてはきちんと調べて、今は自分たちの生活も見直して、計画的に捻出していますよ」

子どもの成長は待ったなし。教育資金については、Tさんのように、「その時になったら考える」では間に合わないこともありますよね。お子さんが小さいうちから計画的に準備しておく方が、賢明ですし、親としても安心ではないでしょうか。

【参考】
「教育費負担の実態調査結果」29年度、30年度  日本政策金融公庫

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