「え、女の子が欲しい!?」女児を望む風潮はいつから始まった?
LIMO / 2019年12月20日 9時15分
「え、女の子が欲しい!?」女児を望む風潮はいつから始まった?
最近では「親と同居もしないし、帰省も行きたい方にだけ行く」と考える人が増え、男子のママからは「自分が夫の実家に行かない代わりに、私も将来遊びに来てもらえない覚悟をしている」という声が聞こえるようになってきました。
合わせて「やっぱり女の子がいるといい」なんて続ける人も多く、一人産むなら女の子という風潮があるようです。では、そんな流れはいつ頃からはじまったのでしょうか。
昔は「男の子を産め」だった!?
母親にとって、我が子はどちらの性別であってもかわいいものです。しかし、そんな母親の気持ちを無視し、どちらか一方の性別を望む周囲の声というのは出産する当人である母親たちを傷つけ、追い詰めます。
古いしきたりの残る地方にお嫁にいったMさんは、結婚当初から姑の「早く男の子を産んで跡取りを」の声に悩まされてきました。「夫の実家は何代も続く農家です。姑は夫を含め2人の男の子を産んでいるので、結婚当初から『あなたも頑張りなさい』と言われていました。とはいえ、男の子を産むための努力と言われても…。
結婚後すぐに妊娠した私は、女児を出産しました。その時の姑の落胆した顔といったら。『仕方がないから次頑張りなさい』とプレッシャーをかけられ、ほどなく妊娠するもまた女の子。夫も私も追い詰められ、三人目まで頑張りましたが、またまた女の子が産まれました。姑は『ご先祖様に申し訳がない』と泣き崩れ、本当にいたたまれない気持ちでした。
昭和の時代「お墓を守るために跡取りが欲しい」という考え方をする人が多く、当時のお嫁さんたちを悩ませました。令和になった今も高齢者の間ではまだその考えが根付いているため、ときおり「女の子しかいないの?家は誰が継ぐのかしら」なんて声をかけられるといいます。
「男の子より女の子」逆転したのはいつ?
それでは、子を望む男女が「できれば女の子の方が欲しい」と思うようになったのはいつ頃からだったのでしょう。国立社会保障・人口問題研究所の『現代日本の結婚と出産―第15回出征動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書(http://www.ipss.go.jp/site-ad/index_Japanese/shussho-index.html)』によると、1990年代に入り、女の子を望む夫婦の割合が増えたことがわかります。
その後、30年近く経つ現在でもその傾向は続いており、同調査の中にある「調査別にみた、夫婦の理想子ども数別子どもの性別組み合わせ」によると、1人の子どもを望む夫婦は、30.2%が男の子を、69.8%が女の子を望むという結果に。圧倒的に女の子が好まれる傾向があることがわかります。
先に述べた跡取りへの執着が時代と共に減り、また、住宅事情の変化から「元気な男の子は育てるのが大変」といったような話が一般的にされるようになった現代。また、一家庭で産む子供の数が減り「一人だけ産むのであれば育てやすい女の子」と考える夫婦が増加し、時を経て「みんな女の子が欲しいはずだ」という風に発展していったようです。
女の子は本当にラク!?女の子ママが抱える悩みとは
それでは、女の赤ちゃんを望み、希望通り女の子を出産した人たちは楽々育児を楽しんでいるのでしょうか。
・「女の子2人姉妹を育てています。小さな頃はそんなに動き回ることもなく『おとなしい子で楽だな』と思っていました。しかし、幼稚園に入ると性格が一変。園では男児としか遊ばず、毎日闘いごっこをして傷を作って帰ってきます。おもちゃも女の子が好むピンク調のものは一切好まず、どれも戦隊モノばかり。妹も姉の真似をして戦うので、想像していた育児はまったくできていません」
・「女の子は男の子ほど体力がない、と聞いていたので高齢で産んだ私にとってラッキーだったなと思っていました。しかし、ふたを開けたらそんなことは全くなく、歩けるようになった頃から一日中外遊びを好む子供に成長。近所に男の子もたくさんいますが、うちより長く公園にいる家庭はありません。毎晩私の方がヘトヘトで先に寝そうになる毎日です」
・「小学校高学年になった長女は、とにかく口が達者です。こちらがどんなに怒っても、へらず口で言い返してくるので私との親子喧嘩が絶えません。また、妙に大人びているためなにを考えているのかわからず…。同級生の男子が唐揚げで大喜びしていたなんて話を耳にすると、男の子ならもっとほんわか育てられたのかなぁなんて思ってしまいます。」
女の子ママからの悩みは尽きず「女友達みたいになんでも話せる2人になれると思ったのに」と落胆する声が多数寄せられました。
まとめ
「女の子を産んだら将来安泰」などとささやかれる昨今。男の子しかいない家庭のママたちはへこんでしまう場面も多くあるようです。しかし、女の子をたくさん産んだからといって生涯幸せか?それは誰にも分りません。
顔がみんな違うように、育て方や環境によって子供は一人ひとり違って育ちます。「女だから」「男だから」と一括りにされがちですが、目の前にいるお子さんを大切にし、いつまでも仲の良い関係が築いていけるよう接していくことこそ、性別以上に大切なことなのではないでしょうか。
参考:国立社会保障・人口問題研究所
『現代日本の結婚と出産―第15回出征動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書(http://www.ipss.go.jp/site-ad/index_Japanese/shussho-index.html)』
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