なぜ「持ち家がある男」は婚活に不利なのか
LIMO / 2020年1月12日 20時45分
なぜ「持ち家がある男」は婚活に不利なのか
「マイホームを買えば嫁が来る」のは昭和の話
こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。
最近、入籍された30代前半のTさんに、婚活中に会った変わった男性の話を聞きました。婚活パーティーで知り合ったアラフォー男性Sさんで、外資系勤務だそうです。その婚活パーティーは参加のためにプロフィールを入力する必要があり、相手のプロフィールも分かるのです。
相手の男性は年収1500万円以上でした。なぜSさんは、ハイスペックなのに結婚できないのでしょうか。
「家は財産」で思考停止の男たち
Tさんは初め、「なぜこんなハイスペックな男性が独身なんだろう…」と不思議だったそうです。パーティーでは周りに気を配り好印象だったので、連絡先を交換。高級店に食事に誘われたとき、Tさんは「ラッキー」と思ったそうです。
Sさんはハイスペックなのに2年以上婚活をしていて、結婚相談所入会も検討していたそう。要するに気配りができているわけじゃなく、婚活パーティー慣れしているだけなのです。それをパーティーで会った女性に話すのもどうかと思うのですが。
Sさんは高収入ではあるものの、ダイビングや車などお金がかかりそうな趣味がたくさんありました。何年か前に新築マンションを購入しており、そのローン返済もあるので共稼ぎ希望の年下女性が理想なのだそうです。
Tさんはその後、何度誘われてもSさんに会うことはありませんでした。おそらく、Sさんは次の女性にアタックしているのではないでしょうか。
家があることを長所ととらえる女性は少ない
「貯金はほぼないみたいだし、『家ある』自慢されても、借金あるのと同じ。私が住みたい街でもなかった」
Sさんをお断りする理由は様々ありますが、家があり、それを財産だと思っていることも見限る要因の一つでした。
Tさん以外にも、婚活で会った男性が「独身なのにマイホームを持っていた」という女性は多いです。結婚などライフステージが変わる際には売却することも考えて購入しているわけではなく、相手もいないのに「家族ができた際のことを考えて購入」しているのです。
あるアラフォー女性は、マッチングアプリで彼氏ができました。その彼が「家がある。いざとなれば売るし財産になる」と言っていたそうです。いざ彼氏の家に行ってみたら、床にペットボトルが散らばっているゴミ屋敷だったとか。水回りもメンテナンスがされていないため汚く、
「こんな家に住みたくないし、そんな高く売れるわけがない」
と別れを決意したそうです。
北関東に住むある女性は、出会った男性が独身なのに一戸建てを購入していたそうです。
二世帯住宅とか、同じ敷地内に家を建ててしまってそこに入ってくれる女性を探して婚活している男性。比較的、名古屋周辺の東海地方で多い。
もし、職場や学校などで知り合い、好きになって恋愛関係に発展し、その結果結婚と同時に二世帯住宅ならばあり得るかもしれない。けれども、初めから二世帯住宅に入ってくれる前提で婚活して相手探しはかなり無理がある。
マイホームを持つ独身男性がモテない理由
なぜかといえば、女性側も住まいには希望があります。「勤務先に近い」とか「乗り換えが少ない路線」、「エリア」についても希望があるでしょう。
家だって、「駅からの距離」や「キッチンが使いやすい方がいい」とか「収納が充実している」とか「日当たり重視」など、様々な条件があるのです。すでに家があったら、住まいに希望があっても我慢せざるを得ません。
すでに家を買ってしまった男性と結婚するということは、男性側にすべて合わせなければならないということ。そして、その男性が自分を変えることなく女性側にばかり変わることを求めているということ。そんな男性より、一緒に話し合いができる男性のほうがモテるのです。
昭和ならば「マイホームがある」というのは結婚に対してメリットになりえたかもしれませんが、今はむしろデメリットです。
「家があるのは財産」は昭和の常識
男性に限ったことではありませんが、婚活がうまくいかない人は価値観が親世代で止まっている場合が多い。「家があるのが財産」というのはもう過去の話です。日本全国の空き家率は2018年で13.6%だそうです。東京でも10.6%ですから10軒に1軒が空き家のようです。(※1)
こんなに家が余っているのに、「いざとなったら売ればいいや」と考えてマイホームを購入してしまう昭和志向の男性は古すぎるのです。本当にいざというときに、ローン完済できる値段で売れるのでしょうか。
家の事情もありますが、女性も昔と変わってきております。結婚でモテる男性の条件は3低「低リスク、低依存、低姿勢」と言われており、自分に合わせることを強要するような男性は人気がないのです。
国立社会保障・人口問題研究所が行う「第15回出生動向基本調査(http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/gaiyou15html/NFS15G_html04.html)」によると、女性が結婚相手に求める項目のうち、大きく変化したのは「家事育児能力」です。
1997年は家事育児能力を結婚相手の条件で重要と回答した女性は44%。しかし2015年は57.7%に上昇しています。
昭和の価値観のままでは、取り残されるでしょう。結婚観もアップデートしていきましょう。
【参考】
(※1)「空家率、過去最高の13.6% 都市部で高い地域も(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44287370W9A420C1EA2000/)」日本経済新聞
「第15回出生動向基本調査 Ⅰ-3.希望の結婚像(http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/gaiyou15html/NFS15G_html04.html)」国立社会保障・人口問題研究所
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