子育てママは「やりたい仕事」に就けない現実。条件を優先せざるを得ない環境は変わる?
LIMO / 2020年1月20日 20時15分
子育てママは「やりたい仕事」に就けない現実。条件を優先せざるを得ない環境は変わる?
共働き家庭が増え、女性が仕事をするのも当たり前となった現代。仕事をするのが当たり前といっても、「やりたい仕事に就けるか」はまた別の話です。
特に子どもがいる女性は、自分がやりたい仕事よりも、「残業なし・土日祝日休み・急な欠勤OK」といった条件を重視する人が多く、また実際に採用されにくくもなります。
女性で子どもがいてやりたい仕事ができるということは、まだまだ「ぜいたく」な時代なのです。
一方で、今年4月には「同一労働同一賃金」が施行され、仕事や雇用に関する環境が変化しつつあります。人生100年時代の今、条件のみでの仕事選びだけでなく、やりたい仕事についても考えていく方が良いでしょう。
今の30~40代は70歳まで働く可能性も十分にあり
国は年金支給開始年齢を70歳に引き上げる議論をしています。少し前には、「老後2000万円が必要」という報告も話題になりました。
現在30代の筆者の周囲では、老後は年金だけで暮らすことができると思っている人はいません。「私たちの世代は70歳まで仕事をするかもしれない」という認識が一般的で、よく話題にのぼります。
個人差はありますが、30歳前後で出産し、子どもが小学生高学年になる40代前半まで子育てに集中すると考えると、本格的に仕事ができるのは45歳以降。それでも、70歳までと考えると25年は働くことになります。
もちろん人生は仕事だけではありませんが、1日の約3分の1、週5日を仕事に費やすわけですから、「自分のやりたい仕事をしたい」というのは自然な感情でしょう。
育児世代は条件最優先の仕事選びに
やりたい仕事に就きたいと思っても、小学生以下の子がいる母親が就活をする場合、基本的には「土日祝休み、17時まで、休みやすい、家の近くの職場」などの条件を最優先にして仕事を決める人が多いものです。
夫や実家の協力があればこの限りではありませんが、頼れない人は多いでしょう。
やりたい仕事がこの条件に合えば良いですが、そうはいかないことが大半。たとえばウェブ系の職種に就きたいと思っていても、就業時間は18時以降が多く、残業も必要な業種。母親である10年近くは、就きにくい仕事になります。
結局、上記のような仕事の場合、一般的に雇用形態はパートになります。パートを募集している業種や職種も絞られ、「やりたい仕事は二の次三の次で、条件さえ合えば満足しなければならない」と思う就活が育児世代には多いのです。
やりたい仕事につながる経験をしよう
一方で、働き改革という名のもとに、仕事における環境はめまぐるしく変化しています。今年の4月からは、「同一労働同一賃金」が施行されます(中小企業は2021年4月から)。
これにより、パートや派遣社員、契約社員が正社員と同じ仕事をしていれば、同一の待遇をするように是正されるようになります。
たとえば基本給については、正社員に対して「能力」「経験」「業績」「勤続年数」に応じて支払っている場合、非正規に対しても違いに応じた額を払うことが求められます。
研修や教育訓練に関しても、非正規でも正社員と同じように受ける形になるので、スキルアップも見込めるようになりました。正社員と非正社員の待遇や格差が、大きく是正されるようになります。
これまで「条件さえ合えば就職を決めていた」「何の仕事でも雇ってもらえるだけでありがたい」と思っていた人でも、今後は自分のやりたい仕事に関してキャリアを見込めるようになるでしょう。
業種でも、職種でも、就きたい仕事で経験を積んでおく。そうすることで子育てがひと段落した後も、キャリアアップできる可能性が少しずつできてきたのです。
70歳まで仕事をするかもしれないわけですから、仕事にやりがいを求めるのは本来ぜいたくでもないでしょう。人生の多くの時間を費やすことになる仕事や自分のキャリアについて今一度考えてみてくださいね。
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