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「大企業=安定」の時代は過ぎた「新卒の3割が3年で辞める」飛び出した若者の声

LIMO / 2020年2月22日 21時15分

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「大企業=安定」の時代は過ぎた「新卒の3割が3年で辞める」飛び出した若者の声

誰もが知る大企業に入社しても、3年足らずで退職する若者が後を絶たないことが話題になっています。「新卒の3割が3年で辞める」というのは、ウワサではなく、現実問題でもあるのです。今回は、大企業に入社した若者がなぜ「退職」を選択するのか、その背景と、彼らの転職の実態を紹介します。

「新卒の3割が3年で辞める」は、あながち間違いではない

厚生労働省が公表した「新規学卒就職者の離職状況(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00001.html)」によると、2015年3月の「新規大卒者の就職後3年以内の離職率」が31.8%となっています。つまり「3年で3割が辞める」というのは、あながち間違いではないようです。

大企業に入社すると、たしかに以下のようなメリットがあります。

・福利厚生が充実している
・昇給のイメージが持ちやすい
・住宅ローンなどを借りるときなどに信用がある
・社員教育や研修制度が充実している

大企業は、環境が整備されている会社が多いもの。長く安心して働ける、という「終身雇用」の産物と言えるかもしれませんね。ただ、「成長できない」という現実に直面し、大企業を去る若者が少なくないという現実もまた事実です。

大企業に勤めることが「安定」の時代は過ぎた

大企業に入社しても、自分の希望の仕事に就くことは難しいです。同期が多く、従業員が多い会社に入社すると、希望していない仕事に就く人も多いでしょう。そして終身雇用が崩れた現在、大企業の社員であってもいつ職を失うか分かりません。そのため会社への依存に危機感を覚え、「自分の市場価値を高めよう」と大企業を去る若手社員がいることは、ある意味当然のことといえます。

事実として、日本自動車工業会の豊田章男会長や、経済同友会の桜田謙吾幹部長などから「終身雇用の維持は難しい」という発言もありました。もちろん中小企業に勤めたからといって、満足した働き方ができるという保証はありません。大切なのは、大企業を去るメリット・デメリットを考え、慎重に判断することです。

大企業を飛び出した若者の声

大企業に入社してすぐに転職した若者は、いろいろな感想を持っているようです。転職に満足しているという声もあれば、後悔している声も――。

転職して良かったという声は、以下の通りです。

・成果に応じたポジションに就き、やる気も収入も上がった
・責任度の高い仕事を任されストレスは増えたけど、やりがいも感じる

任される仕事が増え、大企業では感じられなかったやりがいを得ているようです。一方で、個人に任される仕事量が増える傾向にあるので、仕事とプライベートとのバランスを上手く取ることが課題と言えそうですね。

一方で、転職して少し後悔している人の声です。

・人手が少なく、ランチは交代制。少し寂しい……
・前職の同期とつながりがなくなるのが残念
・研修もない放任主義の企業に移って戸惑った

このように、いざ大企業を飛び出しても悩むことはあります。

まずは、自分がどれだけデメリットを受け入れられるか、そしてどんなメリットを得たいのかは、しっかり考えておく必要があるでしょう。また「なぜ辞めるのか」「なぜ転職するのか」を明確にしておくことで、勢いで転職して後悔した……といったことを防げるようにもなります。

冷静になって、歩みたい道を考えよう

大企業が「安定」という時代は、終わりを迎えつつあります。しかし、だからと言って大企業自体が悪いということではありません。大切なのは、自分がどのような道に進みたいのかを冷静になって考えること。転職のメリットばかりでなく、デメリットにも目を向けると、会社選びを落ち着いてできるようになりますよ。


【参考】「新規学卒就職者の離職状況(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00001.html)」(厚生労働省)

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