共働き夫婦の家計管理4つのパターン、うまくいかなくなるケースは?
LIMO / 2020年3月1日 20時15分
共働き夫婦の家計管理4つのパターン、うまくいかなくなるケースは?
結婚すると、これまで一人で家計管理をしていたのが、夫婦二人での世帯管理となります。独身時代に、お互い違う方法で管理を行っていたり、お金に対する価値観の違う二人が一緒になることで、揉めるケースもあるのではないでしょうか。
とはいっても、家計の管理に正解はありません。家庭によって様々な方法があり、夫婦それぞれの性格や関係性によっても向き不向きがあります。パターン別のメリットと注意点を見ながら、自分達に合った方法を見つけてほしいと思います。
家計管理のパターン別メリットと注意点
生活費管理パターン
お互いの収入から一定金額を「家計費」として拠出し、そこから家賃や食費・雑費など、世帯の支出をまかなう方法です。「貯蓄額」も決めているケースが多いです。
メリット:あらかじめ「家計費」として金額を決めるので、その範囲で生活をすることができ、お互いが納得した金額であればトラブルも起きにくいでしょう。拠出する「家計費」以外はそれぞれが自由に使えるので、お小遣いという概念はなく、心理的には比較的余裕が持てます。
注意点:世帯での「貯蓄額」もあらかじめ決めていないと、自分の自由になる分うっかり使ってしまい、お互い貯められていないということも。また、それぞれの口座から一定金額を家計口座に移す必要があるため、移す手間やタイミングを考慮する必要があります。お互いの個人貯蓄を把握しにくいという面も。
片方貯蓄パターン
夫婦どちらかの収入には完全に手を付けず「貯蓄」とし、一方の収入で家計をやりくりするパターンです。一方の収入がそれなりにあり、生活が成り立てば取れる方法です。
メリット:片方の収入分が自動的に貯まっていくので、貯蓄額は増やせる傾向にあります。一方の収入をないものとして考えれば、組み立てもしやすいです。
注意点:収入や生活費の変化に対応しづらく、途中で成り立たなくなる場合も。世帯での貯蓄だとしても、一方の名義の貯蓄だけ貯まっていくので、心理的に嫌な場合もあるかもしれません。貯蓄目標額を決めなくても自動的に貯まっていくので、それで十分か不足しているのかが分かりにくいこともあります。
項目別管理パターン
夫が家賃・水道光熱費などの固定費を管理し、妻が食費・雑費などの生活費などを管理する、といった支出項目で分けるパターンです。
メリット:項目別で分けるため、分かりやすく管理はしやすいでしょう。
注意点:イレギュラーな支出や、決めていなかった項目が出てきた時には揉めるケースも出てきます。
完全別財布パターン
独身の時のように、お互いの収入をお互いで管理し、世帯での管理という概念を持たない方法です。お互い収入や貯蓄額を知られたくなかったり、夫婦ともに自立心が強く、あまり干渉されたくない場合によく取られます。
メリット:自分の収入の範囲で自由に使えるので、ストレスがかかりにくく、自分のペースで貯蓄ができます。
注意点:教育費や住宅購入など、世帯での経済的目標についてどう準備するかについて話し合っておかないと、後々足りなくなってしまったり、拠出する割合などでうまくいかなくなるケースも。
目的を見失うと継続できなくなる
それぞれの特徴はありますが、夫婦が互いに納得しているのであれば、どのパターンでも良いでしょう。大事なのは、継続性と柔軟性です。
そもそも、家計管理の目的はなんでしょう?
それは、「理想の生活の実現」です。家計を把握し管理することで、適切な貯蓄計画を立て、教育費準備や住宅ローン返済、老後準備など、将来の経済的な目標を達成することで理想の生活が実現できます。
ありがちなのが、家計を管理することが目的となってしまい、何のために管理しているのか、何のために貯蓄しようとしているのかが不明確なケースです。これだと夫婦間で揉める要素が多くなり、継続ができなくなります。
また、一度管理する方法を決めても、収入や働き方など状況は変わるものです。その時々に合った方法に柔軟に変更していくのも、継続するための一つの要素です。一度決めた管理パターンに固執する必要もありません。
教育費や住宅購入など、夫婦で共通する経済的な目標を持ち、共通認識のもとで貯蓄計画を立てましょう。世帯における貯蓄目標が決まり、その貯蓄計画を実行・継続するための家計管理です。順序を間違えると、なかなかうまくいきません。
お金の話は、夫婦間ではなかなか冷静にできないもの。でも向き合わなくてはいけません。管理方法から話をするのではなく、「こんな家に住みたいよね~」とか「子どもにはこうなってほしいよね~」という話からスタートしてみてください。きっと夫婦に合った家計管理の方法が見つかります。
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