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「飲み会で上司にセクハラされた!」訴えるために必要な行動って?

LIMO / 2020年3月7日 18時45分

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「飲み会で上司にセクハラされた!」訴えるために必要な行動って?

~教えて齋藤先生!シリーズ1~

近年、セクハラやパワハラに関する情報を目にすることは珍しくなくなりました。ハタラクティブの調査(※1)では41.8%の方が、「セクハラ、パワハラで退職経験がある」と回答したとのデータも発表されています。

本日は、筆者のもとに寄せられたセクハラ・パワハラの事例の中から、「飲み会で泥酔した上司にセクハラを受けた」というご相談内容を元に、セクハラについてお話してみたいと思います。

飲み会で上司にセクハラされた!

相談者のAさんは、会社の飲み会でセクハラ被害を受けました。

ある日の会社の飲み会でのこと。Aさんは酔っ払った上司Bさんに家まで送ることを指示されました。「面倒くさい…」と思いながらも、上司の言うことですから断ることもできず家まで送ることに。

その後、酔っ払った上司をタクシーに乗せ家まで送る途中、上司のBさんが太ももをベタベタと触ってきたのです。段々と行為はエスカレートし、抱きつかれたりもしました。

セクハラの線引きがいまいち分からないという方も多いですが、その後、Aさんは「これはおかしい」と思い筆者の元に相談に来られたというのが今回のいきさつです。

相談しづらいセクハラ被害

日本マスコミ文化情報労組会議の調査でも6割以上のセクハラ被害者が「セクハラを受けても誰にも相談できなかった」と回答し、回答の中には「人間関係が面倒になりそうだから」「空気が悪くなりそう」など、その後の人間関係を考えすぎてしまいセクハラを相談できないなどの声が多く上がったようです(※2)。

今回の件は結論として、Aさんが問題提起を行い、Bさんが太ももを触ったことを認めたため、慰謝料を払う形で解決しました。

AさんはBさんに抱きつかれた事実なども主張しましたが、十分な証拠がなかったため認められませんでした。

仮に抱きついたことが事実として認められていれば、これは「強制わいせつ罪」が十分に適用される事案です。もしこういったセクハラに巻き込まれたとしたら、大変な状況ではありますが、証拠の動画、音声などを録音することをお勧めいたします。

そして今回のケースのようにセクハラで慰謝料を取れるケースも十分にあるのですが、それでも泣き寝入りをしてしまっている被害者の方が多くいるのも現状だと思います。

セクハラで困っている人へ

セクハラの内容として自身の影響力を生かした「あれをしろ」、「これをしろ」と言ってしまった事例は古典的ですが、近年私のもとに寄せられる相談としては「LINE IDを教えろ」「なんでSNSのフォローバックをしないんだ」としつこく部下にせまるケースが増えてきている印象です。

だいたいは、女性が被害者、男性が加害者のケースが多く、女性にとっては興味のない男性上司であることが多いのです。

会社と争うことによって、結果として会社に居づらくなってしまうこともありますが、弁護士に相談をしても法律で解決するだけが全てではありません。

弁護士のアドバイスをもとに、ハラスメント相談窓口などを活用したり、人事部に相談して、ハラスメントの被害に遭っていることを相談するのは一つの手段です。毅然とした対応をすることも大事ですね。

セクハラやパワハラなど、ハラスメントに関する相談は、専門家である弁護士に相談するのがベストといえますが、日本弁護士連合会による調査(※3)では法的な問題を抱えつつも、弁護士に相談していない人が約8割いることも明らかになりました。また、弁護士に相談しなかった理由として、相談料が高そう(66.7%)気軽に相談できないから(47.8%)と回答しました。

(/mwimgs/9/8/-/img_98ebb89dd9af03ad89b458da0234261438264.jpg)

拡大する(/mwimgs/9/8/-/img_98ebb89dd9af03ad89b458da0234261438264.jpg)

出典:「弁護士に相談しなかったのは、なぜですか?」日本弁護士連合会

こんなにも多くの割合の方々が、弁護士にも相談できず泣き寝入りしてしまっている状態に対して、何かできることはないかと思い、「セクハラの線引き」や「セクハラの証拠として残すもの」などをYouTubeに公開したりもしています。困っている方や参考にされたい方は、ぜひご覧ください。
「弁護士 齋藤健博チャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=gd8rwOXDKp0)」

【参考】
(※1)「パワハラ、セクハラに関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000244.000010591.html)」フリーター・既卒向け就職支援「ハタラクティブ」調べ(期間:2019年4月12日~19日、対象:サービス登録者の18歳~30歳男女281人、方法:Webアンケート)
(※2)「セクハラ被害6割以上が相談しない・できない 被害者が感じる「社会の空気」【アンケート調査】(https://www.huffingtonpost.jp/entry/sexual-harassment_jp_5cfbb255e4b0aab91c06c88b)」ハフポスト日本版
(※3)「法的な課題をかかえる人たちに関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000031954.html)」日本弁護士連合会(期間:2018年2月7日、対象:全国20~69歳の男女1万10人、方法:インターネットリサーチ)

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