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子どもの「ネットトラブル」が心配。携帯とともに育った親世代はどうすべき?

LIMO / 2020年3月22日 10時45分

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子どもの「ネットトラブル」が心配。携帯とともに育った親世代はどうすべき?

子どもが安全にスマホやネットを使うにはどうすればいいか。この親の悩みは、スマホが登場したときから子育てにおける一種の定番になっているとも言えるでしょう。

しかし、今では親も中・高校生の頃からすでに自分専用の携帯電話を持っていたという世代にさしかかっています。アラサーの筆者もまた、その一人。今回は筆者の経験から、子どものネット利用について考えます。

中学で「自分専用の携帯電話」を持っていた同級生に抱いた不快感

内閣府が発表した「平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、中学生の78.0%、高校生の99.4%が「自分専用のスマホを持っている」と回答しました。小学生でも35.9%と、およそ3人に1人は自分専用のスマホを持っていることになります。

しかし筆者が小学生や中学生だった頃は、まだスマホは登場しておらず、たとえばドコモが「iモード」を始めたばかり、着メロや写メールがスタートしたばかりの頃でした。

中学では同級生の女の子が「自分専用の携帯電話を親に買ってもらった」ということで注目の的になっていました。当時、親と共同ではなく、自分専用の携帯電話を買ってもらえる中学生はとても珍しかったからです。

その子の家庭は比較的裕福で、きょうだいはおらず1人っ子。共働きだった親御さんは、防犯の意味でも持たせていたのかもしれません。

しかし、筆者の目から見ても「その使い方大丈夫?」と疑問に思う使い方をしていたのも事実です。たとえば、放課後や休みの日に複数の友達と遊んでいるときでもその子は案の定、携帯電話ばかりいじっていました。何をしているのかと聞くと、掲示板やゲームで知り合った人とメールをしているというのです。

筆者はそのこと自体はなんとも思っていませんでしたが、「自分と一緒に遊んでいるにも関わらず、こちらの存在を無視するかのように携帯に夢中になっている」という状況に単純に強い不快感を覚えました。

その感覚が強かったからか、今でも仕事やプライベート限らず人と会っているときに会話をせずスマホをいじる行為は相手に対して失礼にあたる気がしています。家で夫や子どもと過ごしているときにコミュニケーションを取ることなくスマホをいじることも、多少の罪悪感があります。これは、多感な時期に携帯黎明期を迎えた筆者世代ならではかもしれません。

「高校受験に合格したら携帯電話を買ってもらえる」という原体験

筆者の家では「高校受験で志望校に合格したら携帯電話を買ってあげる」というルールがありました。それだけでなく、「志望校に落ちたら自分のお小遣いで買いなさい」「高校3年間は親が払うけど、毎月変な使い方をしていないか料金のチェックをする。また、大学に入学したら自分で料金は払いなさい」と親からは口酸っぱく言われていました。

また、筆者が通っていた高校が進学校だったこともあり、高校生だった2008年頃の時点でも学校に携帯電話を持ち込むことは禁止されていました。

親への連絡手段等で必要な生徒は事前に学校にその旨を届け出る必要があり、その場合でも学校敷地内で携帯電話を使用することは禁止。先生に見つかったり授業中に着信音が鳴ったりした場合には1週間程度、携帯電話が没収されていました。

すでに携帯電話をほとんどの高校生が持っていた時代だったので、「家も学校もこんなに厳しいルールなんてありえない」と当時は本気で思っていました。しかし今振り返ると、どちらも別に厳しいわけではなかったと思います。

親が責任を持つ範疇では親が決めたルールの中で使うこと、またそうして使い方を覚えていくことは大学以降の自立をする準備でもあること、そして学校や他の生徒に迷惑をかける使い方をしてはいけないこと。今では家と学校でこうした携帯電話に関するモラルを教育してもらえたことは、とても感謝しています。

「親に相談しない」ことが当たり前になりつつある危険性

「ネットトラブルあんしんサポート」を提供するNTTドコモが先日行った調査では、ネット上のトラブルに巻き込まれたときに「親に相談する」と回答したには、スマホを所有している13歳~18歳の中高生男女200人の55%。一方、「インターネットで調べる」と回答した人は76%と、親よりもはるかに多い結果となりました。

また、女子中高生のうち「自分自身がSNSでつながった人と実際に会ったことがある」も25%と4人に1人に。男子中高生は8%だったのに対して、非常に高い割合になっています。スマホがあまりにも身近になっていることで、所有も使い方もより個人化し、何かトラブルがあったときにも親に相談しない子どもが増えているのでしょう。

「今は自分たちが小中高生だった頃とは違うから」と、時代の流れに対応することも大事です。しかし、子どもを取り巻くネットトラブルのリスクや社会に出て求められているモラルは自分たちの頃とは比較にもならないくらい、高まっているとも言えます。

携帯電話黎明期を知る30~40代の子育て世代だからこそできる、家庭内のルールの見直しを図ってみてもいいのではないでしょうか。

【参考資料】
「平成30年度青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果(速報)(https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/h30/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf)」(内閣府、平成31年2月)
「親が知らない、中高生の『(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000031650.html)ネットトラブル』リスク(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000031650.html)」(NTTドコモ、2020年3月13日)

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