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新型コロナで不安が増す復職。育休が終わる前にやっておきたいことは?

LIMO / 2020年3月29日 10時0分

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新型コロナで不安が増す復職。育休が終わる前にやっておきたいことは?

復職後は完璧にできると思わないで!

出産後に育休に入っていた人の中には、この4月から子どもを保育園に預けて職場復帰となる人も多いでしょう。一方、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で育児休業復職期限の延長を実施する自治体も出てきました。厚労省でも、登園自粛要請の有無に関わらず育休延長を希望する人向けの疑問をHPで回答するなどさまざまな動きがあります。

予定通り4月に復職する人も、しばらく復職を延長する人も、「無事に復職できるのだろうか」「親子ともに大丈夫だろうか」となにかと不安な状況に陥っていることでしょう。そこで、保育園勤務経験があり、自身は産後3カ月頃からゆっくりと復職した筆者が、復職直前の今だからこそしておきたいことや気を付けるべきことをご紹介します。

「復職後のなんでも完璧にできる自分」のイメージを捨てる

出産前はバリバリ仕事をこなしていて、産休や育休中も「早く仕事をしたい!」「仕事も育児も両立したい!」と前向きに考えている人も多いでしょう。しかし、そんな気合いで自分の足元がすくわれてしまうことも少なくありません。

筆者は自営業のため、産休や育休がありませんでした。出産1カ月前までは家でできる仕事をし、産後は3カ月ほどでベビーシッターに子どもを預けて徐々に仕事を再開。その間、仕事から離れていたのはたったの4カ月でしたが、それでも仕事を再開した時には育児脳から仕事脳へとうまく切り替えられませんでした。

産後3カ月はどっぷりと育児だけに集中し、夜泣きや授乳などに追われて睡眠時間もカツカツ。また、夫以外の大人と話す機会も少ない中、仕事関係の人と会話をするにも上手に言葉が出てこなくなっていったことを覚えています。筆者でさえそうだったので、育休期間が1年以上の人は筆者以上に仕事脳を取り戻すのが大変になるかもしれません。

当初、そんな自分にショックを受けて落胆したり、「こんな状態で仕事と子育てを両立できるのか」と焦ったりしたのは、そもそも「復職したら家事育児も仕事も100%完璧にこなしたい」「保育園送迎や育児は夫婦で協力して、前と同じくらいバリバリ働きたい」という気持ちを持っていたからだと、今になるととてもよくわかります。

復職すると頭も時間も体も、これまでとはまったく違う使い方を強いられることがしばしば出てきます。最初はゆっくりと自分自身を復職に慣れさせることが大事。「復職後のなんでも完璧にできる自分」をなんとなく思い描いている人は、今のうちにそんなイメージを取り払っておいたほうがいいと思います。

復職した後の生活リズムを心がける

育休中は家事育児に追われて毎日がバタバタと大変。一方で、復職直前くらいになると徐々に育児にも慣れ、自分の時間の見つけ方や休み方もわかってくるでしょう。子どもと一緒にお昼寝をしたり、子どもが寝静まったあとに夜更かしをしたり。しかし、復職直前の時期には、できるだけ親子ともに復職後の生活リズムを心がけることをおすすめします。

筆者が保育園に勤務していた頃、まだ育休中で職場復帰していないお母さんとその1歳すぎの子どもがいました。その子どもは登園するといつも眠そうな様子。お母さんからは「私と一緒に夜中までテレビを観ちゃって……」、「今朝は時間がなかったので朝ごはんを食べていません。早めにお腹が空くかもしれないです」といった連絡事項がたびたびありました。

保育園も、子どもがどうしても眠そうにしている場合には通常の時間外でもお昼寝をさせることはあるでしょう。しかし、保育園は遊びやご飯、お昼寝など子どもの健全な発育のための生活リズムを整える場所でもあります。子どもの様子を見つつも、園のスケジュール通りに行動をさせた結果、眠さのあまり機嫌が悪くなったりグズグズが続いて具合が悪くなったりすることも少なくありません。

案の定、その子どもは生活リズムが乱れているせいで午前中の行事に参加できなかったりご飯をしっかり食べられなかったりしていました。そうなっては子どもがなによりかわいそうですし、慣らし保育も想定以上の時間がかかってしまう可能性さえあります。そのためそのときは保育園側として、ご家庭に生活リズムを整えてもらうよう協力を仰ぐしかありませんでした。

今の過ごし方で、スムーズな復職が目指せる

また、復職後の保育園送迎や子どもが熱を出したときなどの緊急対応について、あらかじめ夫婦で話し合っておくことが大切です。共働きゆえに、夫婦だけでは乗り切れないことも多くありますし、仕事の状況によっては夫婦間の事前の約束が守れないことも出てくるでしょう。

そんなときのために、「どちらが迎えに行くのか」だけでなく、病児保育やベビーシッターサービスの登録、ご近所さんへの挨拶や自然災害時に電車で帰ってこられない場合の備えなど、もしものケースをくぐり抜ける選択肢をたくさん持っておくことは大きな強みになります。

妻が初めて復職を経験するということはつまり、夫が初めて「妻の復職」を経験するということでもあります。約束やイメージを共有することとともに、約束やイメージ通りにいかなくなったときのシチュエーションまで夫婦で想定しておくと、トラブルも乗り越えやすくなると思います。

復職前にどう過ごし、どう考えるかでスムーズに復職できるかどうかのポイントになります。復職前の今、不安や焦りなどを抱えている人はぜひ参考にしてみてください。

【参考資料】
「新型コロナウイルスに対する区の対応について(3月25日9時時点)(https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kodomo/003/003/002/d00184972.html)」(世田谷区)
「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html)」(厚生労働省)

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