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新型コロナ不安の影は子供会にも。活動はしばらく「中止」と隣り合わせに

LIMO / 2020年4月1日 10時45分

新型コロナ不安の影は子供会にも。活動はしばらく「中止」と隣り合わせに

新型コロナ不安の影は子供会にも。活動はしばらく「中止」と隣り合わせに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、3月初頭から一斉休校措置が取られました。その影響は子供だけではなくPTAや子供会の役員にまで及んでいます。

例年、2月下旬から修了式前の期間にPTAや子供会の新旧役員の引継ぎが行われます。しかし、この緊急事態でPTAや子供会の話し合いの場として利用されている教室への出入りが制限されるなど、引継ぎが思うようにいかないケースが出てきています。新年度から子供会の役員に就いた筆者の経験を紹介します。

一斉休校で引継ぎの話し合いが延期に

3月2日から一斉休校が始まり、事実上の前倒し春休みに入りました。そのことがPTA活動や子供会を支えているお母さん達の活動にも直接的に影響を与えています。

まず、時期的に年度末ということもあり、新旧の役員交代や各子供会での係の引継ぎの場を設けていました。そういった活動のために学校側も専用の教室を用意しています。筆者が属する子供会でも、班長さんが引継ぎに出席するお母さん達の予定を聞いて日程を調整し、教室を事前予約していました。話し合いの場を決めるにも様々な手順を踏んできたのですが、他の行事と同様に全てがひっくり返ってしまいました。

PTAや子供会の役員の中には6年生のお母さんがいることもあり、大きな話し合いや顔合わせは「卒業式の前に終わらせる」というのが暗黙のルールでした。しかし、多数の人が集まる会議は見送ってほしいと学校側から申し出があったり、お母さん方の集まりで感染があったら学校閉鎖をする可能性もあるので卒業式後にしてほしいなどと要請されました。

結局、卒業式の翌日からPTAを皮切りに、各子供会毎で人数制限をして引継ぎの話し合いをすることになりましたが、情報が二転三転する事態になりました。

連絡がつかない子供会のお知らせ配布

なんとか引継ぎも終わり、新年度の子供会活動に関する案内を配布したのですが、ここでも一斉休校が影を落としました。習い事も休みということもあり、実家に帰省中で家にいるのは旦那さんだけという家庭が思いのほか多かったのです。普段子供会に顔を出しているお母さんと違い、お父さんが案内を熟読して連絡してくることはほぼありません。

筆者が住む地域は、学校のある日は下校してから子供たちが公園に集まり遊ぶような牧歌的な雰囲気があります。子供を迎えに来るお母さん達も多く、姿を見かければ声をかけて雑談などする機会がありますが、一斉休校のため外で遊ぶ子供の姿はほとんどありません。

そのため、連絡用の一斉メールへの返信や新年度最初の行事への参加確認作業も思うように進んでいません。また、直接顔を合わせる機会も激減し、何気なく出席を確認することもできません。他の子供会でも同じケースが出ているようで、例年とは異なり子供会運営がスムーズに動き始めるのには学校再開まで待つしかない状況です。

児童が集まる行事はどうなるのか…

子供会の行事には多くの子供たちが参加します。人が集まると感染リスクも高まるため、新年度のイベントは夏までは規模を縮小するかどうか検討することは避けられません。マスクや消毒を励行しても、確実に感染を防げるとは限らない難しさがあります。

子供たちが一番楽しみにしている地区の納涼祭も、感染が終息しなければ最悪の場合は中止となる可能性は高いでしょう。子供会といえど、大きな行事の準備は数か月前から行います。準備を進めてから直前になって中止が決定すると、購入していたカキ氷のシロップなども無駄になってしまいます。そうなると子供会の台所事情を直撃し、年度末の送別会で渡すプレゼントの質にも影響します。

無事に新年度がスタートしたとしても、例年のように不安を感じないまま準備するのとは違い、常に感染状況を気にしながら子供会運営をしていく必要があります。資源回収などのように子供会ごとの行事ならすぐに決断を下せますが、地域全体が関わってくるイベントでは横のつながりや連絡を緊密に取らなくてはいけません。

学級閉鎖や学年閉鎖、はたまた学校閉鎖も地域閉鎖も起きるもしれないと、最悪の事態に備える態勢を維持しないといけないのです。今年に限っては、早めに準備をして余裕をもってスケジュールを組み進めていくことは難しいといえるでしょう。

例年以上に緊張感漂う子供会運営

学校が再開となっても、地域の新型コロナウイルスの感染状況次第では再び休校措置が取られるかもしれません。PTAや子供会運営も平時のように淡々と仕事をしていけば大丈夫というわけにはいきません。未知のウイルス相手では、例年と同じ考えで子供会行事の作業を進めていくことには無理があります。

すでに近隣の中学校では3年生の修学旅行の延期を決定するなど、新年度の行事日程の変更が出始めています。学校内で済むイベントは直接子供会に関わってきませんが、納涼祭や地域全体の防災訓練は子供会も連携する大きな行事です。責任の大きさは学校やPTAの方が大きいものの、子供会も遅くとも予定日の2週間前には案内を配布して準備をしていきます。しかし、今年は「直前になって中止になるのもやむを得ない」と肝に銘じ、臨機応変に対応するしかないでしょう。

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