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安くも買えないし、フリマアプリでも売れない「制服」…有効なリユース方法とは

LIMO / 2020年4月1日 11時45分

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安くも買えないし、フリマアプリでも売れない「制服」…有効なリユース方法とは

進学に伴って買い揃える物は多く、この時期の出費は相当な額になることもあるでしょう。特に額が大きいのが「制服」です。少しでも進学準備の足しにしようと、古い制服をどうにか売れないのか?と考える人もいるかもしれませんよね。

そこで今回の記事では、使用していた制服について考えてみたいと思います。

制服だけで「8万円」

この春、筆者の娘が高校に進学をします。進学するにあたり教科書や体操着などを買い揃えましたが、一番高かったのはやはり「制服」でした。

公正取引委員会の「公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書(概要)」(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/nov/171129.html)によると、制服一式で最も多い販売価格帯は3万円以上3万5,000円未満となっています。(筆者の子どもの場合、中学の制服も高校の制服も値段はほぼ変わりませんでした)

ただしこれは、ブレザーとスカートなどの冬物とブラウスやリボンなどで、夏仕様の制服は含みません。おそらく夏用のスカートとブラウスも用意されている学校が多いでしょうから、この金額よりは値段が上がると思います。

筆者の娘の場合、冬服だけで6万円弱、夏服も含めると8万円以上になりました。3年間着るとはいえ、やはり高い。そう感じてしまうのが正直なところです。

制服を売りたいけれどフリマアプリでは売れない理由

制服は値切ったりケチったりすることができないので、提示された金額を払うことになります。でも少しでも制服代の足しにしようと、フリマアプリなどで売れないかなと思う人もいるでしょう。

残念ながら、フリマアプリでは制服を売ることはできません。出品禁止物に指定されているため、もし出品したらルール違反となって削除の対象となってしまいます。

なぜフリマアプリで売れないのかというと、一番は「犯罪を防ぐため」です。

例えばある学校の制服を全く関係ない人が買い、それを着て学校に入ってしまうことがあるかもしれません。学校には外に出せない情報がたくさんありますから、それが盗まれる可能性も出てきます。

もう1つの理由は、ブルセラショップ的なことです。特に女子が使っていた制服の場合、アダルト的な要素が出てくる可能性があります。もし自分が使っていた制服を出品して売れたとしても、匿名配送を使えば住所などはわかりませんが、その後メッセージでやりとりをするかもしれません。

こういった犯罪に巻き込まれる可能性を考えたとき、未成年を犯罪から守るという意味でも制服の出品は禁止されています。

捨てるには忍びない制服はどうすればいい?

昔ながらの「お下がり」が有効な手段

制服がフリマアプリで売れないとしても、まだまだ使える制服をどうすればいいのだろうと思ってしまいますよね。筆者の娘も3年間制服を使ったのですが、破れもなく「あと3年、4年は使えるのでは?」と思ったほどです。

そこで改めて考えたいのが「お下がり」です。この文化は昔からあって、筆者も「もらう」「あげる」の両方で経験しています。筆者の娘も中学生の時に近所の人から、洗濯した時のためにと制服のお下がりをもらいました。そしてこの春使わなくなった中学校の制服は姪にあげる予定です。

お下がりは兄弟間や近所の人など、あげる人が特定できるので、フリマアプリのような心配はありません。それにお金が絡まないので、多少のダメージがあっても大丈夫でしょう。制服においては昔からある「お下がり」が、非常に有効なリユース方法といえそうです。

自治体も制服のリサイクルに乗り出す

「お下がり」の文化は個人間が基本になっていると思いますが、最近では自治体も制服のリサイクルに乗り出しています。例えば栃木県足利市では「制服リサイクルバンク」(https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/seihuku.html)を開設しています。

制服を譲りたい人と譲ってほしい人の間に入る形で、制服のリサイクルをしています。

取り扱うのは足利市の中学校や高校の制服、シャツ、ブラウス、スカート、運動着、カバンなので、他の市町村の制服は対象となっていません。

でも大切なのは自治体がこういった取り組みを始めたということでしょう。足利市で始めたことによって、今後は他の自治体でも同じような制服リサイクルが始まるのではないかと期待しています。
(このほか、新潟県新発田市やボランティアチームなどで運営されているところもあります。)

制服を次の世代への贈り物にしてみては?

使わなくなった物はフリマアプリで売るという考えが浸透している中で、出品禁止物となっている制服は、どうしていいかわからない品物になるかもしれません。でも昔ながらの「お下がり」が使えます。本来ならば進学費用の足しにしたいところですが、制服に限っては自分の利益よりも次の世代の人への送り物として考えるのも、アリかもしれませんね。

【参考】
「公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書」(https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/nov/171129_files/171129_2houdouhappyoubesshi.pdf)公正取引委員会
「制服リサイクルバンク」(https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/seihuku.html)栃木県足利市
「制服リサイクルバンクが始まりました」(http://www.city.shibata.lg.jp/kurashi/kenko/fukushi/1001133.html)新潟県新発田市

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