自粛要請の今、考えたい「ローリングストック」という食の備え方
LIMO / 2020年4月1日 19時45分
自粛要請の今、考えたい「ローリングストック」という食の備え方
先日、突然の全国的な外出自粛要請で、食料・生活品の買いだめをする人の姿がテレビなどで報道されていましたが、中には、ふだんから防災を意識しており、食料や生活品を備蓄していて慌てずに済んだという人もいたかもしれませんよね。
そこで今回は、防災に対する意識調査の結果を確認するとともに、家庭における食料や生活品の備蓄について、少し考えてみましょう。
家庭での防災対策の上位とは
まずは、住友生命保険相互会社が、全国の男女1,000人を対象に実施した「スミセイ「わが家の防災」アンケート2020(https://www.sumitomolife.co.jp/about/newsrelease/pdf/2019/200304.pdf)」の結果を見てみましょう。
最近1年の間に新たに実施した災害対策は?
・特になし…39.9%
・非常用飲料 水の備蓄…29.3%
・非常用食品の備蓄…25.2%
参考)1年以上前から実施している災害対策では、「特になし」(48.8%)「家具などの転倒・落下防止策」(13.6%)
家庭における非常用飲料水の備蓄量は?(対象者:420 人)
・3日分…35.2%
・7日分…16.0%
・2日分…12.4%
家庭における非常用食品の備蓄量は?(対象者:377 人)
・3日分…38.5%
・7日分…16.7%
・2日分…14.3%
今後、家庭で実施しなくてはいけないと思う防災対策は?
・非常用飲料 水の備蓄/非常用食品の備蓄…39.2%
・非常用持ち出し袋の準備…37.8%
・家具などの転倒・落下防止策…26.5%
防災対策について、「特になし」という無関心な人が多い一方で、防災対策を考えている人については、自宅・自宅外避難のどちらにも必要な『水・食料』を重視している傾向がうかがえます。
「ローリングストック」という考え方
農林水産省「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド(https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/gaido_160511_1.pdf)」によると推奨する備蓄量は、「最低3日分、大規模災害に備えてできれば1週間分」だそうです。しかし、思い切ってそれだけものものを今準備したとして、定期的に「消費期限が切れていないか」「使い方や食べ方を確認しておく」といったことをしないと、いざという時に役立てることができません。
そこで近年、備蓄の新しい方法として提唱されているのが、日常の中に食料備蓄を取り込む「ローリングストック」という考え方です。一般財団法人 日本気象協会の「ローリングストックについて(https://tokusuru-bosai.jp/stock/stock03.html)」によると、つまり「普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく」わけです。
例えば、「レトルト品を常に数日分常備する」と決めて準備したら、それらはいつ食べてもよいが、使ったらその分は必ず補充する、というふうに習慣づけておけばいいのです。こうすることで、食料等を一定量に保ちながら、消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができます。
なお、カセットコンロのガスや、乾電池、ウェットティッシュといった災害時に役立つ生活用品も、この方法でストックしておくと、こちらもいざという時に困らないで済むかもしれません。
これを機会に『ローリングストック』に、買いだめの状況が落ち着いてから、挑戦みるのもいいかもしれません。でも、『買いだめ』や『買い急ぎ』は控えましょう。
現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため、全国的に外出自粛の要請が出されています。当然買い物も最小限に控えることになります。これを機会に、各家庭に必要な備蓄量を把握し、買いだめが落ち着いたら「ローリングストック」に挑戦してみるのもよいかもしれません。
とはいえ、お店や他の必要としている人に迷惑をかけてしまう、『買いだめ』や『買い急ぎ』といった行動は控えたいもの。農林水産省・経済産業省・消費者庁も連名で、「食料品についてのお願い(https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/pdf/200326_yousei.pdf)」を出し、現在国内では食料品が十分な供給量を確保できているという理由から「食料品は必要な分だけ買うように」「過度な買いだめや買い急ぎはしないで」と呼び掛けています。挑戦するなら、2日分、3日分など、「このぐらいなら買い物に行けなくても平気かな」と思える、少し小さな単位からにするのが賢明でしょう。
まとめ
何かないと、なかなか手を付けることのない『防災』対策。外出を控え、家の中で過ごす機会が増えた今だからこそ、考えてみるというのもよいかもしれませんね。
【参考】
住友生命保険相互会社「スミセイ「わが家の防災」アンケート2020(https://www.sumitomolife.co.jp/about/newsrelease/pdf/2019/200304.pdf)」
緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」
日本気象協会「ローリングストックについて(https://tokusuru-bosai.jp/stock/stock03.html)」
農林水産省・経済産業省・消費者庁「食料品についてのお願い(https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/pdf/200326_yousei.pdf)」
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