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上値が重い日経平均。米中関係悪化懸念、投資家の一喜一憂で波乱含み

LIMO / 2020年5月3日 20時30分

上値が重い日経平均。米中関係悪化懸念、投資家の一喜一憂で波乱含み

上値が重い日経平均。米中関係悪化懸念、投資家の一喜一憂で波乱含み

【日経平均株価】テクニカル分析 2019年5月3日

日経平均は一時2万円を回復するが、その後は上値が重い

2020年5月1日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より574円34銭安の19,619円35銭となりました。

先週、国内市場は29日(水)が昭和の日の祝日で休場。週初27日、28日は2万円を前に上値の重い展開でしたが、休み明けの30日には終値ベースで20,193円69銭となりました。

終値が2万円を回復したのは3月6日以来、約2か月ぶりです。ただし、翌5月1日には、戻り待ちの売りなどにより再度2万円を割り込みました。

今週の展開はどうなるでしょうか。欧州の一部の国や、米国の一部の州で外出規制が緩和されていることなどから、経済活動再開への期待が高まっています。

その一方で、米トランプ大統領が4月30日、新型コロナウイルスの拡散は中国が初期対応を怠ったためであるとして、中国製品への関税の引き上げや損害賠償の請求などを検討していると語りました。

米中関係の悪化が懸念されたことから、1日の米株式相場は前日比で622ドル03セント安と大幅に下落し、23,723ドル69セントとなりました。日本株も連休明けから連れ安になる可能性があるので注意したいところです。

足元の相場が難しいのは、新型コロナウイルスの収束がまだ見えないにもかかわらず、投資家の期待感から、一喜一憂するように価格が乱高下することです。

1日には米食品医薬品局(FDA)が、新型コロナウイルスの治療薬として米医薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」の緊急使用を認可したと発表されました。これを受けて国内でも、厚生労働省が「特例承認」と呼ばれる制度で早期の承認を行う手続きに入り、早ければ1週間程度で承認される見通しです。

「今は絶好の買い場」という声もありますが、「バスに乗り遅れまい」という焦りから判断を誤らないようにしたいところです。国内は今週、大型連休で2営業日しかありません。市場参加者が少なく、急に値が動くこともあるので、注意しましょう。

一時半値戻しで2万円台を回復。足元では2万円の攻防が続くか

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末までは5日移動平均線を挟んで小刻みな動きが続いていました。

先週は週初27日に窓をあけて上昇して寄り付くと、そのまま陽線引けとなりました。30日にはさらに窓をあけて上昇し、終値ベースで2万円を回復するも、翌5月1日には再び2万円を割り込みました。

今後の展開はどうなるでしょうか。ポイントの一つは、1月17日(24,115円)から3月19日(16,358円)までの大きな下落の半値戻しとなる20,236円を超えられるかどうかです。

4月30日には一時、20,365円まで上昇しましたが、すぐに下がってしまいました。まずは心理的節目となる2万円、そして、この半値戻しを達成すれば、「半値戻しは全値戻し」への期待も高まります。

ただし、2万円前後は過去に売買が積み上がっているところでもあり、抜けるのには時間がかかるかもしれません。その分、抜けてしまうと強いサポートラインとなります。

75日移動平均線がローソク足の実体に近づいており、20,500円あたりでクロスしそうです。75日線も回復できれば、上目線になる投資家も増えてくるでしょう。25日線も上昇しており、チャートの形は悪くありません。

逆にここから上値を抑えられ、調整するとすれば、下値メドは4月3日の安値(17,646円)になります。ただし、ここを割り込むまでは短期的な上昇トレンドは維持されますので、押し目買いの好機になります。

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