「夫婦で在宅勤務+子供は休校」はツラい…やってわかったテレワークの難しさ
LIMO / 2020年5月14日 20時0分
「夫婦で在宅勤務+子供は休校」はツラい…やってわかったテレワークの難しさ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で、会社から在宅勤務を指示されたり、子どもの休校のためテレワーク申請をしたといったケースが出ています。
在宅勤務には、出勤時間が削減でき、満員電車に乗らなくてもいいなどのメリットもありますが、実際に在宅で働いてみなければわからなかった難しさを感じることもあるようです。在宅勤務の問題点はどんなところにあるのでしょうか。
在宅勤務を経験して感じた問題点は?
GMOインターネットグループは2020年1月27日、新型コロナの感染拡大に備え4000人の従業員(パートナー)を対象に在宅勤務体制へ移行。そして、移行後1週間経った2月3日・4日に「在宅勤務に関するアンケート(https://www.gmo.jp/news/article/6699/)」を実施しています(回答数:2800件)。
その結果を見ると、9割近くの人が在宅勤務を高評価し、7割は業務に対する支障について「大きな問題がない」と回答しています。
一方、「業務に支障があった」と答えた人の多くは、「リモート環境が遅い/アクセスできない」「椅子机とPCサプライがないことによる作業効率低下」など、自宅の作業環境がネックだと感じているようです。
また、「コミュニケーションの減少」「紙ベースの業務に支障」「在宅では対応が難しい業務を担当している」「営業活動に支障がある」などの課題も浮かび上がりました。
さらに、顧客との接点である電話の受発信については、「社用携帯を持っていない」「自宅の固定電話・個人の携帯電話では通常対応が難しい」という回答が見られます。
こうした点はそれぞれの会社の体制にもよるでしょうが、システムが整っていない中で電話業務を自宅で行う難しさがうかがえます。
子供を見ながらの在宅勤務は大変!
また、今回は一斉休校になったことで、妻がやむをえず在宅勤務にスイッチしたケースも少なくないようです。
上記のアンケートでも「家族への配慮が業務に支障になっている」という意見があるなど、子供の面倒を見ながら会社に出社しているのと同じように仕事をするのは難しいことが想像できます。
たとえば、子どもがひっきりなしに話しかけてきたり、オンライン会議中に大声を出すなど、仕事に集中できないこともあるでしょう。
また、日中は子供の世話で思うように仕事がはかどらないとなると、子供が寝ている深夜や早朝に働かざるをえず、オンとオフの線引きができない状態になることも。
さらに、仕事だけではなく、1日3食のご飯づくりをはじめ、幼い子供が退屈しないように遊びを考えたり、小学生なら勉強を教えたりなど、どうしても同時並行しなくてはいけないことはたくさんあります。
夫と交代または一緒に子供を見ながら仕事をする体制を作る工夫も必要ですが、それでも母親はつい子どものことが気になってしまうなど、精神的な負担を感じるケースもあるようです。
在宅ワークは通勤がないことで自由時間が増えると思われがちですが、子供がいる家庭では、会社勤務より大変と感じる人がほとんどなのではないでしょうか。
在宅勤務で感じるストレス、妻と夫の本音
では、実際に共働きで在宅勤務になり、さらに子供がいる夫婦はお互いにどんなことを思っているのでしょうか。妻側と夫側それぞれの悩みを聞いてみました。
妻のストレス
「日中、パパが仕事をしている部屋は行っちゃダメ」と4歳と5歳の子供に言い聞かせてはいるのですが、目を離すと2人とも「パパこれ見て~」と入って行ってしまい…。そんな時、夫も「すごいね~」とか少しくらいは反応してあげてもいいのに「こっち来ないで!」の一点張り。私は毎日同じような状況になりながら仕事と家事をこなしているんですけどね…」
「ウチでは、夫と私が代わりばんこにメインで子どもの相手をするようにしています。私が相手をする時は一緒にお絵描きをしたりして子どもに付き合っているつもりなんですが、夫はほぼ1日中iPadでYouTubeを見せたりゲームをさせたりして放置。呆れました」
夫のストレス
「共働きの妻はとにかく忙しそうで、1日中時間を気にしている感じがしますね。そうするとこちらが仕事をするにも落ち着かない。子供の学校もないし、習い事もないし、そんなにカリカリする必要はないと思うんですが…」
「今まで家のことはあまり意識しなかったのですが、在宅勤務になって自宅が『妻と子どもたちのワールド』になっていることに気付かされました。自分のペースで仕事できるかな、と思っていたのですが、甘かった。フリーランスでもともと在宅ワークの妻と子による『平日の時間割』みたいなのがあるようで、昼食も同じ時間に食べないとイライラされてしまう。正直、居心地は良くないです」
おわりに
日本ではこれまで、さほど在宅勤務が進んでいませんでした。しかし、世界的に見ると在宅勤務は常識といってもいいものになっていると言います。
総務省の「テレワーク情報サイト(海外の普及動向)(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/furusato-telework/diffusion-overseas/index.html)」によると、IPSOS社が2011年に行った調査※では、世界ではおよそ5人に1人(17%)が頻繁に在宅勤務を実施。また、在宅勤務専門情報サイト「remoters」によると、米国では在宅勤務と出社を併用している割合は71%を占めているそうです。
今回の緊急事態宣言では、在宅勤務の体制が十分整っていないままテレワークへの移行を余儀なくされたケースもあるでしょう。しかし、これがきっかけで日本でも在宅勤務の普及が加速することは十分予想できます。在宅勤務のメリットを享受しながら、家庭とのバランスが取りやすく働きやすい環境を作っていけるようにしたいものです。
※24か国11,383人を対象に実施。IPSOS社はパリに本部を置くグローバルな市場調査・コンサルティング企業
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