コロナ禍でも夫婦喧嘩はお金?!ギスギスしないためにやめたこと
LIMO / 2020年5月12日 19時45分
コロナ禍でも夫婦喧嘩はお金?!ギスギスしないためにやめたこと
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため政府が出した緊急事態宣言をきっかけに、多くの会社やお店が休業や時短、自粛を行うようになってまもなく一か月が経とうとしています。
それに伴い、勤務先の休業などの影響を受けて収入が半減してしまった人もいれば、今はまだ直接影響が出ていなくてもこの先の影響は明らかなため不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
病気自体を恐れることに加え、先の見えない経済にも不安が募る。その気持ちから夫や妻に対しいつも以上に言葉が加速し、喧嘩が増えた家庭も。しかし、一番身近な家族間で言い争うことをやめることこそ、心の安定を手に入れるための近道だったといいます。
飲食店を営む夫への気遣い
ご主人が居酒屋を営むというSさん。緊急事態宣言までは常連の方が訪れることもあり営業を行っていましたが、宣言後は休業することを決めたといいます。ご主人のお店には従業員もいるため「今後、うちのお店はどうなってしまうのだろう?」と不安がよぎったそうです。
「私は普段、子供の世話があるので時間が合う時にだけお店を手伝っています。家賃や大体の売り上げは夫から聞いていますが、正直細かい経営のことなどは把握していません。店を休業する少し前に『今年は売り上げがヤバいから無駄遣いするなよ』なんて軽く言われていたのですが、休業決定後は詳しい話をしてくれなくなりました。『大丈夫なの?』『お給料とかどうするの?』と聞いても『お前は心配しなくていいから』の一点張り。状況が悪化しているのは明らかなので、もし危ないようなら早めに相談してほしくモヤモヤしていました」
詳しく話してくれないご主人に不安でいっぱいだったSさん。独自でネットニュースやSNSを調べていると、さまざまな給付金や融資の制度があることがわかりました。もしかしたらご主人がきちんと制度を理解していない可能性もあったので、見つけたページのURLをそっとご主人に転送したそう。
「私が見つけたのは、厚生労働省がまとめた「生活を支えるための支援のご案内(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000622924.pdf)」というページです。給付金だけでなく、融資についてや猶予してもらえる機関についてなどまとまっているものでした。夫はネットニュースなどをチェックしていたらしいのですが、正直どれが自分に該当するかしっかり理解していなかったと話してくれました。その後、該当しそうなところに問い合わせてみたり、同業の仲間と情報交換をしていることを私に教えてくれました。口うるさくいうと心を閉ざしてしまう傾向がある夫。言葉少なに実行した『北風と太陽作戦』が成功したと感じました。」
普段なら真正面からぶつかり、喧嘩になって終わることも多いというSさんご夫婦。今回は夫だけではなく自分や家族、従業員にも迷惑をかけてしまうと思ったSさんは「お互いの精神を消耗している場合ではない」と新しい向き合い方をしたそうです。
リモートワークではなく自宅待機の夫
Kさんのご主人はサラリーマンです。今回、周囲が次々とリモートワークになっていく中、ご主人の会社は表向きリモートワークといいつつも、実際は自宅待機という状態でした。
「夫の業務は家に持ち帰ることのできない仕事です。設備がないと働けないらしく、夫は子供たちと遊んでばかり。確かに子守をしてくれるのは助かるのですが、周りのご主人はみんなお仕事を継続しているのに。思わず『何もしないのに、今月お給料もらえるの?』と確認してしまいました。夫の話だと給与は普段通り支給、有給なども特に減らされないというのですが、出勤していなので当たり前のようにスケジュールは遅れているそう。
そうすれば利益も落ちて会社も今までのようにもつかわかりません。『もし潰れたらどうするの?キャリアを活かせそうな業界はあるの?』と不安なあまり夫を問い詰めてしまいました。『そんなことはわからない。とりあえずいけないんだからいるしかないだろう』という夫にイライラが募り『子供と遊んでくれなくていいから!会社が潰れても大丈夫なように何か資格の勉強でもしてよ!』と叫んでしまいました。」
長引く自粛で気持ちがふさぎ込んでいたというKさん。先が見えないのはご主人も同じなことに気が付き、きつく当たってしまったことを謝ったそうです。するとご主人は、喧嘩のあと調べたという他の会社に移った場合に活かせそうな自身の持つ資格の説明、万が一の時の補償や貯蓄などについて話をしてくれました。少々金銭的に苦労することがあっても、家族のために頑張ると誓ってくれたそうです。
「自分は専業主婦でもし夫の会社に何かあったらということばかり考えてしまっていましたが、夫の話を聞き少し落ち着くことができました。私は『このまま平時のように生きること』ばかり追い求めていたんだと思います。でも、生きてさえいれば家族で力を合わせいくらだって乗り切ることができるんですよね。もう前と同じ世の中には戻れない。それなら自分たちが変わっていくしかない。今は、感染が広がる中社員を無理に出勤させない会社に文句をいうのではなく、夫を守ってくれる会社に感謝しなければという気持ちです」
増える出費に鬱々
ご主人のリモートワークや子供たちの休校に伴い、食費が格段に上がったご家庭も多いのではないでしょうか。どんどん減っていくお米を見ていると気持ちが落ち込み、たくさん食べる夫に対しあたりが強くなってしまうとか。しかし、Yさんはあることに気づいたそう。
「私のお財布からでていくお金は確かにかなり増えたのですが、家から出ない夫や子供が一円も使っていないことに気が付きました。そこで、夫の社食代・子供の給食費・普段の毎週末の外食費を足し合わせてみることに。すると、今のほうが出費が少ないことに気が付いたんです。また、子供の休会中の習い事費用や夫の趣味のゴルフ代など、普段ならかかっていたであろう費用も足し合わせると、この自粛期間に浮いたお金は約10万円。想像以上の金額でした。
楽しみを失ったのは残念ですが、家計簿とにらめっこの私にとってはちょっとしたへそくりにできそうな額。ついでに夫からは社食が浮いた分の金額をお小遣いから差し引かせてもらうことにしたので、そのお金でお米を買えばいいやと明るい気持ちになりました。これを機に『なんとなく続けていた習い事や浪費をきっぱりとやめることができるのかも、と希望が湧いてきました」
まとめ
まだまだ未知のウイルスである新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。その戦いはいつまで続くかもわからないため、漠然とした不安がありその気持ちから喧嘩へと発展しがちです。
ですが、ちょっとしたマイナス思考をやめることで「できることはいくらでもある」ことに気づき、ただ憂鬱な日々を過ごすよりも心が安定するのではないでしょうか。今できることをひとつひとつ解消し、夫婦間のお金にまつわるギスギスも少しは減っていくといいですね。
<参考>
厚生労働省「生活を支えるための支援のご案内(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000622924.pdf)」
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