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50歳から考える「老後資金」…教育費のピークどう乗り切る?

LIMO / 2020年7月4日 11時15分

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50歳から考える「老後資金」…教育費のピークどう乗り切る?

~坂本さんの「お金のはなし」シリーズ3~

「人間は大きく分けると、計画的な人と、行き当たりばったりの人の2つのタイプがあるように思います。若い頃から計画的に生きて順風満帆の人もいるでしょう。けれど、50歳ともなれば、人生後半の計画を立てる難しさを感じる人が多いのではないでしょうか?」

そう語るのは人気ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さん。

著書『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(https://amzn.to/31rh5dN)(朝日新聞出版)がベストセラーとなっている坂本さんは、とにかくわかりやすく丁寧にお金の知識を伝える達人です。

そんな坂本さんの新刊、『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』(https://amzn.to/3evmdBe)(エムディエヌコーポレーション)では、50歳からのマネープランを立てる上で、「これだけは!」押さえておきたいお金の仕組みを多数掲載しています。今回はその中から、まずは押さえておきたいお金の基本をご紹介します。

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50歳からの節約ポイント

まずは1カ月、家計簿をつけて費目ごとの合計を出してみると、意外と使っている費目に気がついたりします。さらに2カ月、3カ月と続けていくと、毎月の支出と、年に数回の支出があることがわかります。年に数回の支出も、毎年必ずあるものと、そうではないものがあります。

残高が合わない、何に使ったのかを思い出せないときは、使途不明金で処理し、多少の誤差は気にせず、これだけのお金を使う価値があったのかどうかという視点で数字を眺めてみましょう。無駄遣いを減らすには、次のような方法があります。

予算を立てる

3カ月ほど家計簿をつけ続けていると、各費目のおおよその金額がわかります。それをもとに予算を決め、その範囲内で使うようにします。

食費

1カ月で使っている金額をもとに1週間あたりの予算を決め、その範囲内で納まるよう心がけます。

教養・娯楽費/特別費

1カ月間、1年間の支出の上限を決めておきます。値の張る服、レジャー費を使うときには予算を意識するようにします。家電やパソコンなどは割安な型落ち品などを選んで費用をおさえます。

契約を見直す

継続的な支出を減らせる節約として有効です。

保険料

子どもがいる世帯も、子どもの成長にともない死亡保障の金額を減らせます。ある程度の貯蓄があるなら医療保障も減らせます。多すぎる保障を減らすことで保険料を削減できます。

通信費

プランの見直しや格安スマートフォン(スマホ)の利用で月あたり数千円は安くできる可能性あり。格安スマホは「格安SIM カード」を使うことで料金が安くなる仕組みです。格安SIM カードの会社のサイトでは、現在の通話時間や使用データ量をもとに料金をシミュレーションできるところが多いので、事前に確認をしてどれくらい節約できるのかを調べてみるとよいでしょう。

水道光熱費

電力の自由化で電力会社を自由に選べるようになり、さまざまなプランが用意されています。多くの事業者のサイトでは、家族の人数や生活状況を入力してシミュレーションできるので節約できるかどうかを確認しましょう。

こうして必要な支出には適切な金額を使いつつ、無駄遣いは減らして、メリハリのある家計にしていきます。

教育費のピークをどう乗り切る?

子どもを授かったのが30代以降の人は、高校・大学への進学という教育費のピークが50歳以降にのしかかってきます。すでに教育資金の準備ができていたり、家計に余裕があるならばよいのですが、そうでない場合は、どうすればこの状況を乗り切れるでしょうか?

まずは子どもが希望する進路と、それにかかる費用を確認します。

よく引き合いに出されるのが、教育費の目安です。公立高校生の保護者が負担した学習費の平均額は3年間で135万円、私立高校生の平均は同312万円。大学の授業料は、国立が4年間で243万円、私立文系が同390万円、私立理系が同531万円(いずれも文部科学省の調査より)。ただし、これはあくまで平均額であり、特に私立大学の授業料は学校や学部による差が大きいのが特徴です。

子どもが希望する学校の公式サイトなどで実際の金額を把握し、準備できるかどうかを確認します。また、合格後の入学金や授業料のみならず、受験費用も用意しておく必要があります。

借りるなら教育ローンより奨学金

子どもの将来に関わることですから、教育は重要です。しかし、50歳から新たなローンを抱えるのはおすすめできません。住宅ローンの返済が残っている、子どもを授かったのが遅い世帯ならなおさらです。

公的な教育ローンもありますが、どうしても借りるしかないなら、教育ローンより奨学金を利用しましょう。教育のための借り入れということから、もともと奨学金も公的教育ローンも金利の上限があり、通常の借金より低金利ですが、このところの超低金利は奨学金の金利にも反映されています。

日本学生支援機構の第一種奨学金は無利息で元本の返済のみ。利息がつく第二種奨学金は、例えば、令和元(2019)年度10月に貸与終了した人の金利が利率固定方式(=固定金利)で0.067%、利率見直し方式(=変動金利)で0.002%(基本月額部分、日本学生支援機構のサイトより)。しかも在学中は利息はつきません。これに対し、国の教育ローン(日本政策金融公庫の教育一般貸付)は固定金利で1.66%。現在は金利の面で、奨学金の方が有利です。

また、大学卒業後に一定期間、その自治体に事業所がある企業で働いて居住すると返還を支援してくれる(自治体や就職先企業が返還を肩代わりする)自治体もあります。大学院で借りた奨学金は、成績優秀なら返済を免除されるなど、奨学金にはさまざまな支援制度があります。

とはいえ借金であることに変わりはなく、親が借りて返済する教育ローンとは異なり、学生=子どもの名義で借りて、卒業後に本人が返さなければなりませんから、子どもにも覚悟が必要です。

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『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』坂本 綾子(著)(エムディエヌコーポレーション)(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)

〈書籍概要〉

『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』(https://amzn.to/3evmdBe)
著者:坂本 綾子
イラスト:たかしま てつを
発売日:2020年6月
定価:1,400円(税抜き)
発行:エムディエヌコーポレーション

〈著者プロフィール〉

坂本 綾子
1988年よりマネー誌、女性誌にて家計管理や資産運用の取材記事を執筆。
1,000人以上に取材。1999年ファイナンシャルプランナー資格取得。2010年ファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所設立。
20年を超える取材記者としての経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナー講師を行っている。超高齢出産の子育ても進行中。

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