1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「収入はあるけど貯蓄がない!?」お金が逃げていく人に共通する4つの理由とは。

LIMO / 2020年7月18日 19時15分

写真

「収入はあるけど貯蓄がない!?」お金が逃げていく人に共通する4つの理由とは。

収入があるにもかかわらず、「貯金ができない・金融資産がない」という人はどれくらいいるのでしょうか。

************************

当面の生活費以外の金融資産があまりにも少ないという場合、病気や事故、失業などの不測の事態で慌ててしまいます。また、引っ越しや結婚など、大きめのライフイベントなども決断しづらくなることが考えられますよね。

今回は、「金融資産保有額が100万円未満」という人はどれくらいいるのか、についてフォーカスしながら、「お金が逃げていく人」に足りない4つの力について考えていきたいと思います。

「金融資産がない人」は意外に多い

金融広報中央委員会「知るぽると」が行った「家計の金融行動に関する世論調査 令和元年(2019年)調査(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/)」では、単身世帯、二人以上世帯それぞれの金融資産保有額を発表しています。

下の図は、そのデータを抜粋してまとめたもので、A欄は金融資産を持っていない世帯もしくは100万円未満の世帯が年代・収入別に占める割合を示しています。表1の30歳代・300万円未満の行に66.9%とあります。これは30歳代で収入が300万円未満の単身世帯のうち、66.9%が金融資産を持っていないことを示します。みなさんも自分の同世代・同収入ゾーンで、「100万円の金融資産を持っていない」人がどれくらいいるのかを確かめてみてください。

(/mwimgs/b/5/-/img_b5b17f5fad577e1a5f2bfed29c6c7c6c132458.jpg)

拡大する(/mwimgs/b/5/-/img_b5b17f5fad577e1a5f2bfed29c6c7c6c132458.jpg)

金融広報中央委員会の資料をもとに、編集部にて作成

 

この表で注目していただきたいのは、「年収300万~500万円未満」と「70歳代」です。次で詳しく解説していきます。

注目したい「年収300万~500万円未満」と「70歳代」

「年収300万~500万円未満」ゾーン

国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/minkan/index.htm)」によると、2018年の日本の平均年収は441万7,000円です。「300万~500万円未満」は、この平均年収が含まれるゾーンですね。

単身世帯の30歳代で年収が「300~500万円未満」の人の約4割は金融資産保有額が100万円に届いていません。40歳代、50歳代をみても、4割強はやはり100万円未満であることがわかります。二人以上の世帯では少し状況が変わるものの、年収「300~500万円未満」ゾーンの30代、40代、50代をみると、やはり2~3割の人たちは「金融資産保有額が100万円未満」にとどまっています。

上記からは、平均的なお給料をもらっていても、資産状況が厳しい人が多いということが分かります。また二人以上の世帯で「年収750万円以上の高収入世帯でも金融資産保有額が100万円以下であるケース」が一定数いることも目をひきます。

「70歳代」

もうひとつ気になるのが「70歳代」。70歳になるとほとんどの方の収入源は年金でしょう。厚労省が公表している「平成30年度(2019年度) 厚生年金保険・国民年金事業の概況(https://www.mhlw.go.jp/content/000578278.pdf)」
によると、2018年の厚生年金受給権者における平均月額は14万3,761円(※2)。最も一般的な、夫が厚生年金で妻が基礎年金という組み合わせでは平均月額21万7,182円になります。しかし、この場合、年収は300万円に届きません。

そして300万円未満世帯の43.1%は金融資産保有額が100万円未満となっています。「70歳代」は年収が多くても少なくても、約2割が100万円未満の世帯であるのも特徴的です。

「お金が逃げていく人」に足りない4つの力

どの世代でも金融資産がない人がいることが分かりました。こういった人は、お金を上手く貯められる人と思考や行動に違いがあるのかもしれません。ここからはお金が貯められない人に欠けている4つの力をご紹介します。

1.「出ていくお金」を意識する力

お金が貯められない人に欠けていることの1つ目は、「収入」よりも「支出」に対して気を配ることです。たとえ年収が1,000万円あったとしても、どんどん使ってしまえばゼロになります。収入がいくらであれ、支出することに対して気を配らず、軽い気持ちでお金を使い続けていては、お金を貯めることは難しいでしょう。

2.現実的な目標設定をする力

2つ目は貯蓄額の目標を現実的な金額に設定する力です。お金を貯めるうえで最も重要なのは“長期的に継続すること”です。毎月の家計を圧迫してしまうような貯蓄額の目標を設定していては、心が折れて、貯蓄を続けられなくなる可能性があります。

貯金に挫折した経験がある人は思い出してみましょう。毎月の貯蓄額や、目標貯蓄額が高すぎたということはありませんでしたか?もし、心当たりがあれば、無理なく、継続して貯めていける金額に設定しなおしてみましょう。以前より多少金額が下がったとしても、「貯め続けていく」ことが大切です。

3.「安いから買いたい!」を我慢する力

3つ目は「安いから(安くなっているから)買いたい!」という気持ちを抑える力です。買いたい理由が、値段やお得感だけならば、一度立ち止まって考えてみた方が良いでしょう。

お金を上手に貯められる人は「安いから買いたい!」という感情を抑えることができます。そして、「本当に今必要なものか」をしっかり吟味し、不要な出費を防ぐ力を持っています。

4.「お金について考えること」を後回しにしない力

最後は、「お金について考えること」を後回しにしないことです。たとえば「毎月のスマホ代が高いな…」と思ったら、使用状況と料金プランがつり合っているかをすぐに確認する。「保険料をもっと下げられないか?」と感じたら、生活スタイルやライフプランに応じた保障内容かどうかを見直す、といった具合ですね。

ただやみくもに出費をおさえたり、家計簿をつけたりするだけではなく、「お金について考える」ことを習慣とすることで、貯蓄が上手な人の思考が身に付いていきます。特に、お金について考えるのは早ければ早いほど効果的です。

まとめ

「金融資産保有額が100万円未満」という人は、どの世代でも、どれくらい収入があっても一定数いるということがお分かりいただけたかと思います。

日本人の平均収入が含まれる「300~500万円未満」世帯のうち、2~4割は100万円未満の金融資産しか持っていません。また、750万円以上の収入がある二人以上世帯でも1~2割は同様の結果となっています。

しかし、これを逆の視点からみると、5割以上の世帯は100万円以上の金融資産を持っているということになるわけです。金融資産が少ないことに悩んでいる人は、先述の4つの力を身に付けて、お金に対する意識を高めていきましょう。貯蓄へのモチベーションをアップさせ、コツコツと資産を増やしていかれることをおススメします。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【参考】
「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する世論調査」金融広報中央委員会「知るぽると」
[単身世帯調査]設問間クロス集計(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/tanshin/2019/19crosst001.html)  [二人以上世帯調査]設問間クロス集計(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2019/19crossf001.html)
「平成30年分民間給与実態統計調査(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/minkan/index.htm)」国税庁
「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(https://www.mhlw.go.jp/content/000578278.pdf)」厚生労働省
 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください