定額給付金、みんなは何に使う? 貯金しちゃダメなの? 主婦が思う「理想と現実」
LIMO / 2020年7月28日 11時0分
定額給付金、みんなは何に使う? 貯金しちゃダメなの? 主婦が思う「理想と現実」
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策のひとつとして実施された「特別定額給付金」。もう皆さんの家庭でも、1人当たり10万円を受け取りましたか?
定額給付金は原則として世帯主の口座に振り込まれますが、夫が世帯主の家庭でも給付金をどうするかを決めるのは妻、というケースが多いのではないでしょうか。では、主婦の皆さんは、定額給付金を何に使ったのでしょう? はたまた、何に使う予定なのでしょうか?
定額給付金の使い道、やっぱり…
ビースタイル メディアが運営している、主婦のための仕事情報サイト「しゅふJOBナビ」が、主婦1,800人に対して行ったアンケート(https://part.shufu-job.jp/news/solution/12885/)によると、実に7割の主婦が、定額給付金を「生活費」に充てると回答していました。2位は学費(19.0%)、3位は預貯金(17.3%)でした。
回答者の属性が異なるほかの調査も、念のため見てみましょう。
ブランド総合研究所とアイブリッジが行ったアンケート(https://news.tiiki.jp/articles/4505)(全国450万人の消費者モニターを対象。有効回答数:約19,000人)では、ほぼ半数となる49.4%の人が「食費などの生活費」に使うと回答。なかでも40〜60代では、半数以上の人が生活費に充てると回答しています。
明治安田生命が行ったアンケート(https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2020/pdf/20200707_01.pdf)(0〜6歳までの子供がいる子育て世代の男女1,100人を対象)では、貯蓄と消費に振り分ける比率を調べました。その回答を集計すると世帯給付総額の52.8%を「貯蓄に回す」という結果に。「消費」に振り向ける分は全体では47.2%でしたが、子供の人数が多いほど「消費」の割合も高くなりました。消費の内訳は1位が食費で41.9%、2位が日用品で37.3%。
やはりほとんどの家庭で定額給付金の使い道ナンバーワンは「生活費の補てん」…というのが現状のようです。
もし、自由に使えるのなら…
定額給付金が支給される…というニュースが流れたとき、筆者の周りは少なからず色めき立ちました。
「定額給付金でコロナが終わったら旅行にでも行きたいな」
「思い切って家電を買い替えようかな」
「奮発して美味しいもの食べに行こうかしら」
「ちょっといい化粧品を買いたい」
──などなど、「もし給付金が入ったら…」と目を輝かせて話したものです。
しかし、コロナ禍は一向に収束する気配が見えません。だんだんとみんなトーンダウンし始めました。
そうしてみんなの意見は「コロナが収束したら、しっかり使って経済を回す!」から「この先どうなるかわからないから、まずは貯金する」にシフトチェンジしていったのです。
「定額給付金は貯蓄すべきではない」!?
このままの生活がずっと続けば収入にも影響が出る、もしかしたらこの先今よりも、もっとひどい状況に陥るかもしれない…。そう思うと、今回の特別定額給付金を“虎の子”として取っておきたくなるのは主婦としては当然のこと。
しかしながら、「定額給付金は貯金すべきではない」という声も多く上がっているのをご存じでしょうか。
「貯金すべきではない」という意見の主な理由は「経済対策として支援されるのだから、しっかりと使って経済を回さないと意味がない」というもの。つまり、「10万円をみんなでしっかり使って、お店にお金を落として景気を回復させよう!」ということなんですね。
しかし、特別定額給付金が緊急経済対策の一環として決定された目的を調べてみると「迅速かつ的確に家計への支援を行うため(https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/gyoumukanri_sonota/covid-19/kyufukin.html#gaiyo)」とあります。つまり、「どんどん使って経済を回そう!」ではなく、「この給付金でどうにか頑張ってコロナ禍を切り抜けて!」というのが本来の目的なのではないでしょうか。
「今はなんとか生活できるけれど…この給付金が最初で最後かもしれないし、この先何が起こるかわからないから貯蓄しておこう」と思うのも無理からぬ話。いつ収束するかわからないコロナ、回復の兆しが見えない家計…。この給付金は「いよいよ」のために取っておかないと不安。そう考えると、一概に「定額給付金の貯金はダメ!」とは言えないような気がするのです。
本音を言えば、主婦だって10万円で美味しいものを食べたいし、いつもは手が出ないデパコスや質の良い洋服を購入したい。思い切ってエステに行くのもやぶさかでない…。
でも、出口の見えないコロナ禍の中で、「あのとき、あんなことに定額給付金を使うんじゃなかった…」という後悔だけはしたくない。そう思うとついつい「もしも」のときのために10万円は取っておきたくなるのです。
まとめ
今回のアンケート結果や周囲の人々の話を聞いて筆者が感じたこと、それは皆「今現在の生活にほんの少しでもいいから余裕が欲しい」と思っているということです。
定額給付金を生活費に使用する人も、貯蓄に回す人も、共通してその思いを抱いているのではないでしょうか。
自分の好きなことに使いたい、地域経済を回すためにどんどんお金を落としたい、ドーンと全額困っているところに寄付したい…。そんな理想はあれど、なかなかそうはいかない…それが現実なのです。
【参考】
「1800人に聞く 特別定額給付金(10万円)何に使う予定?|70.5%「生活費に充てる(https://part.shufu-job.jp/news/solution/12885/)」〜しゅふJOBナビ・アンケート調査〜」ビースタイル メディア
「特別定額給付金10万円の使い道は?〜コロナウイルスに関する消費者調査(https://news.tiiki.jp/articles/4505)」ブランド総合研究所、アイブリッジ
「コロナ禍における子育て世帯への 緊急アンケート調査(https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2020/pdf/20200707_01.pdf)」明治安田生命
「特別定額給付金(新型コロナウイルス感染症緊急経済対策関連)(https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/gyoumukanri_sonota/covid-19/kyufukin.html#gaiyo)」総務省
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